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昨日の夜は、今年の中で一番寒かったのではなかったでしょうか。そんな中、市会議員の後援会に出かけましたが、いやはや寒いの寒くないの、比較的暖かな千葉県に住んではいますが、寒い地方の苦労がしのばれます。何処の駅前も、大型ビジョンの広告塔が出ていますが、船橋駅前も、広告塔がにぎやかになっています。
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今日のテレビで、全チャイナ大使の丹羽宇一郎氏が、テレビ朝日の報道ステーションサンデーに出演していました。質問も当然ぬるいものですが、答える丹羽氏の言い訳も実に聞き苦しいものでした。日本とチャイナの両方がよくなるように、大使として働いたが、報道に対する非難に戸惑っていると言う、反省は見られませんでした。報道の仕方が悪いと言わんばかりです。
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はっきり言えることは。辞めてもらってよかったと言うことですが、外務省におけるチャイナスクール勢力から、同じような人が選ばれるのでしょうか。しかし政府の姿勢が当然海外の出先機関に、大きな影響を及ぼすでしょうから、違った外交姿勢がこれからは見られるかもしれません。何しろチャイナに向かって、謝罪を要求したのが安倍首相が戦後初だと言う体たらくだったとは、驚きです。
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モスクワで開かれていた、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、16日夜共同声明を採択したそうですが、「金融緩和などで、各国が通貨を安く誘導する、『通貨切り下げ競争』を回避し、金融政策は国内の経済成長を目的とする」と、至極もっともな生命を出したそうですが、流石、麻生財務相は、日本の立場を強く押し通し、日本が円安を誘導していると言う批判は回避したと言います。
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そこで雑誌からのアベノミクスについて、また三本の矢と言う基本的な事柄を、今一度整理しておこうと思います。
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《 雑誌 『 WiLL 』 3月号より 》
【 常識のためのサプリ・アベノミクスに不可欠なもの 】
屋山 太郎
ロケットスタートでアベノミクスが動き出した。一千兆円にのぼる借金を抱えて、財政だけで始末しようと言う懸念に凝り固まった財務省路線を、安倍晋三氏が打ち砕いた。日本経済は座して死を待つのか、打って出るかの瀬戸際だった。財務省は財政と金融は分離して考えねばならないとの主義で日銀の中立性を歪めてはならないと主張してきた。
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この考え方に立ってバブル崩壊後、省内の金融部門を独立させて、金融庁を設立した。しかし、いまや金融庁は財務省の出先機関化しているばかりか、日銀に次官級のOBを常時送り込んでいる。日銀も亦財務省の天下り先の一つに過ぎない。財政・金融を握る財務省はこの20年、財務政策によって景気を良くすることに固執し続けた。
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この不景気に野田・谷垣と言う与野党党首を集めて消費増税を断行させた。増税によって将来の展望が見えるわけではないから、経済は凝り固まる一方だった。アベノミクスは、① 金融緩和によるインフレ、円安。② 財政出動による景気刺激。③ 成長戦略・・・・の三本柱である日銀の改正までちらつかせて、白川総裁に2%のインフレターゲットを飲ませた。
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アベノミクスを主宰するのは財務省ではなく、「経済財政諮問会議」で、総括責任者は安倍首相だ。安倍氏は財務官僚の操作を嫌悪している。社会学では、不景気の時は皆が、「これ以上悪くなりたくない」と思考が凝固するのだと言う。財務官僚は20年間も効果のなかった財政政策にしがみついてきたが、アベノミクスでこの凝固は溶けだした。
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溶け出すと社会は寛容になって発想が自由になる。株が上がって街の話題も様変わりになってきた。円安が定着すれば、製造業の海外移転を食い止めるだけでなく、日本に回帰してくる可能性もある。アベノミクスに不可欠なのは成長戦略で、誰が見ても農業分野の構造改革と医療・医薬分野の規制緩和が決め手だろう。
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この他に、再生可能エネルギー分野の開発があるが、ドイツを見ても風力、太陽光ともうまくいっていない。農業、医薬分野の構造改革にうってつけなのはTPP、(環太平洋戦略的経済連携協定)に参加することだ。2月とみられる訪米の際、安倍首相は交渉参加を表明せず、参院選後に引き延ばす可能性が大だ。
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その場合、米議会の承認に3か月が必要で、その時期にはTPPは妥結しまっている。妥結してから加入するのは、でき上がった条件をすべて飲むという最下策の手段だ。安倍首相が下策を承知でTPP参加を延ばすのは、7月の参院選で何が何でも勝ちたいと言うことだろう。参院の半数改選議席は、≫121だが、このうち定員1の選挙区が今回は31に増えた。
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第一次安倍内閣の参院選で自民党は37議席しか取れず、惨敗した。その時1人区は、6勝23敗と負け越したのが致命的だった。今回1人区は2つ増えて31.しかも1人区はすべて、農業県だ。TPP交渉参加を打ち出せば、農業構造の改革内容がいくら正しかろうと、全農民が賛成に回ることはありえない。1人区の惨敗は安倍氏のトラウマだ。
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先ず参院選で勝って、衆参で過半数を獲得した上で、農業の構造改革に取り組む。医療・医薬品の規制緩和を進め、ある程度の段階に進んだところでTPPに加入するという手順を考えているのではないか。安倍氏は日米関係について、自分が訪米すれば、すぐにでも昔の友好関係を取り戻せると思っているようだが、事態は極めて深刻なものである
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河相周夫外務次官が訪米して1月の安倍・オバマ会談を設定しようとしたが、約束を取り付けられなかった。これは、日米同盟が以前のような深い信頼関係には無い事を如実に物語っている。普天間飛行場の移設は16年半もの間、実現できていない。オスプレイの配備にも文句をつけられている。TPPは本来、経済問題であるが、日米関係を強化する最重要の経済協定ととらえるべきだ。
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加えて、日本の原発政策が大きな懸念として登場してきた。原子力発電はNPT(核兵器不拡散条約)の諸課題について、複雑で厳格な取り決めを行って進められてきた。日本一国で辞めると言って済む話ではない。米国にとって、日本の原発政策の変更は受け入れ難いものだ。好調に滑り出した安倍内閣の前途はこれからが多難なのだ。
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アベノミクスの三本の柱は、どういう意味かは、分かりましたが、三番目の成長戦略は、どうも色々な意見に分かれるところです。屋山氏のTPP問題は、日本が入らなければ全くの意味がなく、しかもこれはオバマ大統領の起死回生の政策と言っても、いいでしょう。オバマ氏の面目の為に、日本の国益を無視するわけにはいきません。
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政治は実に難しい問題ですが、TPPに加入するかしないかは、安倍首相の判断に任せるほかないでしょう。一方的なアメリカにとって有利なこの取り決めは、反対意見の方が多いと思います。最近屋山氏は、一寸ぶれているという意見を耳にします。しかし一応載せてみました。