Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 7/16未明~明け方 天王星と火星が大接近

球状星団M53&NGC5053

2022-06-06 00:01:07 | 遠征日誌

5月最後の☆撮り遠征における釣果の続きです。
2番目のターゲットはこの天体でした。


【球状星団 M53&NGC5053】
 キヤノンEOS Ra+タカハシε-180EDC,F2.8,ISO1600,ASTRO LPR Type2フィルター,1.6倍クロップ,
 総露出時間30分(3分×10コマ,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド(ステラショット2使用),トリミングあり

銀河撮りにも少し飽きてきたので、かみのけ座にある2つの球状星団が並んだエリアを狙ってみました。
右上側の明るい方がM53、左下側の暗い方がNGC5053になります。M53は光度7.8等と明るいので、
口径3~4cmの小型双眼鏡でも存在が確認できます。望遠鏡で星が分解して見えるのは口径10cm程度からで、
口径20cm以上の望遠鏡にて高倍率で観察すると、粒状の星々が立体感を伴って見えてきます。
一方、NGC5053は光度約10等で、眼視では望遠鏡を使ってもよく見えず、あまり面白い対象ではありません。
上の写真のとおり、両者で明るさに大差があるのはもちろん、星の密集度がかなり違うのが分かります。
ちなみに、球状星団は「集中度」によって12段階(Ⅰ~Ⅻ)に分類されますが、M53はⅤ(密な方から5番目)、
NGC5053はⅪ(疎らな方から2番目)となっています。視直径がほぼ同等で、これほど集中度の異なる球状星団
が並んでいる天域は珍しいと思うんですけど、注目度は高くなく、ちょっと地味な被写体ではあります。