G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

ノルディックウォーキング(NW)講座を受講して

2022-07-13 | 記録

1.初めに:
現在、趣味のひとつとして過去2年半 、NW(Nordic Walking)にいそしんできました。
この間、NW は当初、思っていたよりも奥深いことを知り、又、人生100年時代を乗り切る
体力維持のため、これからも生涯スポーツとして伴侶にしたいと考えていました。
たまたま、所属しているNWクラブのMさんからJNFA(日本ノルディックフィットネス協会)
主催の講座があるのをお聞きし受講した次第です。
JNFA主催の講座には各種のライセンス取得講座がありますが、今回、受講したのは一番低レベルの
AL(アクティビティリーダー、インストラクターの補助員)養成講座です。
以下に講座の概要及び受講しての感想などを紹介します。

 

2.概要:
(1)日 時:2022.6.26、9:00~16:30
(2)会 場:名古屋市の庄内緑地グリーンプラザと周辺
     地下鉄鶴舞線「庄内緑地公園」に隣接した公園です。
(3)講 師:INWA公認インターナショナル トレーナー 冨岡 徹氏
(4)受講者:4人。僅か4人であり、個人指導に近い講座でした。
(5)講座概要:午前中は座学、午後は屋外での実技指導、実技試験、筆記試験等

3.座学:
「アクティビティリーダー養成講座テキスト」(写真添付)に基づき行われた。
 本テキストでNWの関連組織からクーリングダウンまでNW全般に関する知見が
 分かりやすく簡潔に記述(A4,36ページ)されていて、短時間でNW全般を学ぶのに
   相応しいテキストだと思います。
 以下にテキストの章立てに従って第1講~第8講の要点を示します。

第1講 INWAとJNFA:
 (1)講座主催者のJNFA(日本ノルディックフィットネス協会)の上位組織は
  INWA(国際ノルディックウオウォーキング連盟)である。
 (2)日本に於けるNW関連の団体はJNFA以外に全日本NW連盟(JNWL)他2団体があるが、
  INWA公認はJNFAだけである。

第2講 ノルディックウォーキングの定義:
 自然なウォーキングにクロスカントリースキーのポールテクニックを導入し、
 上肢を中心に全身の筋群を使うことで、エネルギー消費の増大を図る身体運動です。  

第3講 ノルディックウォーキングの歴史:
 (1) 1930年代にフィンランドのクロスカントリースキー選手の夏場のトレーニングを
         起源とする。
 (2) 1997年に「ノルディックウォーキング」という言葉が使用された。
    初めて専用のポールが考案される。
 (3) 2000年にINWAがヘルシンキに設立される。
 (4) 2007年にJNFAがINWA公認団体としてスタートする。

第4講 ノルディックフィットネスと公認コース:
 (1) ノルディックフィットネスは「ノルディックウォーキング」をはじめ
        「ノルディック ブレーディング」、「ノルディック ヒルウォーキング」、
       「ノルディックスノーシューイング」他4種目の総称です。
 (2) JNFA公認コースは現在日本各地で11カ所ある。

第5講 ノルディックウォーキングの用具:
 (1) ポール、心拍計、靴、ウェア、その他の概要説明があった。
 (2) ポール長は「身長×68」或いは「握ったとき肘が90°位 になる長さ」と言われるが、実際には
     「ストライド幅」、「脚の長短」、「体力」「地表(アスファルト、土、芝など)」
         などに応じて 調整すると良い。
 (3) 心拍計(スマートウォッチにも内蔵)は目的に合った運動強度、身体的な安全強度の
         モニターに有効である。
      有酸素運動には運動強度50%位が妥当である。
      演習として、受講者各人の目標心拍数を「カルボーネン法」で実際に計算した。
 (4) 紫外線からの保護、異物による怪我防止のためにサングラス着用を推奨する。

第6講 ノルディックウォーキングのテクニック:
 (1)  NWの三大要素は姿勢/ウォーキングテクニック/ポールテクニックです。
 (2) ウォーキングテクニックとしては「踵から接地し、最後は母指球と共に足指で地面を
         蹴りだす。なるべく大きな歩幅を確保する」のが重要である。
 (3) ポールテクニックとしては「歩行スピードにより変化するがポールは両足の間に突く」
  「腕の前方へのスイングではグリップを軽く握り、後方へのスイングでは、
           ストラップに力をかけ、 グリップはリリースする」
 (4) 3大要素をインテグレートした指導要領「10ステッププログラム」の紹介があった。
      元来このカリキュラムは上位資格者であるベーシックインストラクター向けであるが、
        今回は特別に実技指導があった。
  
     「10ステッププログラム」の項目は次の10ステップです。

  ①「良い姿勢」、②「正しい歩行」、③「ポールの引き摺り歩き」、④「ポールを突く」、
       ⑤「ポールを押す」、⑥「上腕を伸ばす」、⑦「ポールを押し切る」、
  ⑧「前方へのスイング」、 ⑨「自然な前傾姿勢」、⑩「体幹部の回転」

  私が日頃、実施しているのは不完全ながら⑧までで、⑨、⑩のステップは初体験でした。
  特に⑩では歩行中に講師が肩をプッシュして回転をアシストしてくれたのは
       実際的で非常に有益でした。

 (5) 目標運動強度と心拍数:
 ・健康維持増進レベル(ヘルスレベル)では40~60 %HRR
 ・ 体力向上レベル(フィットネスレベル)は60 %HRR~
  (注記)%HRR=予備心拍数により計算する。計算方法は
   カルボーネン法と呼ばれる。HRR=Heart Rate Reserve、予備心拍数

第7講 ノルディックウォーキングと安全: 
 (1) NWを団体で行う場合の配慮すべき事項として「コース状況」「当日の天候」
  「歩行時間と距離」などがある。 距離は体力別の設定が望ましい。
 (2) ポールで他人を負傷させないよう取扱いに注意。

第8講 ウォーミングアップとクーリングダウン:
  ストレッチを行うが、2種類ある。

 (1) ダイナミックストレッチは伸ばしたい筋肉と反対の作用を持つ筋肉(拮抗筋)も
         動かしながら、 目的とする筋肉を伸縮するストレッチである。
         主としてウォーミングアップ時に行われる。
 (2) スタティックストレッチは静止して15秒以上、目的の筋群を伸ばすストレッチである。
      主としてクーリングダウン時に行われる。

4.実技指導:
 (1)初めに、座学で学んだ「10ステッププログラム」の野外指導が行われた。
  「ポールの押し切り」の指導ではポールを後方に放り投げる体験と、「体幹の回転」の指導では、
        講師が一緒に歩きながら 肩をプッシュして回 転をサポートしてくれたのが印象的で
        非常に有益でした。
 (2) 次に、5回づつ、約20mの距離をNWし、助手が都度ビデオ撮影し、それに対して
    講師から都度コメントがあった。

5.実技試験1:
     一辺が約10mの三角形を3回、NWし、その間、横、正面、後面をビデオ撮影。
        この結果は後日、講師がチェックして「合否結果通知書」でコメントしてくれます。

6.実技試験2:
  ウォーミングアップとクーリングダウンの幾つかの実演を要求されました。

7.筆記試験:
  座学に関する設問が10問出題され、回答は3者択一です。真面目に
  聴講していれば 難しくないと思います。

8.受講しての感想:
 (1) 一日間の講座であるが収穫は想定した以上に大でした。          
 (2 ) NW全般に関する必要十分な知見が得られたと思う。日頃思っていた
   疑問点なども 殆どクリアになった。
 (3)10ステッププログラムの実技指導は実際的で分かり易く、非常に有益でした。
    (4) 今まではNWはウォーキングの延長と思っていたが、異質(異次元)の
    運動(スポーツ)であると認識を改めた。
    (5) 出来たらNW愛好者全員に受講を推奨したい優れた講座と思います。
   但し、必要経費は受講料11,000円、認定料・入会費8,300円もかかるのが難点です。

9.追伸:認定証:
 6月26に受講し、7月12日に立派なAL認定証(写真参照)が郵送されてきました。
 マニアックな認定証(AL認定者数は全国で700人余)ですが、私のような超高齢者に
 とっては 良い励みになります。                                     

                   (講座のテキスト)

                 (認定証)(名前は消去してます) 



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