忘憂之物

男はいかに丸くとも、角を持たねばならぬ
             渋沢栄一

ガチコメ的「メジャーリーガーになれなかったわけ」

2008年12月05日 | 過去記事


旧聞だが――――――――



テレビを見ていたら、「リストラされた中年男性だけ」で経営するレストラン、その名も「リストラン」という店が紹介されていた。そんな「思い付きと勢い」だけで出店してしまうようだからリストラされたのかと納得したものだ。

たしか、この話には後日談もあって、やはり、その「リストランをリストラされた」という冗談のようなオヤジが発生(笑)。無論、経営者にインタビューがなされると、


「ギリギリまで頑張ったんですけど、どうしても・・・」


だと。これでようやく、あんたをリストラした企業も「そうだったんだろう」と納得できるのであろうか。まあ、あれからどうなったのかは知る由もないが、今はもう潰れたんじゃないかと思っているし、そんな店行きたくもないww


で、いわゆる「就職氷河期」を経て、「とりあえず派遣でスキルアップとかどうよ?」と派遣でがんがってきた人たちは、また、氷河期にさらされているという。なんという明日は我が身。というわけで、そこのお客さん、当店で遊んでいってね。どうぞどうぞ。


↓↓↓↓
http://www.asahi.com/national/update/1204/TKY200812040348.html
<「派遣切るな」2千人 怒りと不安、東京・日比谷>





この中に「本当の派遣社員は何人いるのか?」などと考えてはいけない。いや、それよりも、ホンマに2千人?とか思ってもいけない。もちろん、「日比谷までくる費用と労力を職探しに使え」とか言ってもいけない。「交通費とメシ代はどこから出てるんだ?」なんて、議論すらしてはいけないのだ。終わったあと、「お疲れちゃぁん!どこで打ち上げ?」とかやっていはいない。「明日も早いんだよね、教科書のデモでさぁ~」という奴もいない。

それにもうすぐ、私には涼しいくらいだが、普通の人間には極寒の時代がやってくる。この寒空に家もない、金もないなどもう、かわいそうでかわいそうで・・・これも「小泉政権の負の遺産だぁ!」とか言っているヒトを見るともう、ストップ貧困!ストップ格差社会!うぇるかむ解散総選挙!であろう。


・・・・・さて、冗談は置いといて、


ブルーシートでも大量に購入しておくかな。



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しかしまあ、「都合よく生きてきて」・・・だ。都合が悪くなるとコレか。


「自分に合った仕事がなかなか無くて・・・」
「条件が悪いんですよね。割に合わないっす。」
「会社に束縛されるなんて絶対イヤですぅ!」
「一生、同じ仕事なんて想像できないし・・」


ご苦労さん。ほら、ブルーシート。500円だよ。




もし、だ。


必死で、死に物狂いで、十数年、正社員雇用を目指して無理ならアキラメロ。100社ほど面接受けて、全部断られたのならアキラメテなんかしろ。何か深刻な問題を抱えているはずだ。就職どころではなかろう。そうでなければ、だ。


選んでるだけだ。

それも『都合のよいものだけ』をな。





時代や景気に関係なく、

「かっこよくて、収入がよくて、楽で、休みがちゃんといっぱいあって、みんなが憧れる職業で、(勝手に)技術がついて知識がついて経験になって、ボーナスとかどっかんどっかん。上司はモノ分かりがよくて人格者、社員は善人ばっかりで親切丁寧、悩んでたらすぐに、ほら、どうしたの?お腹痛いの??調子を崩せば、無理しないでね?大丈夫???意地悪なヒトもおりません、嫌いなヒトもおりません。風邪を引いたら優しくて、元気だったら喜んでくれる、会社行事も来たい人だけ集まれ!!休みたいときはいつでも言ってね、彼氏が休み?あら、まあ、OK!彼女がお熱?あら、まあ、大変。仕事なんかいいから行ってらっしゃい、みてらっしゃい、夢を語るのに30も40もありませぬ!ずっと夢見ててね!!そんな会社があったらいいな、できたらいいな、あんな夢、こんな夢~~~♪」


もう、




ドラえもんに出してもらう他あるまい。









アレはイヤ。コレもイヤ。ソレは無理。


何様か。


生きていけるわけが無い。甘えるなと言いたい。



契約途中で切られたことは同情できる。困っただろう。この記事中でも『4月までの契約だったが1月に切られることになった。』とある。さぞかし予定が狂っただろう。困った困ったこまど・・・り・・・まあいい。


だが、しかし、それだけだ。


いい大人が「数ヶ月ほどの予定が狂っただけ」で日比谷でデモとは片腹痛い。「まさか」という坂はあるとあれほど・・・

どんな理由であれ、どんな程度であれ、会社は景気に左右される。将来的な不安要素は取り除こうとする。当たり前だ。経営陣が阿呆だからとか、冷血だとか、ふざけてるとか関係ない。そんな勤め先だったというだけだ。

そして、コレも当然ながら、そんなとき企業は「派遣アルバイト」や「派遣社員」から節減することになろう。まさか、「派遣」で働いていて、正社員並みの保障があるとでも思っていたのか。この「正社員でも危ない時代」にだ。そんな奴、転んで当然ではないか。


また、「期限付き」での契約などは、デモなどやらんで粛々と法的措置をとればよろしい。契約不履行で訴えれば勝てるだろう。んで、その数か月分の収入を「最低限」保障してもらえばいい。しかし、「切るな」というのは甘えであると言うのだ。


たしかに、雇用は企業の公的責任である。経営者の勝手で会社を潰されて、明日から無職は困る。訴えれるならばそうすればいい。しかし、だ。


雇われる身ならば、その覚悟もしておけ。


「あって当然」のモノは存在しない。すべからく、その存在には「存在理由」が生じておる。それを忘れるとき、人は感謝を失念する。それを維持させようとする努力の価値を軽視する。日々、コツコツと「何か」をやる人々で社会は形成されている。己がその「何か」を担うことは喜ぶべきこと、誇るべきことであるのだ。そして、その「何か」を選べるのは餓鬼のときだけだ。その「何か」のために努力をすることができるのだ。

「夢」をみるのはとてもいい。「そのとき」の情熱を思い出せる。「なりたかった自分」とは違うかもしれないが、それでも自分はそこにいるのだ。

いつまでも「夢」をみていられるのも素晴らしい。感性が劣化しないからだ。常に「理想」を描くことによって「現実」とのギャップを確認できる。「何をすべきか」が理解できる。



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ここに「将来はメジャーリーガーになる!」という夢を持つ野球少年がいるとしよう。


その少年に尋ねてみる。



「なぜ、メジャーリーガーになりたいの?」



ではなく、こう尋ねてみよう。



「なぜ、今、メジャーリーガーではないの?」




野球少年は不思議な顔をして、もしくは、こちらをバカにした目つきでこう答えるだろう。

『ンなもん、まだ、子供だからじゃないか。』


そして、この野球少年の30歳の誕生日に同じ質問をしよう。


さて・・・・??

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