探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

空白地帯

2018年06月24日 | ガロアムシなど掘削系探索

2日間かけて阿寒~知床の地域(国道242から東)を再挑戦。
結果はガロアムシの生息を確認できなかったが、過去数回の結果からこの地域には生息していないと判断していいかもしれない。

阿寒周辺の理由(仮説)として・・・
①:環境は、冷涼多湿で空隙のある礫層が普通に見られる良好な環境なのに、コムシ、ジムカデ、ゴミムシなどが異常なほど確認できなかった。
しかも、この周辺にブヨと蚊がほとんどいなかった。
という事は、有害な何かが沢の水に含まれている?

②:少し掘ると、黒い礫層にぶつかる。最初、石炭かと思ったが、よく見たら石が焦げたように変色していた。これは過去の阿寒あたりの火山活動による影響と思われる。
かつてはガロアムシが生息していたが、火山活動で全滅または激減した?

③:何ヶ所か昔、大規模に森林伐採した形跡があり、それによる環境破壊で全滅または激減?

②③が理由なら、知床周辺に隔離分布していてもおかしくないが、北部の訓子府周辺も含め確認できない。
①が理由なら、知床まで生息拡大できない説明はつくが、そんな広範囲に有害物質が出ているものだろうか?

結果:何故いないかよくわからん。とにかくいないのだ。


羅臼岳
成果がないので、漫然と世界遺産を観光してしまった。
雪渓付近を調べたいが、世界遺産なのでそうはいかない。というか、あそこまで登れるの?


知床峠からの国後島
北方領土は日本固有の領土。ロスケにはさっさと返してもらいたい。


バッコヤナギの葉にウズマキハムシ
だから?って感じ。

車で移動中、子ぎつね2回、子ネコ1回、轢きそうになったが、なんとか回避することができた。
なんで吸い込まれるように車に寄って来るんだよ・・・もう。
その代わり、道路でたむろしていた「のろまなカラス」の群れに突っ込み、逃げ遅れた1羽を撃墜
いやホント勘弁してよ
車は無傷だった。ウサギやタヌキの撃破経験により車の耐久力が上昇したのだろう(?)
今シーズン無事に乗り切れるのだろうか・・・


贋作堪能

2018年06月21日 | 自然探索記~採集記(道北)


雪解けの増水も一先ず落ち着いた今日この頃。
この日の天気予報は一日中曇りであったが、いい感じで晴れてくれた。
予報に疑いを持ち、とりあえず出掛けるのがgecko流探索術。


以前、エゾハンミョウモドキを確認した湿地。
数年前の大雨で、木はなぎ倒され、地形も変わり、湿地の大部分が消失してしまった。
環境は回復していないように見えるが・・・。
エゾハンミョウモドキはいるだろうか?


湿地の規模が激減した分、そこに集結しているのか、たくさんのミズギワゴミムシ各種が見られた。
もう同定する気もおきない。カワチゴミムシか?


ツノヒゲゴミムシ
他にはキベリアオゴミムシやセボシヒラタゴミムシが陳腐な面々が見られた。
珍なるエゾアオゴミムシやクマガイクロアオゴミムシは元々ここにはいないようだ。
今度どこかでアナバネゴミムシも見てみたい。


昼になり徐々に気温が上がってくると、ヒメハンミョウモドキもわらわら出てくるようになった。
この子が多いとエゾハンミョウモドキの期待も膨らむ。

で、かなり念入りに探してみたが、見つけることはできなかった。
久々に会いたかったが残念だね。


落ちていた木片の下には、アラメニセマグソコガネ
ちょくちょく見かけるので、珍かどうかは分からない。


近くに発生場所があるのか、なぜか湿地にミヤマカミキリモドキが複数。
見つけようと思って見つけるのは難しい種のような気がする。
カミキリモドキだがゴミムシっぽい風貌だ。

今回はモドキやらニセやら、悲しい和名を付けられた者がわたしに自己主張した日。


育てよ!ハネ2

2018年06月17日 | 未同定種


沢脇に落ちていた新しいエゾシカの糞に寄ってきた謎なハエ。
翅が不完全であるが、こういう種なんだろうか?
見た感じ、元気に歩き回っていたが、俊敏という訳ではなかった。
例え奇形だとしてもトンボやチョウとは違って、飛べなくてもなんとかやっていけそうな気がする。


育てよ!ハネ

2018年06月15日 | 未同定種

先日の知床探索にて。
沢の水際にある石の下で、シレトコマルクビゴミムシ(ルリマルクビゴミムシの1亜種)に混じってあの「無翅ハエ(未記載種)」っぽい姿が。
早速捕獲。

体長は3mmほどで、今まで確認してきた無翅ハエよりは大型。
なにより大きな違いは、中途半端に短い翅があること。おそらく別種(未記載種かは不明)だろう。
この翅では飛翔はできず、飛び跳ねて逃げることしかできないが、ハエなので俊敏。捕獲は容易ではない。


腹部が大きいので雌か。


産卵場所の選択

2018年06月13日 | 自然探索記~採集記(道東)

先日の知床探索にて。

普通に流れる沢にエゾサンショウウオの卵があった。
流水域に産卵する事はまれに見られ、やや流れが緩やかで水深のある場所で、主に岩の窪みや隙間に産卵される。
この沢では、そのような場所にかなりの高確率で産卵されていた。偶然ではないようだ。
この辺りに産卵に適した止水域がないのか、それともここの個体群はそのような場所に産卵する傾向にあるのか?
この状況を見て貴兄はどう思われるか?


こんな流水域にはエゾアカガエルは産卵しないので、重要な餌が供給されない。
(エゾアカの成体は付近で見かけた。)
カゲロウやカワゲラ幼虫などの水棲昆虫を餌にするか、共食いするしかない。
天敵となるマス類を見かけたので、孵化した幼生にとってかなり過酷な環境になるだろう。