Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
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ヘルクレス座τ流星群はどうだったのか?

2022-06-01 12:30:00 | 天文現象

突発出現が予想されていたヘルクレス座τ(タウ)流星群は5/31に好条件とされていた北米西海岸方面で
光学的に観測されたようです。微光流星が多かったようですが、明るめのものもそれなりに見えたとか。
ハワイでは前夜にも同群が観測されたらしく、マウナケア山頂で捉えた動画がYouTubeに上がってます。

電波観測ではほぼ予想通りの時間帯に活動ピークが捉えられてました。Max.30個/時程度でしたけど・・・
その結果を見ると、やはり日本では日中の出来事だったため、今回は残念ながらハズレだった模様。
但し、活動が完全に収束するまで少し時間がかかった感じで、国内でも日没後の薄明中に僅かながら
同群の流星が出現していた可能性が高いです。

で、個人的には昨晩、急遽山梨県某所まで出撃し、眼視と撮影で観測に挑みました。
薄明終了前からコンデジを使ってタイムラプス動画撮影を始め、22時過ぎまで撮り続けた結果、
撮影序盤のフレームにそれらしき流星が1つだけ確認できました。

左上に短経路の流星が写ってます。元画像では小さかったので概ね左半分を切り出しました。
眼視でも確認できましたが、明るさは1等級くらいだったと思います。
画像の右端寄りにこと座の1等星ベガ(織姫星)が写ってますが、ヘルクレス座はその上の写野外にあり、
流星の経路を逆に辿ると輻射点方向に行き着くので、群流星である可能性が高いとみてます。
なお、眼視ではそれらしき流星が3個ほど見えたんで、おこぼれ程度の出現はあったように思います。

ちなみに、この流星群の母天体であるシュヴァスマン・ヴァハマン第3彗星は分裂/崩壊が進んでおり、
その軌道近くに流星体となるダストの濃い流れ(ダストトレイル)が形成されていると考えられていて、
来年以降も地球がダストトレイルに近づく年があれば、流星群活動に注目が集まるかもしれません。