世界のはずれから勝手に叫んでみる男の日記・var2

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11曲目

2011年06月09日 | クラシック

 ラモー

 クラヴザン組曲から「タンブラン」 (シフラ)

 

 成立年代 1724年

 時代区分 バロック

 形式 小品(組曲の中の1曲) 

 形態 鍵盤楽器ソロ

 楽譜入手 全音「クラヴザン組曲」

 アレンジ オーケストラ、ピアノソロ(ただし元の楽譜から流用可能) 

 ピアノ難易度 中級・中級中・中級上 

 フランスバロック時代の二大巨頭の一人。ラモーです。クープランと違い日本での楽譜の紹介は、全音の難易度別の乗せているほど目にする機会は多いのですが、実際の音を聞いていないと胃人が多いと思います。ラモーもクープラン同様鍵盤楽器のスペシャリストなので、鍵盤楽器の曲の紹介になります。べつな曲の紹介も考えていたのですが、偶然シフラが弾いているこの曲を発見したのでこれを紹介したいと思います。元々はクラヴサン組曲第2番の中の一曲で、タンブランというのはフランスのブルゴーニュ地方の太鼓のこと、もしくはそれと小さな縦笛で演奏される二拍子の曲(楽譜を見ると4拍子だが、確かに感覚だけで言えば2拍子)のことです。元々はクラヴザン(チェンバロのフランス語読み)のために書かれた曲ですので、ピアノにしてしまうと雰囲気が少し変わってしまいますが、それでもバロックの道に進むのであれば絶対に外せない曲の一つだと思います。

 クラヴザンというのはチェンバロ(英語ではハープシコード)のことで、ピアノの原型の一つになった楽器です。バロックの時代はこの楽器として鍵盤楽器では一番人気があって、そこから平均律が生まれたり、楽団の主役になったりしていました。しかしピアノの登場により一気に廃れてしまいます。致命的だったのは楽譜がそのままピアノに流用できること。元々弾ける可能の音域が狭かった(平均律は4オクターブの範囲しかない)こともあり、廃れる要因はあったのですがの音色を求めるニーズが出てきたことから、一気に復活。今でも前線にいる一つの楽器として存在しています。現代の曲で言えば「恋は水色」のメロディーラインなんかで音色が使用(シンセサイザーなどで代用が出来る)されています。

 とはいえ時代と共に埋もれてしまう楽器というのは多いと思います。時代錯誤の状態の中で作曲が気に入ったとしても後の演奏家が代用できると思われたらその段階で切り捨てられてしまいます。たとえばブランデンブルグ協奏曲でもヴァオリンで代表が可能と言うことで切り捨てられてしまった楽器があります。ハイドンのピアノソナタも元々はピアノのためにかかれたのではなく、ピアノとチェンバロの中間にある時期の楽器のために書かれた物です。結果的に今の鍵盤楽器は一部除いてピアノにとり変わってしまっていますが、そのピアノとて今のような演奏法をすると簡単に壊れてしまうという欠点があった上に、まだメーカーが乱立をしていた状態で、技術に大きな差がありました。それ故に当時プレイエルのピアノを使っていたショパンはピアノをいたわるように大げさすぎない演奏を求めていたと言うことがあります。(それがサロン系重視、弟子育成軽視という方向に転がっていく)

 一つの楽器をとってみてもいろいろな歴史があります。中にはヴァイオリンの有名品ように途方もない値段がついてしまうという例もありますし、その値段のせいで泥棒行為の対象になってしまうこともあります。それだけに昔でも現在でも「経済力がなければ楽器はやってられない」というありがたくない言葉もあります。ピアノ一つとったって電子ピアノの数万円から、1000万円レベルまで沢山の種類があります。ので、いきなり無理に高いのに手を出さないで、自分で出来る範囲から楽器という物を探してみた方がいいと思います。

 次回はパッヘルベル。誰もが聞いたことがある有名な曲。

 

 


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