歩かない旅人

牛乳を毎日飲む人よりも、牛乳を毎日配達している人の方が健康である。

 この世は深い闇だらけ、その闇の正体は。

2012-05-31 11:22:24 | 日記・エッセイ・コラム
 新聞には、来週にも内閣改造をするという記事が出ています。前田国土交通相、田中直紀防衛相の二人は、もうとっくに代わって居なければならない立場にあったのに、ここまで居座っていたのは、昨日の、小沢会談の行方次第だったのでしょう。小沢氏に近い、輿石氏の何らかの働きかけで、何とかなると一縷の望みも、会談は決裂してしまいました。
 輿石氏も、わが身可愛さで、小沢氏にそこまで尽くす気がなくなったのでしょう。政治家の約束とか義理人情はいまや羽のように軽くなってきました。もともとこの人事は置石幹事長が、ねじ込んだもので、おかげで野田首相の人事のデタラメさだけがクローズアップされましたが、要するに党内第一を心がけた、お粗末な人事だったのです。
 昨日の会談ではっきり、野田首相は小沢一郎氏を切って、自分の考えを押し通すつもりです。前回の総選挙でこの選挙を仕切った小沢氏は幹事長として、「政権交代」を、表看板にバラマキ大盤振る舞いの詐欺的マニフェストで、一気に150人近くの新人議員を、輩出させました。これがいわゆるメディアで言うところの小沢チルドレンという人たちなのでしょうが、これらの新人が果たして、小沢氏が民主党を出て、「新党」を立ち上げても何人ついてくるでしょうか。
 雑誌『WiLL』7月号には、【 小沢一郎、もう死んでいる 】という対談記事が載っています。その中で、対談者二人・・・ジャーナリスト・長谷川学氏と、自民党参議院議員・西田昌司氏との対談内容に中で、西田氏は次のように言っています。
 ◆、西田・・・「今回の事件は、企業で言えば粉飾決算に当たります。企業が粉飾決算をしたら有価証券取引法違反になり、経理担当の部長や担当取締役は、当然罪に問われます。そして粉飾にどれだけ関与したかわからない場合でも、企業なら最高責任者の社長も責任を問われて必ず引責辞任しますよ。それが社会の常識です。小沢氏は今回、関与の度合いを裁判所が確定できなくて刑事責任を免れただけのことで、本来なら議員を辞任すべきですよ」。・・・(中略)
 ◆、西田・・・「小沢氏を復権させて問題なしという人が政権中枢に大勢いることの不道徳、不見識、ここは問題にせざるを得ない。でも処分を解除したからといって、もはや小沢氏が政治の最前線に出て、真の意味で復活するなんてことは無いですよ」。
 ◆、長谷川・・・「そうでしょうね。元秘書と小沢裁判を通して、国民の多くは《小沢氏は改革を口にするが、言っていることとやっていることが全く違う》という印象を持ったはずです。政治家にとって言葉は命です。小沢氏は裁判で《すべて秘書がやったことで私は知らなかった》と発言したものの、裁判所に一蹴された。もはや、小沢氏が何を言っても国民の多くは信用しないでしょう」。
 ◆、西田・・・「言葉が国民に信用されないようになれば、その政治家は終わりです。これまでのように、小沢氏を中心に誠司が回ることは、もはやあり得ません。・・・・・・・・・」
 以上は、記事の一部です。無罪判決、起訴相当、再び無罪、この一連の動きに対して、公平な裁定が行なわれていると、常識的に考えて思う人が何人いるでしょうか、上手く法の網をくぐったと思う人のほうが多かったのではないでしょうか。このようなことが政治の世界では、度々起こります。起こって一寸も不思議ではないという世論操作も同時に行なわれ、日本全体の闇は深まります。
 生活保護不正受給問題もまた吉本芸人から出てきました。顔は知っていましたが、名前まで覚える気のない。面白くもおかしくも無いお笑い芸人と称するキングコングの梶原雄太という、このお笑いブームの中で、大勢のお笑い芸人の中に混じって、とにかく何でもいいから目立てばいいという、大阪芸人特有の、お笑いセンスも何もあったものじゃない、うるさいだけの三流芸人とでもいえるでしょう。
 しかし、この程度の芸人でも月々40万円のローンを組んで母親を住まわせているのか一緒に住んでいるのか知りませんが大層立派なマンションの写真がネットのあるブログに載っていました。しかも兄が居て、兄は自衛隊員だというのです。自衛隊の家族が生活保護を受けることは、法律違反だというのです、この場合犯罪を犯しているのは、梶原雄太の母ということになります。
 河本準一があの謝罪会見の後、もうテレビの番組にけろっと出ているということを、ネットで知りました。ガッツポーズまでして、「皆様に迷惑をかけましたが、今後とも一生懸命やります》と神妙な顔をしていましたが、吉本興業は本当に、報道で言ってたように、自分達は何も悪いことをしていないと本気で思っているのでしょうか。吉本興業は、昨年、今年と赤字が続いていると言います。テレビ出演が命綱でしょうが、あんまり視聴者を舐めていると、とんでもないしっぺ返しが来ますよ。
 今日のネットでは、色々の後日談が載っています。事実関係のはっきりしたことはまだ確認していませんが、河本純一という男の周りでは実に奇妙なことが起こっています。生活保護を受けていたのは、河本準一の母だけではなく、あの姉も受けていたというのです、姉だけではなく、その姉の母伯母、その姉妹準一にとっては伯母Bであるというのです。それだけではなく、河本準一の嫁に母も生活保護を受けていたというのです。
 河本準一のすぐ周りでは5人が生活保護を受けているということは、普通珍しいこととは言えないでしょう。しかもそれらは河本準一が責任を果たさなければ立場だともいえます。普通の日本人はよっぽど困っても、たやすく生活保護などを受けるなど、選択肢に入っていないでしょう。反政府的な立場の団体などは、日本のことなど考えず、何かと政府にたかります。それらの代表は今まで、プロ市民団体でした。
 辻本清美が属する、ピースボートなどは名前の知られたプロ市民団体です、わかっていて政府はそのような団体に資金援助をします。何のために、日本の闇は深いのです。河本準一と同じ闇です。生活保護制度もある一部の連中にはその仕組みを詳しく知らせます。もらえるように便宜を払う団体もあります。しかもそれらの団体は、日本の中では弱者を装っています。弱者の強者という言葉があります。
 かって、チャイナは弱者ぶって日本から多額の資金を出させました。日本はチャイナに対して大きな迷惑をかけたというのです、しかもそのときのチャイナは、内戦状態でした、蒋介石軍と、毛沢東引き入り共産軍との戦いでした。日本軍は行く先々で歓迎されたと言います。治安が保たれると喜ばれたと言います。チャイナ人を殺しまくったのは同じチャイナ人です。今の地球上でチャイナ人ほどどうしようもない人種も珍しいでしょう。地球の厄介者です。
 そのチャイナ人に対して、世界で一番好意的に見えるのが、日本の一部の政治家達です。鹿野道彦農水相も、筒井信隆農水副大臣も、スパイ疑惑が浮上した在日中国大使館の李春光(45)と接点があったことが20日明らかになったそうです。この二人も更迭されなければならないでしょう。来週にも野田首相は内閣の改造に乗り出すと新聞に出ていますが、野田首相の弱みは在日居留民団船橋支部で行なった選挙運動に対するお礼の挨拶が動画に残ってしまったということです。
 この問題と河本準一とつながるでしょうか。日本の中で、在日問題ほど頭の痛い問題はありません。彼らは弱者を装い、様々な特権をこの日本から受けています。そのようなシステムを作り上げたのも、日本の闇です。吉本の問題もここに行き着きます。河本準一の周りに5人もの生活保護者が居るという異様な状況、まともな状況ではありません。
 しかも、それらの問題を追及した、片山さつき議員叩きが、テレビの画面を通して、始まっています。どう考えても悪いのは河本準一なのに、公衆の電波を使って、片山さつき議員に圧力をかけようとしています。まさにこの問題は、今やリトマス試験紙の様相を示し始めました。積極的に片山議員を攻撃している連中は、今やとんでもない瀬戸際に立っているということを知ってやっているのでしょうか。
 吉本におべんちゃらを言っている場合ではないのです。どっちつかずも、何らかの報復を受けるでしょう。作られたお笑いブーム。視聴者はそれに乗っかっていたのです。いつ笑おうかと待ち構えていたのです、たいしたギャグでもないのに笑って見せたのです。それが面白いと暗示にかかっていあしゅしょうがたのです。しかしこれからは、本当に面白くなかったら、笑わないでしょう、しかも不正した奴だとわかって、笑ってやる必要も無くんったのですから。そんな好意はもう期待できないでしょう。
 野田首相も、まるっきり日本のためにならないことばかりする売国的政治家ではなさそうです、少しはいいこともします。野田首相と枝野経産相、細野原発事故担当相ら三閣僚が、関西電力大飯原子力発電所(福井県おおい町)、3,4号機の再稼動に会合を開き、野田首相が会合で、原発が日本経済の発展に重要と表明。福井県などの同意を得田植えで再稼動容認の考えを示したと新聞一面に載せています。
 この問題は、挿しあたって今日本で最も重要と言えます。物造り日本が、そうでなくなる可能性を秘めていました。その問題は、産経新聞『主張』でも取り上げています。次の通りです。
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 『 主張 』  2012  5  31
 《原子力既成》 【 原発潰しの道具にするな 】
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 原子力発電の新しい既成組織を設置するための法案審議が国会で始まった。原発の安全性向上だけでなく、国のエネルギー安全保障を左右する組織である。国民は既成と活用の両面を冷静に見極めることが肝要だ。国会では二案が審議されている。
 政府による「原子力規制庁設置関連法案」と自民、公明両党の「原子力規制委員会設置法案」だ。両法案に一長一短はあるのだが、厳格度で見れば、自公案の方がより強い。民主党が野党時代に主張していた原子力安全規制への取り組みを、今回の法案では現実路線に戻しているのに対し、自公案は、かっての民主案に近いものとなっているからだ。
 その際たる部分が規制組織の性格だ。政府案は原子力規制庁を環境省の外局としている。これに対し、自公案では国家行政組織法第3条に基づく高い独立性が付与された原子力規制委員会だ。
 規制組織の独立性が高ければ、原発の運用サイドに居る経済産業省などの圧力に対抗することが可能になろう。しかしその反面、危うさも生じる。
 5人の委員で構成される原子力規制委員会は、メンバーの人選次第では、極端な規制や「原発潰し」に向かって走りかねないからだ。そうすれば、誰も規制の暴走の手綱を締められない。
 規制組織は、安全性の確保と向上を大前提として原発の利活用の遂行を確認するのが本来のあり方のはずである。脱原発至上主義のための規制装置としてしまう愚は、何としても避けたい。
 現在の原子力安全・保安員の破綻は、誰の目にも明らかだ。新たな既成組織を設置しなければ、関西電力の大飯3,4号機をはじめとする原発再稼動問題も解決しない。ストレステスト(耐性検査)の審査も前に進まない。
 9月には国際原子力機関(IAEA)の総会が開かれる。そのとき規制の新組織が発足していない事態となれば、日本の危機管理能力の欠如を世界に露呈してしまうことになる。
 
 野田佳彦しゅしょうは「国民の不安に応えるためにも新たな組織の下で規制制度、防災体制を整えることが急務」としている。だが、法案成立を急ぐあまり、自公案を丸のみにするような拙速に走ってはならない。地震国での原発利用には健全な規制精神が必要だ。
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今日はここまでにします。

橋下大阪市長の正念場、入れ墨、吉本、文楽。

2012-05-30 12:40:44 | あっちこっちからの記事ナナメ読み。
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    新聞一面に在日チャイナ大使館の一等書記官、李春光(45)が、警視庁公安部から外務省を通じて今月中旬、李春光書記官の出頭を要請していたことが、29日、捜査関係者への取材で分かったというニュースが、最大のニュースとして、産経新聞は扱っています。まだ、李春光という名前は公表されませんが、ネットではもう顔写真つきで出ています。当然の如くチャイナ大使館は拒否し、その書記官は帰国したそうですが、公安部はその後、二度目の出頭要請もしており、チャイナ側が再び拒否した場合は、次のような処置をすると言っています。
 まず、公正証書原本不実記載・同行使と外国人登録法違反(虚偽申告)容疑で、書記官を書類送検する方針だと出ています。実に物々しい見出しも出ています。【 中国書記官 諜報活動に関与か・不正に口座 毎月顧問料・民主と関係?自民追求へ 】。関連記事は《主張》でも、【 中国の諜報活動 書記官出頭重ねて求める 】と、いまの日本にとって最も厄介な問題と言えるでしょう。
 三面には、見出しだけ並べてみますが、【中国の諜報活動・真空掃除機型 情報根こそぎ】、【摘発 戦後わずか6件】、【党・政府・軍 独自の工作員・3系列 互いに競争】とその内容をかなり詳しく書き込んでいますが、尖閣で見るとおり、いまの民主党政権で何かを期待するということは、まず無理だとあきらめるような空気が大きいでしょう。
 27面では、この問題を、身近に感じることのできる社会部記者の記事が並んでいます。【スパイ疑惑、中国書記官、肩書変え5回入国】。【広い人脈・「日本人と思うくらい・・・・」】。【松下政経塾時代に 民主議員と接点か】。とまさに、スパイ(工作人)そのもののようですが、あいにく残念ながら日本にはスパイ取締法がないため、今回もたいした成果は上がらないでしょう。細かいことは、見出しだけでおおよそ分かる気がしますが、後で念のため読んでみます。
 今日は大阪の橋下徹市長について、近頃静かになっていますが、入れ墨問題で、また、注目を浴びだしました。また、吉本興業関係で、河本準一の不正生活保護受給がさらにまたもう一人見つかり、さらに吉本の芸人の中から、この仕打ちに反感をもって追求した片山さつき議員に対する、恫喝じみた声があり、ネットの世界では、いまだこの問題は収まっていません。これに対して、橋下市長はあれだけ目立ちたがり屋の癖に、未だに沈黙を守っているのは、何かがあるのではないかという疑いがもたれています。
 また、大阪での伝統的文化というべき、「文楽」の問題が一部問題になっています。橋下市長によると、「文楽」そのものより、「文楽協会」そのものが問題としていると聞きました。また、「文楽」とともに、大阪フィルハーモニー交響楽団の槍玉にあがっていて、補助金の見直しが、関係者の中で大きな不安材料になっています。
 話は飛びますが、雑誌『WiLL』7月号で、橋下市長の話題が載っています。短い文ですので、全部載せたいと思います。
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 《雑誌『WiLL』7月号より
 【大阪入れ墨調査 毎日「余禄」の愚論】
        ジャーナリスト      岩瀬 朗
 [入れ墨職員百十人!]
 今回ばかりは、橋下徹大阪市長を全面的に指示する。例の入れ墨騒動のことだ。「大阪市職員 入れ墨110人」。5月17日の各紙朝刊に、デカデカと「入れ墨」の文字が躍った。大阪市が行なった全職員三万四千人(教職員を除く)への入れ墨調査の結果、職員の中に百十人も入れ墨を入れていた者がいたというのだ。
 そもそも、市役所職員を対象に入れ墨調査をしなければならないという事態が嘆かわしい。発端は今年の三月。大阪市立児童福祉施設に勤める三十代の男性職員が、児童に自分の入れ墨を見せて脅かし、大声で怒鳴りつけて児童のパンを奪い、女子児童の身体に触れるなどしたことが明るみに出た。
 市の職員が児童を脅かしたというだけでも問題だが、驚いたのはその職員が入れ墨をしていたということ。怒った橋下市長はすぐに調査を命じ、その結果が百十人。しかも大阪市環境局では入れ墨をしていた七十三人のうち半数が、「市役所採用後に入れた」と答えているそうだ。こんな人間を採用する、市の採用試験にも問題があるのではないか。
 それに、採用後に入れてた連中も健康診断をすればすぐにわかるだろう。もしかしたら、健康診断さえやってないのか。何とも呆れた話だ。ただし、この調査には教職員一万七千人は含まれていない。「プライバシー侵害」、「人権を傷つける」と市教委が拒否したのだという。これもおかしな話で、そんな教師はいないと教委が自信もっているなら、堂々と調査に応じればいいのだ。拒否がかえって余計な疑念を抱かせる。
 この橋下市長による入れ墨調査、至極、当然のことだと思うが、新聞にコメントを寄せた識者のなかには、漫画家の倉田真由美氏のように「やり過ぎ」の声もあった。
 街頭インタビューなどでも、やれタトゥーはファッションだとか、やれ自己主張だとか言っている若者がいた。聞いたふうな口、きくんじゃない!そんな声を拾って放送するほうも放送するほうだ。問題は、市職員の入れ墨なのだ。地方公務員第二十九条にこうある。「全体の奉仕者にふさわしくない非行のあった場合」には懲戒処分として戒告、減給、停職または免職。
 大阪市長詰めの記者と橋下市長との間でもこんなやり取りがあった。
 ●、記者・・・「歌手のレディー・ガガさんや、俳優のジョニー・デップさんのような、ファッションとしてのタトゥーもあるが」
 ★橋下市長・・・「ガガさんやデップさんが大阪市職員になるなら断る。歌手や俳優だから許されるのであって。公務員の入れ墨は許さない。もっとも、(ガガさんらが)大阪市を享けるわけはないですが」
 橋下市長でなくても、こんなバカな質問をする記者は怒鳴りつけたくなる。
 《毎日新聞社に問う》
 もっとひどいのは、五月十八日付毎日新聞の「余禄」だ。[『魏志倭人伝』には「男子は大小と無く、みな黥面文身す」とあるから、当時の日本人の男は大人も子供も顔や身体に入れ墨をしていたらしい。(中略)ならば入れ墨のない者は当時の役所をクビになったのか・・・とは、むろん大阪市での職員への入れ墨調査を聞いて頭をよぎった妄想である]
 いきなり『魏志倭人伝』と言われて驚いたが、自ら書いているように、妄想もいいところだ。天下の大新聞の一面で、朝っぱらからくだらない妄想を読まされる読者こそいい面の皮だ。「余禄子」はさらにこう続ける。
 [ そういえば最近タトゥーと呼ばれるファッション感覚の入れ墨を就職活動を機に消す手術をする若者が多いという。欧米の映画などを真似て気軽に入れたタトゥーも、いざ職探しとなれば入れ墨がアウトローのシンボルとされてきた日本社会の市民感覚に突き当たる]
 就職する齢になるまでそんなこともわからない奴がバカなのだ。温泉施設や市民プール、サウナなどで「刺青の方はお断り」は常識だし、自衛隊の身体検査の合格基準には、ちゃんと「刺青が無いもの」と明記されている。
 朝日新聞によれば、日本航空、全日空は、内規ではっきりと「入れ墨禁止」を謳っているそうだ。そりゃそうだろう。客室乗務員の二の腕から入れ墨がのぞいていたらビビる。「余禄子」のトメがまたひどい。
 [さて映画では片肌脱いで桜吹雪を見せる遠山の金さん子と町奉行、遠山景元には本当に入れ墨があったか。(中略)幕府で昇進をとげてからは常に肌着をきつくまとい、夏も脱ぐことがなかったという。さて景元は「若気の至り」を後悔したのかどうか。(中略)大阪市職員の入れ墨事情は人それぞれだろうし何らかの処置が必要なケースもあろう。ただ本来の景元を失わぬようにするのも組織の「マネジメント」だ]
 これでは若き日、入れ墨を入れたから奉行になれたと言わんばかりではないか。バカも休み休み言ってほしい。毎日新聞人事部に問う。御社は入れ墨を入れた学生を採用しますか。
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 この記事で。気にかかることを先ず言っておきたいと思います。「入れ墨]という言葉が何回も出てきます。毎日新聞「余禄子」も「入れ墨」で前編押し通しています。岩瀬氏も、便宜上このことばを使い、温泉施設や自衛隊については「刺青」という字を当てています。
 遠山金四郎景元がこれも真偽はわかりませんが、映画で見せる桜吹雪は入れ墨ではありません。あれは「彫り物」といって、「入れ墨」ではありません。「入れ墨」は犯罪者が腕や頭に、犯罪を起すたびに罰として入れられたものです。「彫りもの」はまたの名を「我慢」と言ってとうじの男意気を、表した、粋なものでもあったのです。あの極彩色の鮮やかな彫りものには日本独特の美学がありました。タトゥーなどとは比べ物にならない、美学があったのですが、映画の影響か、やくざ物賛歌のメディアが勝手に作り出し、脅かしに使うコケ脅かしになってしまいました。
 いま男気で彫りものをする人は、いまの日本では絶えてしまっているでしょう。威嚇のためや、仲間内で認められたい、決して堅気がやらないものです。入れ墨は彫りものとは別物です。ましてやタトゥーなど、そこらへんの夜店でチョコちょこっとやってもらうものでしょう。大阪はやくざの本場です。彫りものはやくざしかしないでしょう。大阪で見つかった百十人はどんな入れ墨だったのでしょうか。
 まさか彫りものを入れた人はいなかったのではないでしょうか。いま小沢一郎氏と野田首相との会談が終わったとテレビでは伝えています。何を大騒ぎしているのでしょう。双方正義を旗印に、自らの保身、自らの優勢を目指す単なる勢力争いですが、一時の最後の足掻きです。