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G.G.の徒然山遊録

岐阜各務原市周辺の低山の山行記録、折々の雑感、書評などの雑文を記し、山に関する情報を提供します。

ブンゲン(1,260m) ~新緑のゲレンデ歩きも乙なもの~

2018-05-08 | 山行

山行年月日:2018年5月5日(土)、快晴、無風、爽やか
参加者:G.G.他6名
歩行データ:
沿面距離≒7.9km/所要時間≒4:50(昼食、休憩時間などを含む)/累積標高≒±740 m
アクセス:16BK駐車場7:00→8:50 奥伊吹スキー場P/走行距離≒70km(片道)
コースタイム:P 9:1010:30リフト終点10:37→11:16ブンゲン、昼食12:07→
       12:25甚吉岩12:30→13:16品又峠→14:00 P
GPSトラック:
当初計画では、西尾根(点線で示す)から登る予定であったが、山頂近くで竹薮が酷く匍匐前進を強いられるとのブログ記事を見て、メンバーに女性がいることに鑑み、ゲレンデをリフトに沿って登ることにした。下山も北側のゲレンデをリフトに沿ったコースを辿った。
ゲレンデ以外は尾根道であるが道幅が2メートル位(但し、リフト終点から東側の500m位は踏み跡程度)あり良く手入れされて遊歩道的であった。
                   (1目盛約300m)
GPSトラックの標高図:
リフト終点まではリフト沿いの直登であるが、ゲレンデは草付きの地面で足場もよく、ゆっくりと登れば快適である。

 山行リポート:
登山口の奥伊吹スキー場は岐阜の人間にはあまり馴染みがないので、可成り小規模で、うらびれたスキー場をイメージしていたが大外れであった。大規模で、建屋、リフトは新しく、ゲレンデも良く手入れされているのに驚いた。写真はスキー場の正面エントランス。

 
ゲレンデをリフトに沿ってのんびりと登っていく。当初はゲレンデ歩きなんて面白くないと思っていたが、豈図らんや、そよ風は爽やか、地面は足に優しく、開放的で気持ち良く、楽しい。

ゲレンデ途中で振り返ると両翼を広げ、威風堂々とした金糞岳(1,317 m)が聳えている。こんなに格好の良い山は数多くあるまい。
昨年6月に東長時にブンゲンのスキー場が豆粒ほどに眺望できたのを思い出し暫し佇む。

頂上近くなると、道の両側にネマガリダケが現れ、皆がネマガリダケの筍取りに夢中になる。
山頂は笹や雑木に囲まれているが、展望に支障はない程度である。
食事を摂り、四方の景色を眺め、記念撮影したりしてマッタリと50分も過ごす。
写真で今にも駆け出しそうな可笑しな姿勢をとっているのは標識板が低位置にあり、それに合わせて腰を落した結果である。

 山頂からの展望は一級品である。北方遥かには冠雪の能郷白山、東方には尾根続きで貝月山(1,234m)、南方には虎子山(1,183 m)を前衛にした伊吹山、南西には琵琶湖の竹生島方面が望めた。

 

■山頂を後にし、リフト終点まで戻る。途中、甚吉岩(大岩)に上がりゲレンデを一望するも特段の景色はない。
リフト終点から北側の廃リフトまでは踏み跡が薄いものの、GPSで確認しながら辿り道迷いの心配はなかった。廃リフトに沿って品又峠(岐阜県の久瀬村へ通ずる)まで下る。
■品又峠からは正面に金糞岳の秀峰を望みながらの一服の絵画のような風景のゲレンデを気持ち良く下る。女性陣は、山菜(ウド、ワラビ)の採集に心奪われたようであった。

■女性陣は山菜採りに時の経過を忘れたようであるので、男性陣は先に駐車場に戻る。
ゲレンデの末端には満開の八重桜に出迎えてくれ、山行のフィナーレを祝福してくれた。
女性陣は持ちきれない程の山菜を成果に、20分程経ってから漸くご帰還であった。
待った甲斐があり、男性陣にも沢山のお裾分けがあり、有り難く頂戴する。


■山行中に見た花のアルカルトである。お粗末な絵であるが、左上から時計回りにシャクナゲ、イワウチワ、タムシバ、オオカメノキです。

雑 感:
伊吹山北、姉川源流の地に奥伊吹スキー場の様な近代的なスキー場があるとは寡聞にして全く知らなかった。岐阜から1時間半位で行けるので、岐阜のスキーヤーに取っても魅力的ではなかろうか。駐車場の一部ではジムカーナが物凄い騒音を撒き散らし盛大に行われているにも驚いた。
■コースの大半はゲレンデ歩きであるが、ゆっくり歩けば、足場は良く、開放的で、景色や花を眺めながらのゲレンデ歩きも乙なものと認識を新たにした。
■本コースは多くはないが花あり、360°の好展望あり、登山道は遊歩道的で安全、ゆっくり歩けばゲレンデ歩きも快適、山菜もゲットでき、標高も高く空気は爽やかなど色々とリラックスして楽しめるので、魅力的なハイキング コースと言えよう。
 とは言え、当日出会ったハイカーは一人きりであり、全山貸切状態であったのは意外である。もっと高く評価されても良さそうに思えた。
■山の天気予報は当てにならない事を実体験した。当日の「てんくら」(日本気象株式会社)、では“C”(登山に不適)、一方「登山天気」(日本気象協会)では“A”(登山に適当)であった。
いずれの予報も、貝月山や伊吹山では風速10m以上の予報であったが、貝月山と隣リ合わせのブンゲンでは殆ど無風であった。今回に関する限り「てんくら」の“C”予報はあてにならないと言える。
風のみが問題ならば、風向と登る山の周辺も含めた地形を勘案すれば、GO-NO GOの決断は下せよう。
■奥伊吹スキー場近隣の甲津原、曲谷、甲賀、吉槻の4集落は「東草野の山村景観」として國の重要文化的景観(文化遺産の一種)の一つに文化庁により指定されている。山行とは別に、これらの景観を探訪し、日本の原風景に出会うのも一興であろう。