昔の銀塩写真のデジタル化画像シリーズの続き(第9弾)です。
春から師走にかけての小遣い貯金でようやく拡大撮影用カメラアダプターを購入。
それを用いて月の強拡大撮影に初チャレンジし、こんな写真が撮れたのでした。
【カルパティア山脈付近】
キヤノンEF+タカハシ13cmパラボラニュートン反射+Or12.5mmアイピース,コダックTri-X(ASA/ISO400),
F62,露出1/30秒,タカハシ90S赤道儀使用,都内某所にて
アイピース(接眼レンズ)を拡大用リレーレンズに使う「間接撮影」または「引伸ばし撮影」と呼ばれる方法で
月面の欠け際をクローズアップ撮影したのでした。中央やや左の最も目立つクレーターが有名な「コペルニクス」
クレーターで、その左(北東)に写っている起伏の激しそうな部分が「カルパティア山脈」になります。
シャッタースピードが遅めなのでブレの軽減を狙ってカメラのセルフタイマーを使ったのが良かったのか、
初挑戦にしては割と綺麗に撮れたーって感激しましたが、今見ると大したことないイメージだなぁ・・・
ちなみに写野はこんな感じ。
AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション
地形名を確認してみたら「アポロ14」の文字を見つけました。あのアポロ計画で14号が軟着陸した地点でした。
その左下に「サーヴェイヤー3」の表記がありますが、そこはアポロ計画の先行調査で月面に到達した無人探査機の
着陸地点で、2年後にアポロ12号で同地点に降り立った乗組員が船外活動でサーヴェイヤー3号の機器を取り外し、
地球に持ち帰ったんだそうです。撮影当時にはそんな場所が写野内に入っているなんて全く知らずに撮っており、
40年以上も経ってから気付かされたのでした。