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格差階級社会をなくそう

平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

熱血漢の咆哮(中)<本澤二郎の「日本の風景」

2019-11-21 11:49:44 | 日本の風景


熱血漢の咆哮(中)<本澤二郎の「日本の風景」(3502)
<野党は「国会を止めよ」「それでお陀仏」と断言>
 中原は神戸外語大を卒業すると、青雲の志を抱いて星島二郎の懐に飛び込んだ。彼なりの「自由と民主主義」の実践を思い描いていたと思われる。筆者は、逆に多くの若者と同様に、自民党の保守的体質に違和感を抱きながら、ポスト佐藤の総裁選前後に平河町に飛び込んで、大平派を担当した。護憲リベラルの派閥に安堵と期待を持ち続けてきた。

 悔しい限りだが、安倍・自公・日本会議のもとで、自民党内からリベラルが消されてしまった。小選挙区制の悪しき成果でもある。他方、中原が期待した「自由と民主主義」もアベ独裁のもとで雲散霧消、そこから激しい怒りが込み上げてきている。

 目下の桜政局ともいえる政治大混乱に対して、清和会秘書会のドンとして、まるで小僧レベルでしかない安倍退陣を叫んで、筆者のペンを磨き続けてくれている。「野党は国会を止めよ」「本人は疲れ切って、政権に嫌気を指している。お陀仏しかない」と厳しい指摘を繰り返している。
 正論であろう。

<「今政府自民党は野党懐柔に総力を挙げている」とも>
 永田町と平河町、信濃町をドローンを飛ばして、空中から眺めてみると、政府と自民党は、官房機密費と自民党国会対策費をすべて吐き出しての野党懐柔作戦が見えてきているという。

 筆者も同様である。官僚が不正にまみれて、覚せい剤に手を出して、やくざのえさになっている。そもそもやくざまみれの問題議員が、警察を管理監督する国家公安委員長である。
 やくざを動員しての野党攻略さえも想定される今の混迷ぶりに、まじめな国民はとてもついていく勇気などない。
 中原には、凡人が見ることも、想定もできない様子が、過去の経験から見えるのである。

 「私が仕えた代議士がホテルオークラで宴会を開いたとき、それこそ何度もホテル側と打ち合わせをした。会場設営から看板、清和会秘書会から20人ほど支援要請、終わると1万円の謝礼と一席を設ける。これらすべてが必要経費として届け出る。収支が一致することなどありえない。昭恵は私人でありながらたくさんの仲間を呼んでいる」
 「シャンソン歌手に6曲も歌わせている。となると、楽団も入る。リハーサルもする。ホテル側と安倍事務所は頻繁に折衝する。金をもらっていないのに、ホテルが領収書を出すわけがない。現在の安倍答弁は何もかもが出鱈目。国会を止めて真相を明らかにすることが、自由と民主主義の議会である」

<「国民はマスコミの変節を監視せよ」と>
 国際情勢にも明るい清和会のドンは、政府を監視する報道関係者の幹部が首相と飯を食うという昨今の東京慣習を理解できないでいる。監視役が、監視する側から接待を受けるというマスコミ人は、読売のナベツネからだが、彼は中野四郎衆院予算委員長の訪米のさいにナベツネの正体を見ていた。

 「ワシントンに着くと、ナベツネと日経のK特派員が待ち構えていた。彼らは親父にエロ雑誌を買わせたり、エロ映画に誘って小遣い銭を稼いでいた」と証言した。そういえば、筆者は読売OBの元衆院議長に「ドイツのフランクフルトで売春婦が、ナベツネの名刺をちらつかせてきた時は仰天した」と打ち明けられている。

 「今回の桜事件では、縁起担ぎなのか安倍はまずフジの日枝、次いでナベツネに代わって読売の編集局長・論説委員長と飯を食った。昨夜は現場担当の官邸キャップと上海料理店で接待した。今日の毎日新聞1面の大きな記事が変節している。今朝8時台の報道から桜が消えたテレビが目立った」というのだ。

 日本国民は、いまもマスコミ報道を信じている。マスコミに左右される国民ばかりである。それでも不買運動が起きない民度に辟易するばかりだが、いまだに治る気配がない。
 国民の代表である野党は、断じてマスコミに屈してはならない。

 中原は、政治が混迷しながら、経済が破綻しながらも、悪しき政権が存続する原因は、新聞テレビの報道が元凶だと決めつけている。

 外交は失敗だらけ、山のように膨れ上がる借金財政下の大軍拡予算で国民生活は落ち込んでいく。株式は、国民の資金と日本銀行が買い支えている、異様な財閥のための政策運営などから、彼は日本会議の正体にも関心を強めている。
2019年11月21日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)






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熱血漢の咆哮(上)<本澤二郎の「日本の風景」

2019-11-21 10:58:14 | 日本の風景


熱血漢の咆哮(上)<本澤二郎の「日本の風景」(3501)
<徳田虎雄を当選させた清和会秘書会のドン・中原義正>
 「人生いろいろ、人間さまざま」である。ここに登場する元国務大臣秘書官の中原義正は、名前の通りの「正義の士」である。老いてますます盛んだ。得意の口角泡を飛ばしながらの、八方破りの鋭い言動には定評がある。彼は福田派清和会の秘書会のドン。政界の裏も知り尽くしている。実績の一つは、70余の大病院を立ち上げた徳洲会・徳田虎雄を政界入り、男にした人物でもある。

 東京タイムズの政治記者として20年、官邸と自民党取材に埋没してきた派閥記者でも、時には歯が立たない。多くの政治家と数倍の秘書連との交流があったが、中原のような激しくも鋭い口舌の徒は初めてである。内閣参与という飯島勲なども形無しだ。極右も弾き飛ばす馬力も持っていて、時に痛快でさえある。
 いま炎上している「桜を見る会」の安倍事件の嘘など掌に分析する持ち主だ。今朝は早朝に「週刊新潮」の特ダネの中村格事件をFAXしてきた。

<福田赳夫が命名した「熱血漢」は今も健在>
 神戸外国語大学を卒業すると、衆院議長もしたレベラル派・星島二郎に師事、さらに請われて中野四郎、一時は三木内閣の副総理・福田赳夫の秘書も歴任している。

 福田康夫の父親は、ポスト佐藤栄作の後継を狙ったが、田中角栄と大平正芳の大角連合に敗北したものの、中原はこのころから福田派秘書会の決起集会などで、得意の弁舌で頭角を現していた。
 福田赳夫は、そんな若手秘書の中原を「熱血漢」と命名した。福田派を後継した安倍晋太郎を面罵する場面を、彼は数回、福田の前で目撃している。「星島家との姻戚関係」、自民党初の入党試験合格者、中野・国土庁長官秘書官を32歳の若さで経験したことなどが、彼の自信を裏付けたものだろう。

 ともかく、臆するということを知らない。非は非、是は是と論破する点で、筆者とは波長が合うのだ。

<安倍晋三を「小僧」と呼べる唯一の日本人>
 息子・次男正文の東芝病院での医療事故死の衝撃、極右化した自民党政治に辟易して、以来、永田町に足を踏み入れる気を失ってしまった中で、彼は毎日のように電話してくれる。

 彼の生々しい情報も、筆者のペン先を鋭くしてくれる。彼の怒りは、新聞テレビなどマスコミにも向けられる。首相と飯を食う、などということは、先進民主主義の国では、想定さえできない。それをナベツネどころか、共同通信までが演じるわけだから、ジャーナリズムの死に怒り狂うことになる。

 166億円の血税を使っての神社神道の子供じみた秘儀を強行した主役の安倍を、安倍の清和会秘書時代を思い出して「小僧」と言って弾劾、それこそ嘘で固められた「天皇制」にも懸念を抱いている。

 清和会は、安倍の祖父・岸信介のA級戦犯の腐臭が、いたるところに立ち込めた派閥で知られる。彼はその中で生きてきた人間なのだが、相応の平衡感覚を有している。

 「秘書会の隅にいた程度の人物で、勉強などしていない。女癖の悪さは、彼の面倒を見てきた秘書から、よく聞いている。安倍の首相に一番驚いている人物は、泉下の父親の晋太郎だ」と率直である。

<二階堂派の安岡興治外しに金丸信攻略>
 徳田虎雄の大きな名刺を、恩師の宇都宮徳馬の事務所で見たことがある。彼はバッジをつけることで、徳洲会病院の拡大を実現した人物となるが、当時は一介の医師でしかなかった。

 まともな医療に徹していれば、選挙違反その他で失速することはなかったのだが、大掛かりな選挙違反事件発覚で実権を失った。ノーバッジの徳田にとって、まずは政治家になることが、日本医師会と厚労省の役人が支配する、医療機関の厚い壁を突き破るために必要だった。しかし、奄美群島は安岡興治が田中派の支援を受けて、安定していた。

 鉄壁ともいえる安岡城を落城させる秘策は、徳田になかった。可能性は、本人も含めてゼロだった。徳田が三回目の挑戦をするときに、中原に出番が回ってきた。

 茨城県に鯉渕守雄という成金がいた。最初は橋本登美三郎の配下で町議もしていたが、不動産バブル期に「丸紅の先兵」となって、大掛かりな土地買収で莫大な富を築いた。瞬く間に鯉渕は、永田町でタニマチの地位を不動のものにした。
 梶山静六に限らない。「福田秘書の市村でも、5000万円ももらっていた。三塚その他の清和会議員へと枠は広がっていく。安倍晋太郎にも。心臓も学んだのであろう。小泉純一郎が総裁選に名乗りを上げたとき、300万円を届けた。この金は鯉渕から提供してもらったものだ」とも証言する中原である。小泉が安倍を官房副長官、官房長官、自民党幹事長に起用した原動力ともなった。
 「安倍の暴政の責任は小泉だ」とも決めつけるのだが、それにしても当時の不動産バブルの物凄さを裏付けてもいる。

 この鯉渕から中原は「徳田の面倒」を依頼された。そして徳田から、三顧の礼でもって迎えられ、特別秘書となった。「田中派の安岡をつぶす方法は、同派の二階堂と提携する安岡に対して、反二階堂派の金丸を攻略するしかなかった。幸い、鹿児島出身の毎日新聞の電波担当が、金丸の麻雀仲間だったので、金丸との会談をセットしてもらった。竹下登の擁立にかけていた金丸は、説得に応じてくれた。32歳で国務大臣秘書官を辞めて、まもなくのころだった」という。金丸説得に成功した晩に彼は、銀座で、徳田と金庫番のノウソの3人で祝杯を挙げた。
 この時の手土産が、1000万円と大島紬だった。むろん、徳田に用意させたものだった。

<1000万円と大島紬を直接手渡す荒業で>
 現在の1000万円と不動産バブル期のそれの重さは、相当の開きがあるとはいえ、それでも法外な金ではある。
 32歳の秘書官上がりの自民党秘書の、大胆すぎる行動に仰天するばかりである。かくして中原は、徳田の頭の上がらないたった一人の人物となった。後述するが、彼は身内を徳洲会四街道病院で、いい加減な救急治療の結果、失っている。徳田夫人は「申し訳ない」と言ってきたが、病院は頑固としてミスを認めない。警察を抑え込んでいるためだが、それにも言及したい。

<警察庁官房長・中村格と背後の菅義偉を監視中>
 徳洲会医療事故を擁護する黒幕は、話題の警察庁官房長の中村格と彼の親分である菅である、と標的を絞ったようだ。
 いまの中原にとっての関心事は、つまるところ庶民にとって泣き寝入りするしかない永田町と霞が関の悪党退治である。

 くしくも伊藤詩織さんを泣かせた中村は、それゆえに大出世した警察庁の官房長である。そして親分・菅である。中原の監視の行く方に注目したい。
2019年11月20日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)






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