ジョン・フィールド ノクターン 第5番 (アルベルト・シルヴィオ)
成立年代 1817年
時代区分 初期ロマン
形式 ノクターン
形態 ピアノソロ
楽譜入手 全音「ジョンフィールド作品集」(中身はノクターン集)
ピアノ難易度 中級・中級中・中級上
アレンジ チェロとピアノ
参考その1 ショパン ノクターン Op27-1 (ルービンシュタイン)
参考その2 フォーレ ノクターン 2番 (サンソン・フランソワ)
アイルランド出身のジョン・フィールドのノクターンです。9歳でデビュー。そのごいろいろな師匠のもとで修業を重ね、その後クレメンティにつれられてモスクワへ。クレメンティが去った後もモスクワで精力的に活動を続け、ロシアで地位を創り上げた作曲家の一人です。作品数も多いのですが、一番の功績はやはりノクターンというジャンルを創り上げたこと。このノクターンをさらに発展させたのがショパンで、その後フォーレに引き継がれていきます。
まだこのころの音楽の中心はウィーンだったりパリだったりするのですが、後期ロマン気に入る頃にはその流れが一気に東ヨーロッパに傾きます。その中でもロシアというのは重要なファクターを占める作曲家が数多く排出されるわけですが、弟子に後にロシア国民楽派の下地を作ることになるグリンカがいた事もあるので、その下地を作った一人は間違い無く彼だと思います。
ノクターンというのは簡単にいえば性格性を持った小品の一つで、訳の「夜想曲」の名のとおり夜に聞くような曲が多くなっています。そのため性格的に極端に暗かったり華やかだったりしていますが、その先駆けを作ったのがジョン・フィールドです。これに目をつけたのがショパンで今でいう名曲を多数創り上げる形で発展をしてきました。ロマン派の時代というのはこういう一つのテーマに沿ったような小品が数多く台頭してきた時期で、こういうノクターンの他にシューマンが創り上げた性格的小品集「ノベレッテン」、一つの詩からインスピレーションを得て、イメージを音楽化した「バラード」などがあります。
次回はまたバロック時代に戻って、ダカン。