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彷徨者のネット小説レビュー

ネット小説サイト「Arcadia」や「ハーメルン」をメインに、あちこちで見かけたネット小説をレビューするブログです。

就活手帳

2012-02-19 18:00:00 | その他

原作名:HUNTER×HUNTER
作者:hiro
最終更新日:2012年2月15日 2012年4月4日
評価:C
サイト:Arcadia
    http://www.mai-net.net/bbs/sst/sst.php?act=dump&cate=tiraura&all=30474&n

[あらすじ]
 大学四年生となり、周囲では就職なり院への進学なりが決まっていく中、進路が定まらない主人公。
 見かねた教授に呼び出され、希望する進路を問われて答えた一言。
 「ハンターになります」
 そして一年半後の1999年1月、従兄弟と共に向かうハンター試験。
 一介の大学生が、就活のためにハンターライセンスの取得を目指す話。

[文章]
 主人公視点の一人称。たまに誤字。
 主人公の考察がメインで、行動描写・人物描写は薄い傾向。風景描写やちょっとしたうんちくは丁寧。場面描写の説明が難解な時があり、でたまに首を捻らされる。

[総評]
 神様転生、チートオリ主、原作知識、ハーレム、最強などは無い。独自解釈・独自設定あり。ゴンとハンター協会にややアンチ要素。ただしゴンは年齢故にハンターになるのに反対し、ハンター協会は清濁併せ飲む形で許容しているので、ありがちな難癖をつけたアンチ物ではない。
 現代日本の感性で「まとも」な人間が、クジラ島の住人しか思いつかないH×Hだけれど、この作品の主人公は至ってまともな人物。母方の血筋がまともでないのを除けば、普通に中高を卒業し、大学に通う大学生。血で血を洗うマフィアや賞金首や、それこそハンターなどという荒事な職種とは無縁の生活を送る一般人。勿論、犯罪とは無縁で犯罪歴なし。
 そんな主人公がふと思い立ち、受験することにしたハンター試験。
 淡々と語る主人公のモノローグと考察が主のため、主人公の目の届かない場所での出来事は書かれていない。そのため、原作を読んでいても少々流れの分かり辛い感がある。ハンター試験時はともかく、ヨークシンの旅団関係は、原作知識がないと置いてけぼりを食ってしまう。
 ゴンやキルアの主役キャラと絡まない反面、H×H世界で一番の謎設定、各国に巨大な影響力を持つハンター協会に絡んでいくのが面白い。巨大組織なだけに後ろ暗い部分も当然ある訳で、それを許容する度量を持つ主人公は年齢の割に達観しすぎの感も。
 原作補完的な意味では王道だろう二次小説。



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