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【証言・官房機密費】「評論家で返したのは田原総一朗氏だけ“渡される側”のリアル」

2024-06-11 05:11:27 | 日記
 毎月約1億円、年間約12億円もの税金の使途が“ブラックボックス”になっている──それが「官房機密費」だ。国会で「政治とカネ」の改革を掲げて必死にアピールする岸田文雄・首相も、そこには決して手をつけようとしない。 
 官房機密費が大きな注目を集めたのは、2010年4月のこと。小渕恵三内閣で官房長官を務めた野中広務氏がTBSのテレビ番組内で、在任中(1998~1999年)に複数の評論家に「機密費から数百万円を届けた」と発言したのだ。後に配布先を記したメモも流出した。
 当時の証言は、「前任の官房長官からの引き継ぎ簿に評論家らの名前が記載され、『ここにはこれだけ持っていけ』と書いてあった」というもので、「返したのは、ジャーナリストの田原総一朗さんだけだった」とも言及していた。
 機密費を「受け取る側」になるメディア関係者が口を開くことはほとんどないが、どのように渡されるものなのか。田原氏が証言する。
「小渕政権時代、野中さんから連絡があり、『いいお茶を渡したい』というので、喫茶店で受け取ることとした。すると、着物を着た女性がやってきて、紙袋を渡された。女性は『お金ではないと』言ったので受け取った。

 女性が帰った後で紙袋の中身を確認すると、そこには100万円の封筒が10個ありました。1000万円です。直接本人に返さねばならないと、野中さんの地元の京都を訪ね、電話を入れたうえで事務所に行ったんですが、本人は不在。『受け取れません』というメモと紙袋を置いてきました」
田中角栄本人から200万円
機密費に触れたのはこの時だけではないという。
「歴代の総理から何らかの形でアプローチがありました。田中角栄をインタビューした後、本人が僕に封筒を差し出した。中身は200万円。その場で突き返すのも失礼だと思い、すぐに田中事務所に行き、首席秘書官の早坂茂三に『返したい』と封筒を突き返した。すると早坂は『田原君、こんなことをするとオヤジは怒ってしまうぞ。与党だけでなく、野党の取材もできなくなるぞ』と言ってきた。震えたが、受け取らない意志は譲れなかった。
 その2日後、早坂から電話が掛かってきて、『田原君、何とオヤジが(返却を)OKした』という。その後も中曽根康弘さんなど歴代の総理や首席秘書官から機密費を出されたが、すべて断わりました」
 そして「受け取る側」の事情をこう語った。
「機密費が評論家やジャーナリストに渡されていることは知っていた。ただ、受け取るのは欲のためではなく、受け取らないと総理大臣と喧嘩をすることになり、仕事に支障が出るからです。新聞記者OBの評論家は、『上司が受け取っているのに、部下が受け取らないわけにはいかない』と言っていた。だから批判はしたくない。僕が断われたのは、フリーで上司がいなかったからです」

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