原作名:魔法先生ネギま!
作者:竜華零
最終更新日:完結済
評価:C
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[あらすじ]
メルディアナ魔法学校卒業式。在校生から卒業を惜しまれる卒業生がいた。
アリア・スプリングフィールド。かの英雄の娘で、ネギの双子の妹。下級生への面倒見の良さから、慕われていた次第。ただし兄妹仲は冷え切り、この数年間まともに言葉を交わしていないレベル。正確には、口うるさい妹にネギが鬱陶しがって距離を開けている状態。
そんな二人に与えられた修行内容は、『日本で教師をする事』。
かくして二人は麻帆良学園に教師として赴任する事になる。
ネギの双子の妹に転生したオリ主が、ネギま世界を現実と認識し、足を踏ん張って生きていく物語。
[文章]
各キャラ視点の一人称。主人公視点の描写が丁寧で上手い。反面、主人公以外のキャラまで一人称で語らせたため、全体のまとまりに欠けた感じ。主人公以外は三人称でまとめた方が、メリハリが出たように思う。
修正済みなので誤字脱字は少ない。会話文多し。
[総評]
『魔法世界興国物語~白き髪のアリア~』との二部構成、その前編。麻帆良入りから麻帆良祭終了までが、この作品では描かれている。
ネギの双子の妹ポジションの転生者は、割とありがち。兄妹間が不仲なのはほとんど鉄板な設定。兄弟仲の良い双子設定は、今のところ読んだ記憶がない。
この作品の見どころは、主人公の作成する様々な魔法具と、原作とは異なる原作キャラの行動選択だろう。
魔法具は読者から寄せられた商業作品の流用やオリジナルで、読者とのわいわい感で作品を作る風潮が苦手な人は敬遠してしまうかもしれない。事実、個人的には敬遠する程ではないにせよ、読むのに抵抗を感じた。
原作キャラがどのような行動を選択したのか、これは作品を読んでもらうしかない。納得いくものがあれば、意外な選択に驚かされと面白い。少なくとも、主人公に都合の良い性格改悪はなかった、と思う。
麻帆良祭の終了と事後処理で、旧世界での物語は終わり。次の波乱が予想される暗雲が見え隠れしつつ、舞台は魔法世界、続編へ。
原作名:魔法先生ネギま!
作者:ARUM
最終更新日:2011年11月17日 完結済
評価:C
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[あらすじ]
時は明治初頭。麻帆良で世界樹を守護する一族の長を勤めていた主人公は、西洋魔法使いの侵攻により、一族諸共殺されてしまう。
しかし主人公は世界樹の精霊の願いとその力により、昭和の時代に復活する。
その時代で見かけたのは、MMに支配され、変わり果てた麻帆良の町並みだった。
不審人物として魔法使いに捕えられそうになり、何とか難を逃れた主人公は、麻帆良と世界樹を取り戻すため、力を得る決心をする。
一度は力足らず命と故郷を奪われた主人公の、故郷を取り戻すまでの物語。
[文章]
主人公視点の一人称、不在の場面は三人称。たまに別キャラによる一人称の話がある。主人公以外の一人称に違和感があるので、主人公不在時は三人称で固定した方が良いように感じた。
誤字脱字はたまに見かける程度。会話文多し。空改行の多さが気になった。
[総評]
先日の『近衛の守護者?』とネタが被っていると感じた作品。
元は日本土着の由緒ある術師の一族の出で、のっぴきならない理由から人外化。人の寿命よりも長い経験を経て、現在に至る。魔法世界の戦争に参加し名声を得るも、アリカ元女王救助のためにMM元老院議員を大量虐殺、悪名も得る。旧世界では関西呪術協会の顔役で、同時に忍軍を束ね、麻帆良魔法使い陣営と敵対する。等、共通点は多い。
あくまでネタが被っているだけで、展開は原作イベントに沿ったオリジナル。主人公の目的が世界樹奪還と明確で、読んでいて安心できる。
ネタ被り以外の難を言えば、主人公の立ち上げた組織の構成員が暴走し、悪目立ちしすぎている点。しかもストーリーが盛り上がっている所へ、彼らオリキャラを主役にした閑話を挟むので、前話からの緊張感や期待感が台無しにされている。作者氏が意図して話の腰を折っているだけに、読者としては冷めてしまうばかり。これが理由で、離れた読者もいるのではないだろうか。
本編は修学旅行三日目。小太郎が待ち伏せて仕掛けた罠を、ネギ一行が突破したところ。
原作と異なり、反関東派閥が勢力を増している関西呪術協会本山に向かうなど、言葉通りカモネギ状態。
いつお茶濁しの閑話で腰を折られるか、戦々恐々しながら次話を待つ作品。
原作名:魔法先生ネギま!
作者:彼岸花
最終更新日:2011年10月22日
評価:D
サイト:にじファン
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[あらすじ]
何もない真っ白い空間で目覚めたら、目の前には自称、神。
前世の誕生の際、主人公の身体に霊力のようなものが流れ込んでしまい、このまま輪廻の流れに乗せると、何かしら問題が起きかねないとの事。
その解決方法が、異世界転生。
了承ついでに特典に特殊能力をもらい、ネギま原作1千年前の近衛家に転生。
神童として持て囃され、後に不老不死を得た主人公が、近衛家守護者としてネギま原作を破壊していく物語。
[文章]
一人称と三人称の入り乱れ。会話文が多く、一つの会話「」内での改行を鬱陶しく感じた。戦闘シーンでは擬音の多用のきらいがある。
誤字脱字は余り気にならない程度。
[総評]
実はプロローグからのノリと、この手のオリ主特有の軽挙妄動、幼少時の主人公の天才ぶりに対する家族の狂乱が鼻につき、早々に切っていた作品。サブタイトルの末尾に『♪』を付けるテンションにも引いた。
再開したのは修学旅行編から。話数をここまで重ねたからか、読める文章になっている。ただし大分裂戦争時代までの文章は、未だ読むのが辛い。
近衛家に生まれ、1千年に渡り守護者として君臨してきた主人公は、稚気の溢れる人物。凡百なチートオリ主のように、中身が子供そのものと言うのではなく、大人の寛容力を備え、それでいて子供っぽさを出そうとしている、という意味で。口調に違和感あり。
しかしその実力と影響力は絶大。魔法世界では英雄にして災厄として知れ渡り、旧世界では構成員3万人の近衛忍軍を従えている。
その対極にいるのが近右衛門。こちらは主人公死亡説が浮上するや、これ幸いと近衛家の財産や利権を奪い麻帆良に立てこもると言う、実に物欲にまみれた下種ぶりを発揮している。ネギや孫娘達を巻き込んだのも、将来の危険を憂慮しての行動ではなく、自身の野心を満たすためなのが透けて見える。
この両者の対比がなかなか良い。
物語は主人公が復活し、東西の諍いもそろそろ終局を迎えようとしているところ。これからの両者の対立がどうなるか、酷評していながら楽しみにしている作品。
原作名:魔法先生ネギま!
作者:水 ケイ
最終更新日:2011年11月14日
評価:B
サイト:にじファン Over the Rainbow~虹の彼方~ ハーメルン
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https://syosetu.org/novel/33056/
[あらすじ]
近衛木乃香が『関西呪術協会』の長に就任して数十年。
東西融和の反対勢力による反乱は遂に成功した。炎の中で倒れる木乃香に、慟哭する刹那。
次の瞬間、刹那の意識は、2003年2月の自分自身に中にあった。
木乃香が長に就任しても、反対勢力が下火にならなかった理由。一時期とは言え、木乃香が西洋魔法使い、つまりネギの従者として仮契約していたから。この仮契約がなければ、反対派の心情も幾分和らいでいただろうとは、未来の木乃香と刹那の共通認識。
何の奇跡か因果か、はたまた悪魔のゲームか。
未来の木乃香の死を防ぐため、正しい未来に繋げるため、逆行した刹那が奮闘する。
[文章]
刹那視点固定の一人称。話の途中で別人の一人称視点に切り替わる時がある。視点を切り替える位なら、最初から三人称で語るか、何か切り替えのマークを入れた方が良いかも。
誤字脱字は気にならない程度。その前に物語の方が面白いので、いちいち探す気にはならなかった。
[総評]
作者氏は数十年と書いているが、何となく20年から30年後の未来ではないのかな、と感じる刹那の逆行物。
ネギま二次物だと、自称数百歳から数千歳、だけど頭の中身が小学校高学年から中学生の残念なチートなオリ主が、テンション高く自分勝手な理屈をこねくり回し、バカげた言動を正当化し、思慮不足で暴走する話が大多数を占める印象がある。
しかしこの作品の主人公、刹那は真面目に物事を捉え、思考し、判断し、行動している大人。これだけで高評価を与えられる。
大人な刹那が比較の対象になるため、未熟なネギや明日菜に否定的な感情が読み手に生まれてしまうのは仕方ないだろう。ただし刹那のアドバイスを受け、未熟なりに成長しようとする姿勢は好ましい。
不満があるとすれば、千雨に魔法バレしてからの対応。十把一絡げのネギま二次小説と同じ流れになってしまった。いつ危険に遭うか分からないから武装する、ではなく、危険な場所には近づかない、夜遅くは出歩かない、という指導をどうして行えないのか。
現在、修学旅行の一日目が終わったところ。今後の展開に期待している作品である。
原作名:魔法先生ネギま!
作者:キング・ブラッドレイ R・G・S
最終更新日:2011年11月2日 2013年4月25日
評価:F
サイト:にじファン ハーメルン
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http://novel.syosetu.org/9519/
[あらすじ]
飛行機事故で瀕死の重傷を負ったころ、偶然にも『真理の扉』を開けてしまい、肉体を『鋼の錬金術師』のホムンクルス、ブラッドレイに再生。ドラクエの魔法とアイテムを引っ提げて、ネギまの魔法世界に降臨する。
能力確認と資金獲得のために賞金稼ぎを続ける事50年。自分の組織を設立しようと発起し、ヘラス帝国内に作った組織が『アレフガルド』。
そして後に始まる大分裂戦争に参戦。『紅き翼』とも交戦し、英雄へと上り詰めていく。
作品は戦争終結後のアリカ救出まで終わり、20年の雌伏の時に入るところ。
[文章]
あちこちに視点が移る一人称。
稚拙で雑な文章。刃物の風切り音を『ヒュッ』『ヒュンッ』、爆発音を『ズガァァァン』『ドカァァァン』、部屋に入る前に『コンコン』と擬音が多く、読んでいて萎えていく。『ガチャリ。パタン』がないだけ、まだマシと言ったレベル。
[総評]
『にじファン』の上位5位にこの何日間かランク入りしていたので読んでみた。
残念ながら目新しさはなく、作者の個性も感じない。ネギま二次小説740作余りの凡七百と同様、良いところ麻帆良祭途中で投げ出し、未完で放置される気配しかなかった。
物語は魔法世界の大戦が終わったところなので、原作開始までの20年をどう埋めるかが、最初の壁と言ったところか。
この後の展開は概ね予想できてしまう。木乃香が川で溺れる現場に介入し、刹那と合わせて懐かれ、詠春の頼みで護衛として麻帆良入り。その前に紛争地帯に赴き、マナの回収もあるか。麻帆良入り後は2-Aの副担任として就任、夜間警備員も兼務し、初日の顔見せでタカミチと手合わせ。タカミチをボコボコにした後、麻帆良の魔法使い相手に自分の正義論を展開。魔法先生らの反感を買うも、手出ししようものなら魔法世界で一大勢力となった『アレフガルド』を敵に回すぞと恫喝。この啖呵がなぜかエヴァに気に入られ、呪いの解除に協力し良好な関係を築く。
あくまで戦争の英雄様のテンプレをなぞった予想なので、多少差異はあるかもしれない。既に読み飽きたパターンなので、作者の個性が煌めく展開を所望する。
厳しめの評価になってしまったが、日刊ランク入りする程に評価者がいるのも事実。プロットもなくどこまで行けるか疑問はあるが、作者なりの完結目指して頑張ってほしい。