少し霞んでますが、雲に邪魔されずに全体が見えてます。
昨年同時期よりも雪解けが進んでる感じです。
東側に雲が掛かってますが、中央から西側にかけてはスッキリ見えてます。
八王子アメダスの今朝の最低気温は3.8℃と少し冷え込んでます。3℃台まで下がるのは先月27日以来です。
約2週間ぶりにエアコンの暖房運転のお世話になりました。
邪魔な雲があったりしますが、この時期にしては珍しくクリアに見えてます。
季節外れの寒波襲来で降雪があったのか、3日前と比べると下の方が若干白くなった感じです。
今日は有休取得できたので、昨夜は久々に富士山麓某所まで行って、ほうき星パパラッチしてました。
現時点で最も明るく観測できる彗星がコレです。
【アトラス彗星(C/2020 R4)4/9】
キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,ASTRO LPR Type2フィルター使用,
総露出時間36分(3分×12コマ,彗星基準加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり
中央の青緑色の光芒がターゲットの彗星です。発見されたのは昨年の9月中旬頃。"ATLAS"という自動掃天
観測システムによる発見なので、そのシステム名が付いてます。最近は人の名前が付くことは稀ですねぇ。
で、撮影時の予報光度は約9等。彗星専門の観測者からするとこれでも非常に明るいレベルらしいんですが、
肉眼ではもちろん見えず、口径5cmの双眼鏡を使っても存在確認できませんでした。
写真では一応捉えられますが、尾はほとんど伸びてなくて見映えはイマイチ。
彗星の動きに合わせて加算処理をしたため、背景の星が線状になってます(流し撮りのような感じ)。
この日の彗星は、わし座の天の川の中に位置してたんで、バックの星が煩いくらい多いですが、
それらが36分ほどでそこそこ長い軌跡を描いてるんで、彗星のモーションは大きめですね。
さて、昨年はネオワイズ彗星という肉眼で見えるほどの大彗星の出現で世界中が沸き返りましたけど、
今年は一般の方々が見て楽しめるようなレベルに成長しそうな彗星は今のところ見あたらず、
ちょっと寂しい状況です。グレートコメットの出現は大体10年に1個くらいと言われてるんで、
当分は期待薄かなぁ・・・
昨日とは逆に、上の方だけ見えました。
すそ野より天辺が見えた方が嬉しいですが、やっぱり全体が見えた方がイイですよね。
ということで、お遊びで昨日の画像と比較明合成してみたのがコレです。
意外と違和感無いかも?
【Sh2-184】
赤経:00h52m48s 赤緯:+56゚37' 00"
星座:カシオペヤ座
視直径:40'
他カタログNo.:NGC281
ニックネーム:パックマン星雲
南中日時(@東京):8月16日03時,9月30日00時,11月14日21時 ※あくまで目安です。
撮影日時:2012/10/13 01:17
撮影地:山梨県北杜市
撮影機材:キヤノンEOS Kiss Digital X 改+タカハシε-180EDC(F2.8),
タカハシEM-200B赤道儀,AD-VIX MCW90+WAT902H2+オートガイダーVSTにより恒星ガイド
撮影条件:ISO1600,露出4分×8コマ
画像処理:Digital Photo Professionalにて現像,ステライメージVer.6.5,PhotoshopCS3にて処理
メモ:カシオペヤ座のW字を作る星のうち西から2番目にあたる星(α Cas)の近くにある散光星雲です。
その形態から往年のTVゲームキャラクター「パックマン」がニックネームに使われていますが、
少しグロい感じなので、口を開けたチョウチンアンコウやウツボに似ているようにも見えます。
割と明るい星雲であり、口径10cm程度の比較的小型な望遠鏡でも存在確認は可能ですが、写真
のような色は感じ取れず、細部の構造をしっかりと把握するのも困難です。どちらかと言えば
眼視で楽しむよりも写真撮影向きの天体という気がします。
星図:
AstroArts社ステラナビゲータにて作成
【Sh2-37,35】
赤経:18h17m42s(Sh2-37),18h15m51s(Sh2-35)
赤緯:-19゚40' 00"(Sh2-37),-20゚15' 07"(Sh2-35)
星座:いて座
視直径:20'(Sh2-37),20'(Sh2-35)
他カタログNo.:IC1283&1284(Sh2-37)
ニックネーム:バンビの首飾り
南中日時(@東京):5月7日03時,6月22日00時,8月6日21時 ※あくまで目安です。
撮影日時:2013/06/29 21:55
撮影地:静岡県東伊豆町
撮影機材:キヤノンEOS60Da+タカハシε-180EDC(F2.8),
タカハシEM-200B赤道儀,AD-VIX MCW90+WAT902H2+オートガイダーVSTにより恒星ガイド
撮影条件:ISO800,露出5分×5コマ
画像処理:Digital Photo Professionalにて現像,ステライメージ7,PhotoshopCS3にて処理
メモ:いて座を流れる天の川で一際濃い箇所となっている「スタークラウド」の少し南に位置する
散光星雲です。日本では、そのスタークラウドを含む星の密集エリアが子鹿の頭部に見立て
られ、「バンビの横顔」と呼ばれていますが、上の画像で中央に写っている赤色のSh2-37と
すぐ南西(右下)にある青い反射星雲NGC6589&6590,NGC6595が、バンビの首元に位置して
いることから「バンビの首飾り」の愛称が付いています。それらの星雲群から暗黒帯を挟み
南南西側に見られる赤っぽい星雲がSh2-35で、こちらは天の川の星たちと重なっているため
その広がりが把握し難いですが、データ上はSh2-37と同じ視直径となっています。
星図:
AstroArts社ステラナビゲータにて作成
5日ぶりに撮れたものの、霞んでいて冴えないイメージです。
昨年の同時期よりも視界不良の日が多いような気がします。黄砂の影響が大きいんでしょうかねぇ。
【Sh2-30】
赤経:18h02m29s 赤緯:-22゚58' 49"
星座:いて座
視直径:20'
他カタログNo.:M20, NGC6514
ニックネーム:三裂星雲(Trifid nebula),パンジー星雲
南中日時(@東京):5月4日03時,6月18日00時,8月2日21時 ※あくまで目安です。
撮影日時:2015/08/15 22:02
撮影地:静岡県東伊豆町
撮影機材:キヤノンEOS60Da+タカハシε-180EDC(F2.8),
タカハシEM-200Temma2M赤道儀,ペンシルボーグ+QHY5L-Ⅱ+PHD Guidingにより恒星ガイド
撮影条件:ISO800,露出4分×8コマ
画像処理:Digital Photo Professionalにて現像,ステライメージ7,PhotoshopCS3にて処理
トリミングあり
メモ:銀河系中心方向に相当するいて座の天の川の中心付近に位置する散光星雲で、暗黒帯によって
3つに引き裂かれたように見えることから「三裂星雲」と呼ばれています。天文関係の図鑑や
書籍等でよく紹介されることもあって知名度の高い天体です。写真ではHⅡ領域特有の赤い色を
呈した輝線星雲に青色の反射星雲が覆い被さるようなイメージとして写り、見事な色の対比を
示します。双眼鏡でも存在確認は可能ですが、3つに分断された姿を眼視で確認するには、十分
に暗い空と口径8~10cm以上の望遠鏡が必要です。但し、星雲自体は白っぽく見えるだけで、
写真で捉えられる鮮やかな色を生で感じ取ることは残念ながらできません。
星図:
AstroArts社ステラナビゲータにて作成