My Life with 統失

僕の統合失調症と向き合う日々の葛藤や、苦悩、嬉しいこと、楽しいことなど、赤裸々に綴っていきます(^^)(^^)

過酷なリアル

2017-07-27 04:37:30 | 日記
2015.12.29.冬、僕は恋人との交際がスタートした。


出会いのきっかけはお見合いサポートセンター。

当時の僕は自分の足元も見えず女性とのお付き合い、結婚にすごく憧れを抱いていた。

ただ、お見合いのプロフィールの年収欄には、正直に「200万以下」と書いていた。

そんな僕宛にある日一通のお見合い希望の封筒が届いた。

その紙に載っているプロフィールを拝見すると、

とても愛嬌のある可愛い表情をした女性、そして職業「看護師」。

どうしてこんな立派な女性が僕なんかに??…

疑問を少し持ちつつ自惚れていた。

出会いの場を設け、意気投合し交際がスタートした。


楽しく、新鮮で愛情に満ち溢れた毎日、現在ではほとんどの人が利用している、LINEで
毎晩、毎晩、LINEのスペシャル機能である、「テレビ電話」をするのが日課となった。

夜勤の日は、仮眠の時、僕の服を抱きしめて少しでも眠りにつきたい、そう言われて、セーターを貸したこともあった。

現在は携帯のGPSで相手の位置情報が分かる、そんなアプリも普及している。

恋人と同意し、お互いの携帯にそのアプリを導入した。

お互い束縛感は全くなかった。
そのアプリを確認し、自分に時間があり、彼女のアイコンが動いていれば電話していた。

彼女の乗用車はアイフォンのブルートゥースで、運転しながら車のスピーカーで通話ができる。

一か月の通話料はいくら掛かっていただろう。定額に入っていたからよかったものの、リアルな数字多い時で7,8万の数字をみたこともあった。



そんな優しくしっかりした恋人にも大きな大きな悩みがあった。


『摂食障害』

だ。


不安やイライラを食べることで、解消する。
そして食べた後悔や絶望感で嘔吐を繰り返したり、下剤をあえて飲んで排泄をする。
その葛藤から消えたくなることも多いらしい。

彼女の口癖は、
「私は太っている。」

まったく見た感じ太っていない。むしろ痩せている。

ある時、聞いたことがあった。

「鎖骨が浮き出た女性、ガリガリの骨のようにやせ細った女性、どう思う?」


「綺麗。羨ましい。私もああなりたい。」


これが現実なんだ、、、僕はその言葉を聞いた時凄く悲しくなった。


ただ、そんな摂食障害と闘いながらも看護師の仕事を全うする、そんな彼女を尊敬していた。



月日が流れ、僕は自身の病である統合失調症の治療方法が変わり、病状が劇的に回復していった。

そして物事の真意、奥の深さを考えるようになった時、エクセルに自分の家計簿をつけるようになった。

リアルな数字が見えてくる。ドリンク代や交際費にこんなにお金がいるのか…

この今の事業所の給料で貯金なんて無理。

何時しか僕はこの現代社会の世の中に対して、恐怖と緊張感で、凍り付いたような目でしか見れなくなっていた。

お金に汚い世の中、お金なしでは生きていけない世の中、目が$円マークの人達、優しさや愛情では何も解決しない。

人間不信にもなった。
この世の中が生き残りをかけたサバイバルゲームだと思うようになった。

彼女を支えていく、家庭を持つ、末長く生き残っていくには、現実的に無理と考えるようになった。






2017.7.27 彼女に別れを告げた。

「今のままだったらお互いの人生を狂わす。俺にはお前を支えるのは無理。離れよう。」

「いやや。」

「俺がお前の時間をとって、形をとって約束をして振り回したのも事実。
本気で俺に憎しみがあるなら、法律事務所に訴えてくれ。
貯金を崩して責任もって、慰謝料を払う。」

「そんなことしたくない。」

「じゃあ、もっと自分の摂食障害ともっともっと向き合ってくれ。俺の15年苦しんだ統合失調症を救ってくれた心療内科に行ってくれ。
お前の5,6年苦しんだ摂食障害も必ず良くなる。それは俺と真剣に向き合うということ。余裕は生まれ、昔のように愛情ある毎日が送れるかもしれない。
そこで将来がまた見えるかもしれない。全部繋がっていく。」

彼女の表情が硬くなっていくのが分かった。


彼女は以前、父の還暦祝いに両親の温泉旅行をプレゼントしていた。ただ、父は「わしはいかんから、お前とお母さんの二人で行ってきぃな。」

そう彼女にいったらしい。彼女はそこで少なからず怒りを覚えていたらしい。



「お父さんは遠回しにお前とお母さんの場を提供してくれたんやで。同じ仕事場で看護師として働く親子。産みの親子。やっぱり家で話す会話、仕事場で話す会話は
旅館でゆっくり話す会話とは全然違う。摂食障害は最終的には母親と共に直していく病気。そこで一回悩みや葛藤、ぶつけてみ。そして、俺の事も話してみんか。」


彼女はしばらく黙っていた。そうとう葛藤していたんだろう。

小声で、
「そんなこと分かってる」

と、呟いた声がかすかに聞こえた。



「俺間違ったこと言ってるか?お前のためを思って全部言ってんねんで。」


そういって、僕は原付を走らせた。





帰ってLINEに一通入っていた。



「私やっぱり、自分の体が嫌い、醜い。太っている。
ごめんね。ひでちゃん。」



電話を三回した。出なかった。


以前の僕なら心配になって夜中問わず、間違いなく家に押しかけていた。

ただ、今の自分には理性が働いた。

それでも、すごくソワソワした。


電話がかかってきた。


「家には来ないでね。好きやったからね。」


ほんの2.3秒。


その後LINEのアカウント、SNSの彼女のアカウントが初めて消えた。




僕は、また人を救えなかった・・・一人の人間を不幸にした・・・

苦悩に襲われた。


同時に彼女の苦しめた摂食障害、彼女に摂食障害を芽生えさせた環境に凄く憎悪の気持ちが芽生えた。





昔の僕は「人のため」なんてあまり考えない人間だった。


23歳の春、父親を自殺で亡くした。


女性問題でもめて父親と殴り合いになり、入院送りにさせ、入院の外出中、父は駅のプラットホームに飛び込んだ。


未だに、僕が父親を殺したと思い続けている。消えない。



あの時誓った。



父を救えなかった分、これから色んな人の為に生きていこう。



そんな僕の生き方を、周りは、スーパーマン気取りか?何カッコつけてんねん?何自惚れてんねや、という人も中に。




そんなつもりない。
あんたらに僕の気持ちの何がわかんねん




父が残してくれた僕への資産は一円も手を付けていない。

この先何があるか分からない。車も乗らない。怖い。






今年の誕生日、彼女が誕生日プレゼントに僕にくれた、



「これから2人でこのかびんを割れずに 守っていこう」



誓い合った約束。






『かびんが割れた』



瞬間だった



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