新井貴浩監督の1年目、いきなり5年ぶりのAクラスとなる2位に躍進を遂げた広島に、投手王国の兆しが見え始めてきている。ドラフト会議では楽天と競合の末、青学大の常廣羽也斗投手の指名に成功。3年連続で投手を1位指名しており、2024年にも続々と1軍で活躍しそうなプロスペクト5人を選出。
5位と4位は、投手に負けない期待の野手から選出した。2022年の育成ドラフト2位で入団した中村貴浩外野手は、1年目から2軍で結果を残し、5月に支配下契約を勝ち取った。20歳の田村俊介外野手は、2年目で1軍デビューすると22打数8安打の打率.364。2軍では打率.278だっただけに、大物の片鱗を覗かせた。 3位には、2021年ドラフト1位の黒原拓未投手を挙げたい。1軍では2022年に12試合に登板して防御率6.52、2023年には5試合に登板して防御率10.66。壁に当たった一方で、2軍では文句なしの成績を残した。17試合に登板して6勝1敗、防御率2.58。90回2/3を投げて81奪三振とポテンシャルの高さを見せつけた。 2位は、2022年ドラフト1位の斉藤優汰投手。1年目は2軍でじっくりと経験を積み、かつての前田健太投手のように一気にブレークを狙う。それでも11月には、侍ジャパンとの練習試合(宮崎)に2番手で登板し、2回無安打無失点。最速152キロをマークし森下、牧、小園のクリーンアップも3者凡退にねじ伏せた。 そして1位は、2023年ドラフト1位の常廣。プロとしては未知数なことを考慮しても、一番上にランクインさせてしかるべきだろう。最速155キロの直球とフォークを武器に、大学ナンバーワン投手と呼ばれ、全日本大学野球選手権ではチームを優勝に導いてMVPに輝いた。開幕ローテ入りにも期待したい。
広島からフリー・エージェント宣言し、オリックスと契約した西川龍馬の人的補償について、広島は19歳右腕の日髙暖己を獲得したと発表した。ある球団の編成責任者は、こう言って苦笑する。
「日髙は、間違いなく次代のエース候補。広島は西川を失ったとはいえ、大儲けと言っていいでしょう。それにしても、オリックスは日髙をプロテクトできなかったか……。3連覇するほど戦力が充実しているだけに、仕方ないとは思いますけどね」
日髙は昨年にドラフト5位でオリックスへ入団したばかり。だが、11月から出場していたアジア・ウインター・ベースボールでも力強い投球を見せており、また山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)に似ているフォームも相まって今季のブレイク候補筆頭と評されている。
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