原作名:オリジナル
作者:はぐれっち はぐれっち/藤孝剛志
終更新日:2012年5月31日 2013年12月23日
評価:C
サイト:小説家になろう
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[あらすじ]
間もなく高校生活初日を迎える春休み最終日、人の頭の上に文字が浮かんで見えるようになった主人公。両親は『父』『母』、姉妹は『姉』『妹』、隣家のおじさんは『隣のおじさん』。
見えても別に害になるようでもないものの、念のため一歳上の姉に相談したところ、なぜか狂喜乱舞。
「この能力の事は他人に話してはいけない。どこかの『組織』に狙われる」
そう警告しつつ、親に話すのは構わないらしい姉は、主人公からすれば、逆らうだけ無駄な中二病を変な方向にこじらせた変人。
結局まともな対策を講じられないまま、高校デビューを果たそうとすれば、クラスメートの頭上に浮かぶ文字は『死者』『魔女』『偽物』『殺人鬼』に『吸血鬼』etc.と、なかなかにユニーク……否、物騒。
そんな文字群を凝視していたら、早速『殺人鬼』に目を付けられ。高校生活は初日から前途多難。
中二病の姉に、あれやこれやと珍妙奇妙な道具を渡され、奇天烈なマンガ技やらを仕込まれ、おかしな方向に強化されている主人公が、身内含め変人奇人に振り回され、右往左往する物語。
[文章]
三人称。目立つ誤字脱字は少ない。「~た」「~だ」で終わる文章のテンポが悪く、読んでいて躓いてしまう印象。
[総評]
学園物? 主人公はかなりの強キャラ、シスコンの気が強い。姉は暴走列車、「こんなこともあろうかと」と、何の役に立つのか不明な道具を自室や部室で収集し、サバイバルのためにとおかしな知識の収集に余念がない。それが意外にもお役立ち。出てくるネタはアニメや漫画なので、それなりにネタ元を知っているとニヤリとできる。
何となく『不死王の息子』に似た世界観を感じた。あちらは人外も人権を得て生活しているので、実際は全くの別物なのだけれど、なぜか既視感を覚えてしまう。一部の登場人物が被っているからと思われる。この部分が残念。
ヒロイン枠(?)に吸血鬼と、バトルマニアともヤンデレともつかない二人のクラスメートを加え、主人公の多難な高校生活に期待したい作品。
第七回の金賞に選ばれました
今は読めるけど、商業品になるので
今後撤去される可能性があるので
読んでない人は今のうちに読むと良いかと思います