Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 7/16未明~明け方 天王星と火星が大接近

他の釣果は暗いの2つ

2021-04-13 00:07:12 | ほうき星

間が空いてしまいましたが、先週のほうき星パパラッチにおける残りの撮影成果を公開します。
当夜、最初に撮っていた彗星がコレ。


【パロマー彗星(C/2020 T2)4/9】
 総露出時間36分(3分×12コマ,彗星基準加算コンポジット)

発見されたのは昨年の10月上旬。"ZTF"という自動掃天システムによる発見で、彗星名はその機材がある
天文台の名前になってます。撮影時の光度は11~12等程度。少しだけ尾が伸びてるのが分かります。
これも彗星基準で加算処理してますが、背景の星がほとんど点像になっており、モーションは小さいです。
近日点通過(太陽最接近)は7/11とはじき出されているものの、その距離は太陽-地球間距離の2倍くらいと
結構遠めです。地球にも近づいてくる来月末から6月上旬にかけて最大光度に達すると予想されてますが、
このまま何もなければ10等台止まりかなぁ・・・

次に撮ったのはこの周期彗星。


【ポンス・ヴィネッケ彗星(7P)4/9】
 総露出時間48分(3分×16コマ,彗星基準加算コンポジット)

中央に写っている頼りない感じの点像が彗星です。モーションが大きくて、周りの星が長く伸びてます。
撮影時の光度は13~14等ほど。近日点通過は来月末頃で、明るくなっても11等くらいと予想されてます。
この彗星は19世紀前半に発見された歴史の長い短周期彗星で、楕円軌道を6.3年ほどで周回してます。
6月うしかい座流星群の母天体と考えられてますが、その流星群は今や幻と化していて、突発的な出現が
ごく稀に見られるレベルの気まぐれ流星群になっているとか。観測できたら超ラッキーかも!

共通撮影データは次のとおり。
 タカハシEM-200Temma2M赤道儀,キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,
 ASTRO LPR Type2フィルター使用,口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,等倍トリミング