ジャンボジェットことボーイング747型機が,やがて我が国から姿を消すことを以前述べたが,今度は日本航空(JALと言った方が通じるのか・・・)のシンボルマークだった鶴丸もこの5月で姿を消すという。
鶴丸の制定は1960年前後だったと思う。
旅客機の主力がレシプロからジェットへの移行期にあたるこの当時,日航の主力機は「空の貴婦人」と呼ばれたダグラスDC8型機であったが,その機種に描かれた鶴丸は高度成長期の我が国の象徴でも有ったと思う。
また,そのニックネームに相応しく,スリムな胴体と優雅な後退翼が特徴的なDC8はまさに鶴翼のような趣があった。
やがて70年代を迎えると共に,主役はB747にチェンジ。
鶴丸は垂直尾翼に描かれる。
そして,赤青のラインを止め,機首にグレー,赤,黒でシンプルなJALのロゴをあしらった時代になっても尾翼の鶴丸は残った。
しかし,2002年にTDA(東亜国内航空)もといJAS(日本エアシステム)を吸収合併した後は,尾翼を赤一色で塗った新塗装が登場。
現在,鶴丸は僅か3機を残すのみとなった・・・。
主力がコストのかかる大型機から中型機(B777,787)に移行するのも時代の流れと思うが,こうして一時代を風靡したもの,特に昭和から綿々と続いてきたものが失われるのは惜しいことだ。
そう言えば全日本空輸(ANAと言わないと若い人には通じないかも)の尾翼のマークも,ダ・ヴィンチ考案のヘリコプターから斜めのANAのロゴになって久しい。
やはり昭和は忘却の過去となりつつある・・・。
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