時速194キロ激突死亡事故をなぜ「危険運転致死罪」に問えないのか?
時速194キロは危険運転にあたらない。 大分地検は「過失運転」で起訴。
(2022年10月10日)
時速194kmで一般道を走る車が事故で他人を死亡させても、
この国では「まっすぐ走らせている」から
「危険運転にはあたらない」としています。
2021年2月、大分市の片側3車線の一般道で19歳の少年が時速194kmで
自動車を走らせて右折中の対向車と衝突、
対向車を運転していた50歳の会社員男性が死亡する事故がありました。
この一般道の法定速度は時速60km、法定速度の3倍以上のスピードで運転していました。
大分県警は2021年4月「危険運転致死罪」の疑いで書類送検しましたが、
大分地検は翌年の7月「過失運転致死罪」で在宅起訴しました。
危険運転致死は最長で懲役20年です。
過失運転致死は7年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金と刑は軽くなります。
つまり、「危険」ではなく「過失」だと大分地検は判断しました。
一般道を時速194kmで車を走らせて衝突、
相手を死亡させて「まっすぐ走らせている」から「制御できていた」。
つまり「過失」であり「危険運転にはあたらない」でした。
亡くなった男性の遺族が納得できるわけがありません。
遺族は「過失」から「危険」への「訴因変更」を求めて署名活動を展開しました。
2022年10月に2万8000人分の署名を大分地検に提出しました。
それを受けて大分地検はやっと、12月1日に訴因変更を請求しました。
大分地裁もそれを認め、ようやく同年12月20日、危険運転致死罪で起訴となりました。
もう~! 馬鹿みたいです。
一般道を時速194㎞で自動車を走らせても、
「まっすぐ走らせている」から「危険運転ではない」、大分地検の判断です。
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※ 検察官裁量で見送り7割 増える不起訴。←クリック。
熊本地検も同じです。
熊本県警が、拳銃7丁、実弾156発を持っていた組員を逮捕しても、熊本地検は不起訴です。
不起訴の理由は公表しません。
熊本地検の起訴率は30%を切りましたが、不起訴の理由は公表されません。
※ 検察官裁量で見送り7割 増える不起訴。←クリック。