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キャッシュレス推進下の紙幣図案刷新方針

2019-04-09 19:04:42 | 植草一秀氏の『知られざる真実』


キャッシュレス推進下の紙幣図案刷新方針
安倍内閣にとっては選挙がすべてだ。

選挙で多数議席を占有してしまえば、だれがどのような批判を展開しようとも、どこ吹く風で済ますことができる。

内閣総理大臣には法令上、強大な権限が付与されている。

その権限の行使に際しては深い見識と良識、さらに知識が必要だが、これらをすべて無視したところで、罰則規定があるわけではない。

安倍首相は権力、権限を濫用して政治を私物化し、暴走を続けている。

安倍首相によるNHK私物化、刑事司法私物化、日銀私物化は日本の民主主義制度の根幹を破壊するものである。

政治の暴走を阻止する最大の力を発揮できるのが国権の最高機関である国会だが、国会多数議席を政権与党が占有してしまうと、暴走を止めることができなくなる。

このことから、安倍首相は選挙での勝利に強い執着を示す。

彼らの選挙戦略は二つだ。

利権共同体の構成員には選挙への全員参加を求める。

使える票を一票でもおろそかにしない。

同時に力を注ぐのは、敵対的な投票をする主権者の選挙への参加を徹底的に妨害する。

政治以外の話題に関心を引き寄せるとともに、投票に行っても意味がないことをメディアを使って刷り込むのだ。
投票率が低下する一方で、利権共同体の構成員が全員選挙に参加すれば、少数の投票でも多数議席を確保することができる。

統一地方選でもこの手法が用いられた。

夏の参院選に向けても同じ手法が用いられることになるだろう。

衆院任期は2021年10月まである。

本来、衆院も任期満了まで総選挙を行うべきでないが、安倍首相に良識、見識に基づく議論は通用しない。

議席を増やすのに有利なタイミングがあれば、理由を創作して選挙に突入するだろう。

衆参ダブル選は行わないとの見方が強いが、このことが逆に衆参ダブル選の実施可能性を引き上げる効果を発揮する。

野党の選挙態勢が整わないタイミングで選挙を実施すれば、安倍自公勢力が多数議席を維持できる可能性が高まる。

衆参ダブル選に突入するのかどうかは、4月21日の衆院補選結果を踏まえての判断になると考えられる。

衆参ダブル選に突入する場合には、消費税増税の再々延期を表明することになるだろう。

主要国が世界経済の悪化回避のために足並みをそろえているときに、日本だけが消費税増税で景気を抑圧することに対して、米国のトランプ大統領が異議を唱える可能性もある。

トランプ大統領は米国株価の高値維持に強い執念を保持している。

2020年大統領選での再選を実現するためには、株高を維持することが最重要であると判断していると見られる。

そのトランプ大統領が日本の増税政策に反対の意思を表明する可能性がある。

紙幣のデザインを刷新する方針が示されたが、奇妙なタイミングである。

消費税増税でキャッシュレス決済を全面的に促進しようというときに、紙幣に対する需要を拡大させる施策を提示する意味は何か。

選挙に向けて、政治以外の話題に有権者の関心を引き付けようとしていることはよく分かる。

新元号の発表と改元の間に統一地方選日程を設定したのもこのためである。

新紙幣発表でテレビの情報番組における政治問題の扱いはさらに小さくなる。

政治問題への関心を引き下げる一方、利権共同体のメンバーには全員投票を義務付ける。

この選挙戦術が確実に実行されている。

4月7日統一地方選第一弾では、大阪ダブル選で維新勢力が勝利した。

私は「プロレス興行」だと判断しているが、この選挙の延長上に、新しい二大政党体制への移行が透けて見えてくる。

自民党のハゲタカファースト勢力と維新は調和性が高い。

憲法改定でも足並みをそろえる可能性がある。

他方、自民党のリベラル勢力と公明党との調和性が高い。

この二つの勢力が日本政治を支配すると、広い意味で自民党がすべてを支配することにつながる。

国民民主は後者に極めて近い存在である。

自維と自公国とのよる二大勢力体制への移行が目論まれていると考える。





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