歩かない旅人

牛乳を毎日飲む人よりも、牛乳を毎日配達している人の方が健康である。

 民主党による占領の終了って大きい事です。 (2)

2013-02-03 10:33:51 | 月刊雑誌。週刊雑誌を読んで
 特亜、特に最近の韓国の、日本に対するむき出しの、敵愾心にはほとほと呆れるより怒りを覚えます。粘液質のどこまでもまとわり付いてくるその疎ましさ、しかも日本攻撃に対しては、捏造した慰安婦問題を、性懲りもなく、世界に吹聴しまくり、何が何でも事実として定着させようと、国を挙げて宣伝しまくっています。
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 先日も、ミャンマーのアウンサン・スーチー女史にまで、韓国訪問の際、この問題についての日本側の対応が大きな過ちだとさえ言わせています。嘘も百回言えば本当になるという、いい見本ですが、あまりにも大人げないと日本は多寡をくくっていると、事実として世界に定着してしまいます、南京大虐殺も全く事実無根の、デタラメですが、あれだけ繰り返し宣伝すると、認める国々も出てくるでしょう。
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 昭和27年からの吉田首相は目覚ましい働きで、東京裁判における日本の戦争犯罪人として国際裁判で裁かれた、犯罪者としての人々を無罪にし、ある程度日本の主権回復には貢献しましたが、肝心の憲法はそのままでした。有って無きがごとき憲法の形骸化にはある程度成功しましたが健康な姿ではありません。今日も昨日の続きを書きつづけたいと思います。
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 《 雑誌 『正論』 3月号より 》
 [ 特集 安倍政権を襲う難題 ]
 【 「戦後体制克服」 の肝所 】   二回目
 ●安倍首相が目指す、「戦後体制」からの脱却のあり方
  わが国が独立を回復した当時の吉田茂首相の行為から考える。
        東京大学名誉教授    小堀 桂一郎
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…占領軍の文化破壊的暴挙だった神道指令は占領の終了と同時に失効したはずであるが、憲法二十条3項に仕込んであった宗教教育への国の関わりを禁止するという置毒の効果は、つい先年まで、指令がなお有効という誤解を受けたまま暴威を振っていた。
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 文部省はその誤解を、故意と邪推されても仕方がない怠慢をもって放置していた。その他、占領からの解放と共にすぐにも矯正しておかなくてはならないのに、それを怠ったが故に、いわば積年の痼疾となって固定してしまった占領後遺症の病弊は、短い紙面ではとても数えきれないほどである。
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( 三、 占領利権享有者との対決 )
 吉田茂は昭和二十一年五月の総理大臣就任以来、間に挟まった、片山、及び芦田内閣の一年五か月を除いて、二十九年十二月までの長期間政権の座にあり、講和条約の締結に向けての努力を続けてきた政治家なのだから、条約調印に至る前の被占領国日本が負わされていた、国家として奇形的制約条約や欠陥部分については、よく承知していたであろう。
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 それにも、かかわらず、国家主権回復後の国の病症の手当てについて、とにかく不揃いが生じ、なすべき債務を果たさぬままに放置してしまったのは、彼が占領終了後、わずかに、2年8か月、昭和29年12月には政権を去らざるを得なかったからという単純な理由によるのではないかと思われる。その跡を継いで総理の座についたのは、
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 被占領期の国政運営の苦労を吉田と共にするどころか、むしろ公職追放の厄にあったがゆえに、政治家として力を揮う場を奪われ、吉田の重任遂行の姿を嫉視するばかりの位置に置かれていた鳩山一郎だった。このような恨みを抱く人物に吉田の果たせなかった志を継いでもらうことを期待するのは無理な事だった。この歴史上の前例から我々が汲み取るべき教訓は以下の如きものとなろう。
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 民主党による、「占領」、と端的に言うのが言い過ぎなら彼らの国政壟断期間に生じた国家的国民的損失の累積を解消するためには、安倍氏は出来る限り長期維持しなくてはならない。政権の長期維持という懸声は外形に及ぶだけで内実がないのだから、それを政策目標として掲げるわけにはゆかないが、氏の本来の政治目標である、「戦後体制の克服」はとにかく時間のかかる大事業である。
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 三・四年ほどの期間に達成できるとは思われない。そのためには相当の年数が必要であろうが、それに要する期間、少なくともその基礎工事が完了するまでは氏自身がその、指導責任を執りえる、首相の位置にいなくてはならない。安倍氏の敵は多い。
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 「戦後体制の克服」といえば日本国民の誰にも依存のない、もろ手を挙げての全員賛成が得られる政治目標のように思われるかも知れないが、実は決してそうではない。国外にはもちろん、わが日本の国内にも、この戦後体制こそが己の拠るべき地盤であり、それに寄生寄食することによってわが身を支えている、いわゆる占領利権依存者は多数顕在し、かつ潜在している。
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 顕在部分は、六年前の第一次安倍内閣成立期に実に目に余るほどの陰険悪辣な手段を妄用して、安倍氏の足を引きずる宣伝を展開した、朝日新聞やNHKを思い出して見ればすぐにわかる。この二つの組織を動かしている行動原理は、正に占領利権そのものである。
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 その発生源はその発生源は、夙に知られていることであり、今更指摘するまでもない話なのだが、つい忘れている向きや、占領時代の諸事件について教えられていない世代の人々のためにあえて記しておくならば、昭和20年9月末に連合国最高司令官官房の発した、「新聞と言論の自由に関する新処置」と称する指令により、上記二つの報道機関は、「日本の」、公的機関ではなくなった。
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 江藤淳氏は名著、『閉ざされた言語空間』の中で、気鋭の文学者らしい劇的な筆致で、〔 昭和20年9月29日午前11時30分を境にして、日本の言論機関、なかんずく新聞は、世界に類例を見ない一種国籍不明の媒体に変質させられたのである 〕 との判定を下している。その経緯は、詳しくは同書によって、確認していただくしかない。
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 この、〔 変質させられた 〕のは言葉通り受け身の反応であったが、この時以後、この変質を遂げた媒体の中でも代表的なものである上記二つの言論機関は、〔自国に対する忠誠義務から完全に解放され 〕、外から日本を動かすある強大な異国の権力に忠実を誓って能動的な活動を展開する。敵性情報宣伝機関となった。
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 異国の権力とは、この当時においては端的に日本駐在の米占領軍司令部、(GHQ)であったが、その意向に迎合し、忠実に務めている限り、そこから加えられる庇護と勧奨は絶大なものだった。それによって得られた特権的利権がいわゆる占領利得である。一度その旨味を覚えてしまうと、最早それを手放す気にならず、利権施与者への迎合その権力の借用がやがて利得権者の体質となる。
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 占領が終了して国家が主権回復したところで、6年8か月の占領期間中に身に染みつき、まさに体質となってしまった国外の権力への忠誠は改まるどころか、それまでの蓄積に支えられてより強固になり、最早彼ら本来の面目であったかの如き相を呈するに至る。それは組織の構成人員の再生産を通じてさらに強化され、事実上その本性となっていく
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 江藤氏は上記の著書が平成五年九月に文庫本に編入されるに際し、その、「あとがき」の中で、米軍の指令としての処置法に由来する、〔 日本のジャーナリズムの隠微な自己検閲システムは、不思議なことに平成改元以来、再び勢いを、得はじめ、次第にまた猛威を振るいつつあるように見える 〕 との観察を記していた。〔 隠微な自己検閲システム 〕とは、取りも直さず占領利権の旨味を保持し続けようとの魂胆に発する防衛本能の機構化である。
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 彼らが狐として威を借りていた虎が立ち去ってから60年経つ。彼らはしかし虎があたかも日本の言語空間を睥睨し監視しているかのごとき擬制を取らなければ、彼らの利権を守ることができない。しかしこの長い年月に、その虎は実は張子ではないのかとの現実に気がつく人が多くなってきた。そこで、江藤氏の言う、〔不思議〕にも多分に説明はつく。
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 虎の威を借る狐たちにも焦りが生じてきている。具体的に言えば、日本人の歴史認識が深化し、真実を見抜く視線が鋭くなり、史実の深層にまで達するようになった。これも敢えて具体的に言っておく。東京裁判史観の崩壊が現実に進行し、占領利権の根拠となっていた権威の虚妄を見抜き得る眼力の持ち主たちが確実に数を増してきたことである。
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 こうなれば、「戦後体制の克服」という目標の実現によって利権を失う党派の焦慮も増す。この目標実現の労力に対する反動の勢力が、形振(なりふり)構わぬ暴慢の手段に出るであろうことも十分に想像がつく。安倍氏に対する誹謗中傷や隠微なあら探しに類する攻撃は、第一次内閣に対するものよりも更に激しいものになるのではないかと予想される。
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 「戦後体制克服」 の旗手として私共の期待を担う安倍氏が立ち向かわなければならない政治的状況は上記のようなものである。真摯な支持者たちの祝福に安住してはいけない。敵もまた、己の利権の死守と自らの生存にかけて全力を投入してくるであろう。 すでに全幅の信頼を置いて見守っている、そのリーダーに向けて、何か指図がましい高言を吐く気は毛頭ないし、第一に筆者にそんな資格があるわけではない。そこで以下は、今や隠退を自認している一老輩の独語に類する感想として読んでいただければよい。
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 ( 四、解くべき課題にも軽重と順序あり )
 目標の高大なること、そのために為果(しおほ)すべき個々の課題のおびただしいことに鑑みて、冒頭に述べた如く長期にわたって政権を維持しなければならないのだから、衆目にふれる様な効果を早く挙げようとして焦ることは禁物である。進路を阻止しようと待ち構えている敵は多いのだから、それに対抗して最大多数の支持勢力を保持するためには、やはり経済政策で成功をおさめ、反動勢力に付け入る隙を見せぬことが肝要である。
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 それによって国民多数の支持を得ることができたならば、その支持を背景にして、次第に大胆に確実に、「 克服 」に向けての階段を踏み昇ってゆくことができよう。
 以下また明日に続きます。
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 いやはや、今までわかっていなかったことが実に分かりやすく。まるで目から鱗の感じです。朝日の社是が「安倍叩き」も納得しました。占領利権享有者たちは。最初、「GHQ」という虎の威を借り。いま特亜という虎の威を借りている経緯が今まで腑に落ちないところがちょこっとだけ光がさしてきました。スリル満点の論文だと思います。