探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

春到来宣言2020

2020年04月24日 | 自然探索記~採集記(道北)

「geckoよ・・・そろそろでないのか?」
そ、その声は!?

あー探索神ね・・・
探索神「なんだ、その態度は!
まぁよい、コロナウイルスの影響で落ち込んだ景気をおまえの春到来宣言で払拭してやるのだ!」

今年は積雪量が少ないため雪解けがいつもよりかなり早い。
そのため融雪プールの規模が小さいなど弊害はあるが、エゾアカ、エゾサンの産卵も早く始まる???
2019年は4月25日、2018年は4月17日、2017年は4月15日でエゾサン卵を旭川市のマイ産卵ポイントにて確認している。
(参考として2019年は大雪、2018年もそこそこ積雪量は多かった)
通常で考えればもう産卵していても不思議ではない。
では今年はどうなのかと言うと・・・
数日前から確認に訪れているが、親カエルはちらほら確認できたものの産卵の気配はなかった。
あれ~おかしいな。
夜間、氷点下に気温が落ち込むのも原因か。


4月24日
マイ産卵ポイント。ここは安定した水量があり産卵が期待できる。
昨晩も懲りずに雪が降ったが、大丈夫だろうか?


おっ、あったあった。エゾサン卵嚢群!


卵は新しく、昨晩あたりの産卵と思われる。
そういえば、毎年一番早く産卵を1対のみ確認できるマイポイントがあったが、昨年から確認できなくなった。
環境は変化ないので、おそらく親個体がいなくなったのだろう。いとかなし。


エゾアカの卵塊も確認
こちらも産卵してから日数が経過していないものばかり。

今年の産卵確認は平年並みどころか遅い。遅すぎる。
雪解けスピードや積雪量は関係ない。産卵に適した気温が続かないと産卵しないね。

エゾサン産卵を確認したので、春到来を高らかに宣言いたします。


春予告

2020年04月20日 | 自然探索記~採集記(道北)


違う!これじゃない!


違う!これでもない!

まだ春は来ないんだよ、旭川には・・・
毎年恒例のアレがまだ確認されてないから。
雪解け早いからって、結局例年通りか・・・
今週末が春到来宣言予告かみんぐす~ん!!
正座して待て!


だれ?

2020年04月15日 | 自然探索記~採集記(道東)


先日、セッケイカワゲラ分布状況を調査するため日高山脈および阿寒方面へ。
1日で回るにはやや無謀な感じだった。
写真は、富良野あたりで撮影した芦別岳。芦別岳は夕張山地に属する。
なんか海外の景色みたい。


朝の芦別岳と月


日高山脈で見つけた小型カワゲラ 体長♂3~3.5mm ♀4mm
今まで確認してきたセッケイカワゲラの中で最小。産地での個体数は多いようだ。

場所は日高山脈の峠のひとつだが、夏場はほとんど誰も来ない駐車スペースにぎっしりと車が駐車されていた。
どうやら春登山のようだ。確かにこの山は登山道が整備されていないので冬~春限定かもしれない。
自分は登山を頻繁に行うが、目的が探索であって、景色とか登山自体を楽しんでいないので、こういう事に疎い。


雄の肛上板の形状は草食動物の角のような形をしており、今まで確認してきた種と合致するものはない。
日高山脈の高山地のみで見られる種かもしれない。


この怪しいキツネ面の男はわたくし。長距離運転と雪原を歩き回ったためかなり疲れてる。
素顔を公開してしまうと女性からはハンサムすぎてバズってしまい、男性からは嫉妬で炎上してしまい面倒なので、キツネ面を着用させて頂いた。(すこぶる自意識過剰)
というかこの容姿、ネット犯罪者とかテロリストみたい・・・。
今後、自分を撮影する時はこんな感じで。


北海道産クロカワゲラの一種の分布調査2

2020年04月06日 | 自然探索記~採集記(道北)

調査の進捗状況
さらに調査範囲を広げてみた。

とある高地にて見つけた体長4.5mmの小型種
見た目はお馴染みの長翅種に似ているが、体長が明らかに異なる。


肛上板基部の形状が今まで見てきた種のどれにも該当しない。


これも高地で見つけた個体(翅の先端が赤いのはダニ)
既に確認している極短翅種(体長4.5mm)に見た目は似ているが、こちらは大型で体長が8~9mmもある。
しかも極短翅種は、翅が短いのは雄のみで雌の翅は長い。写真の個体は雌であるため別種であろう。
今回雄の確認ができなかったので、次回再度調査予定。

北海道に分布するセッケイカワゲラ類は思いの外、種類が多いかもしれない。
探索閑散期の退屈な日々が続いているが、終盤にきて意外に楽しめそうな目的を見つけられた。


おまけ:オナシカワゲラの一種
この時期、オナシカワゲラ類をちらほら見かけるが、冬期発生というより早春発生するカワゲラだろう。


北海道産クロカワゲラの一種の分布調査1

2020年04月02日 | 自然探索記~採集記(道北)

この時期、何もすることがないので、北海道産クロカワゲラの分布を調査してみよう。
過去に数ヶ所で調査をしており、今年は数ヶ所予定している。
結構面白い結果が得られるかもしれない。

留萌の川・・・その河川名は留萌川
やや増水気味、濁りあり。


ミドリカワゲラ科の一種か?
この時期、黒くないカワゲラは珍しい。


ここで確認できたのは極短翅種
写真の個体は雄で、雌は普通に長い翅がある。


雄の肛上板基部
札幌と芦別で確認した極短翅種のものと同様の形態
同種として間違いないだろう。


白鳥が北へ向かう。
春が近い。トイレも近い。