原作名:鋼殻のレギオス
作者:武芸者
最終更新日:2011年9月30日 完結済
評価:B
サイト:Arcadia
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[あらすじ]
クラリーベル・ロンスマイア。『槍殻都市グレンダン』の将来有望な武芸者。愛称クララ。
彼女の初陣の相手は雄性体一期。後見人は天剣授受者のレイフォン・ヴォルフシュテイン・アルセイフ。
あと一息の所で剄脈疲労を起こし、助けられる無様を晒した事から、クララは急速にレイフォンに関心を寄せていく。関心が恋愛感情に移行したのは、賭け試合の件でガハルドに脅迫されるレイフォンを目撃して。
ガハルドを再起不能にしてから、クララはレイフォンに告白。ここからクララの押しの一手が始まる。
クララが主人公で、レイフォンを落とすまでのラブコメ……でいいのかな?
[文章]
三人称。会話文と説明文(情景描写や心理描写)の配分も良く、物語の流れのテンポが軽快で楽しい。会話自体も面白い。
所々で誤字脱字が目に付いてしまうのが残念。
[総評]
微ギャク。ラブコメ要素多め。シリアスはスパイス程度。
セカンドとあるからには、ファーストか無印があるかと思われるかもしれない。実は原作1巻で終了した作品の続編を、そのまま後ろに付けて再開したものなので、第7話までがファーストに該当するストーリーになる。
クララのツェルニ留学にあたり、レイフォンも護衛役として天剣持参でツェルニに留学。
初陣では汚染獣相手に後れを取ったとは言え、それでも雄性体一期を単独で相手した実力者のクララ。ツェルニ最強を謳われる第一小隊が束になっても勝てるはずもなく。レイフォンは天剣を剥奪されず、モラトリアムも起こしておらず、クララ護衛の目的意識から、武芸者としての立ち位置にブレはない。
小隊戦? 幼生体の大軍? 老生体?
二人の敵ではありません。安心安全の都市生活をお送りします。
この物語は、積極的にアプローチをかけるクララに、へたれなレイフォンがなけなしの理性で耐え忍ぶ姿をニヤニヤして読むもの。
当然、ヒロイン枠はクララ一択。ニーナ含めた女性陣の影の薄さが気にならないのであれば、殺伐としたレギオス世界でのラブコメを求める人に推奨できる一作。