ダマスカス留学生有志による情報ブログ

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クルアーンの奇跡 ③

2010年07月10日 | ★イスラームって?(初級~)

クルアーンの奇跡に、1400年以上前、クルアーンが啓示された当時には、到底わかりえない科学的事実が、次々と、現代科学によって証明されている、という事実があります。これも、アッラーがお創りになった世界を、アッラー以上に知っている方はいませんから、アッラーが、1400年以上前にクルアーンで述べられた科学的事実を、人間が、少しずつ、科学を発展させ、ゆっくりと、クルアーンの真実に、少しづつ追いついているに過ぎません。それは、アッラーが、クルアーンの中で言われている通りです。

【われは、わが印(しるし)が真理であることが、かれらに明白になるまで、(遠い)空のかなたにおいて、また彼ら自身において(示す)。本当に、あなた方の主は、すべてのことを証言なさるお方であられる。そのことだけで十分ではないか。】41章 フッスィラ章 53節 日訳P596

いくつかその例を挙げると、現代の科学によって、明らかになったことに、地球が、もともとは天体の一部から分裂して、ビックバーンによってできたものだ、という事実があります。1400年以上前の、クルアーンが啓示された当時、アラブの人たちの誰がいったいこのことを想像すらできたでしょうか?しかし、クルアーンでは、その事実に関しての記述があります。

【信仰しない者はわからないのか。天と地は合わさっていたが、われはそれを分離させた。】 21章 預言者章 30節 日訳P395

アッラーが、クルアーンで述べられた科学的事実を、私たち人間は、時代と共にゆっくりとひとつひとつ発見している、ということです。
また、同じこの節の中、このすぐ後に、また別の科学的事実が、述べられています。それは、水がすべての生き物の生きる源となっているという事実です。アッラーはこう仰(おっしゃ)っています。

【そして、水から一切の生き物を創ったのである。】 21章 預言者章 30節 日訳P395

現在の科学で明らかになったことには、一部の細菌の中には、空気がなくても生きられる物が存在するが、水をまったく必要とせずに生きる生き物というのは、この地球上にひとつも存在しない、という事実です。クルアーンが、この世界の創造主アッラーが啓示されたものでなければ、この事実を、1400年以上前の文盲のアラブ人のムハンマドさま(彼に平安がありますように。)にどうして知ることができたのでしょうか?

まだまだたくさんこういった事実はあります。クルアーンの中に、こういう記述があります。

【おおよそアッラーが導こうとお望みになった者は、イスラームのためにその胸を開く。だが迷うに任せようとお考えになった者には、その胸を、まるで天に登ろうとするかのように閉め狭まれる(しめせばまれる)。(もがき苦しめる。)】  6章 家畜章 125節 日訳P169

宇宙ロケットもない1400年以上前の時代に、誰が、空に上ると酸素がなく、人間は息が苦しくなる、ということを知っている人がいたでしょうか??
現在の科学でわかったことは、人間は、8000メートル上空に上ると、酸欠から、2,3分で意識を失い、その後、死に絶える、ということです。また、上空でに登れば登るほど、気圧が低くなるため、肺に空気が入ってこなくなり、そのため人間は息ができなくなり苦しくなり、死んでしまうという事実です。これらの事実を、1400年以上前に、聖徳太子以前の時代に、知っていたのはいったい誰でしょうか?
この世界をお創りになられた御方、アッラー以外にそれを知っていた方がいるでしょうか?

また、母親のお腹の中の胎児の成長についても、クルアーンで述べられている事が科学的事実で正しい事が証明されました。クルアーンには、こうあります。

【次にわれはかれを精液の一滴として、堅固(けんご)な住処に納めた。それからわれは、その精滴をひとつの血の塊に創り、次にその塊から肉塊を創り、ついでその肉塊から骨を創り、ついで肉でその骨を覆い、それからかれを外の生命体に創り上げた。ああ、なんと素晴らしいアッラー、最も優れた創造者であられる。】 23章 信者たち章 13-14節 日訳P417

エコーも何もない、1400年以上前の時代に、この胎児の成長を知りうるお方は誰でしょうか?
人間をお創りになられた御方、アッラー以外の誰が知りうるでしょうか?

また、鉄という物質が、外の物質と異なり、地球上の地面から掘り出されたものではなく、宇宙から隕石として降ってきたものである、という科学的事実があります。この事実について、1400年以上前に既にクルアーンで、アッラーは、こう言われています。

【またわれは、鉄を下した。】 57章 鉄章 25節 日訳P680

ここで使われているアラビア語の「アンザラ」という動詞は、何かを上から降らせる、落とす、下す、という意味です。アッラーが、この「アンザラ」という動詞を使われているのは、この鉄に関してだけです。それ以外の物質に関しては、「創造した」という意味の「ハラカ」を使っていたりして、例えば、「石を下した」とは仰っていないし、「水を下した」とも仰っていません。ただ、この鉄だけに、「アンザラ」という「下す」という動詞を使われています。鉄が、地球に下った隕石から採取されたものだったという事実を、1400年以上前に知っていたのは、いったい誰でしょうか??

また、最近発見された海の中の海水に関する科学的事実に、海水にも様々な種類があり、それぞれに性質が異なる、ということがあります。それぞれの海水は、混じり合って一つにはならないように、隣接する二つの海水の間には、一定の境界の層があって、その境界の層というのは、それを隔てる二つの海水とは、また違った性質を持っていて、2つの海水が交じり合わないようにできている、という科学的事実があります。クルアーンは、このことについて、こう言っています。

【かれは二つの海を一緒に合流させられる。(だが)両者の間には、障壁があり、一方が他方を制圧することがない。それで、あなた方は、主の恩恵の、どれを嘘と言うのか。】 55章 慈悲あまねく御方章 19-21節 日訳P667

この箇所のクルアーンの日本語訳には、下に注釈があり、この二つの海というのは、海水と淡水(川の水)のことを指す、と書かれていますが、現代科学の発見したことによると、海の水2つの間にも、クルアーンで言われている通りの障壁があって、それぞれが混ざり合わないようになっている、ということです。こうして、クルアーンに書かれていることに、人間の科学が進むに連れて、少しずつ明らかになっていきます。スブハーナッラー。アッラーに讃えあれ。

このように、外にも、クルアーンに書かれている科学的事実の多くが、現代科学によって次々と真実である事が証明されています。

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