世界のはずれから勝手に叫んでみる男の日記・var2

このページは大量の誤字脱字の提供でお送りしています。orz

25曲目

2011年06月24日 | クラシック

 急に用事がもう一個入ったので、来週からのこっちの本格始動の予定を変更。

 27(月)・28(火)・29(水)→更新なし(月・火に用事、水は移行作業)

 30(木)→28曲目だけの更新

 7/1(金)・2(土)・3(日)→通常更新

 4(月)・5(火)→更新休み

 6(水)→通常更新

 7(木)か8(金)のどっちかが更新休みの予定

 これを書いている段階でぐたぐたになっていますが、これでほぼ確定だと思います。余程のニュースが入ってきたら、緊急的に更新をするかもしれませんが、ひとまずこんな感じでいく予定です。

 


 

 

 ベートーヴェン その2

 ピアノソナタ 「月光」 (ウィルヘルム・ケンプ)

 第1楽章 (通称「月光の曲」)

 

 第2楽章

 

 第3楽章

 

 成立年代 1801年

 時代区分 古典

 形式 ピアノソナタ

 形態 ピアノソロ

 ピアノ難易度 中級上・上級・上級中

 楽譜入手 昨日とおなじ

 アレンジ IMSLPにはないが、管弦楽に編曲されたものがあり。

 参考 ショパン・幻想即興曲 (カツァリス)

 

 3大ソナタの中でも一番有名な第1楽章を持ち全音ピースでは堂々の1番というナンバーをもつ「月光」です。ソナタの基準とすれば大きくハズレてしまうアダージョの第1楽章(それゆえに本来は4楽章だったのでは説もある)。その第1楽章を受けづきながらも、軽い調子で展開されるスケルツォ。ベートーヴェンらしい強烈な激しさを持つ第3楽章で構成されています。元は幻想曲風ソナタとなっていてOp27の2つのソナタとして発表されたもの(月光は2番目)ですが、今ではこっちのほうが主に演奏されることが多いです。(なので、幻想曲風といえば月光ではなく前のソナタが該当する)

 ベートーヴェンといえば、作曲家としての大成功とは対照的に、人間関係には恵まれていなかったという印象が強いと思います。生涯独身、恋に関しては身分違いのせいか一つも成就せず、兄弟の仲もいいとは言えないし、彼自身の性格の問題なのか教えを受けた人間に関しては、一定の期間が終わると離れていく。(例外中の例外としてサリエリがいるが)そういう事を繰り返している上に、自身が人間関係に無頓着な上に、難聴の一件も合わさって結果的に人付き合いは避けていく傾向になったようです。もっとも彼自身変わり者の性格だったようで、博学なわりにはホームレスそのもののような格好でそこらじゅうをうろついて検挙されかかると言う話もあったようです。この性格をさらにパワーアップさせたのが後に双方ベートーヴェンを崇拝しながら、対立をして論争の中心に周辺をも巻き込んでいくワーグナーとブラームスなのですが。

 そんなベートーヴェンでも出来なかったこと。それは今でいうエチュードの作曲でした。全音からは一応教則本の一種として本が出ているのですが、本格的な練習のための曲というのはさほど有りません。すべての楽曲をやれば時代の技巧は全て身につくとは思いますが、それだと膨大な時間が必要になってくるので、有効な手段ではありません。そのためには自分のモテる技巧を張り巡らしたエチュードが必要になってくるのですが、結局彼の生存中には形にはなりませんでした。しかしそれを知っていたのは弟子のツェルニー。彼は師匠を越える多作な作曲だった=金銭的に困ることがなかったゆえに、研究を重ねる時間が多くありました。そのためこれからピアノを始める人から、超上級者まであらゆる段階を想定した練習曲を多く作曲をして世に出すことができました。このツェルニーからリストが出てきて、さらにそのリストから数多くの弟子が出てきて、その弟子の先から現代のピアニストが多数出てきています。

 参考にショパンの幻想即興曲を入れたというのは、ひとつの説として第3楽章をモチーフ(ほんの2小節程度)にしたのではないかと言われています。他にもモシェレスの幻想曲を真似したのではない(楽譜を見たが確かににている)のかと言われてもいますが真相は不明です。そういう状況故に彼は死後になったらこの楽譜は廃棄してくれと言っていたそうですが、その友人はその言葉を無視して改定した上(1960年代に入って自筆譜も発見された)で発刊してしまいます。皮肉にもこの曲がショパンの中では有名な曲の一つになってしまい、演奏される機会が多い作品の一つになってしまったのですが。

 次回はクーラウ。ピアノの作品が続きます。


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