Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
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ステラショット2動作確認(3)赤道儀接続テスト

2021-05-08 18:56:33 | 撮影機材

接続制御すべき3つのハードウェアで、最後に残ったのが赤道儀架台です。
赤道儀-PC間の接続はシリアル(RS-232C)インターフェースになるのですが、今時のノートPCに
そんな接続ポートなどありませんので、USBインターフェースに変換して繋ぐ必要があります。
で、Windows7上でステラナビゲータを使って動かしていた時に使っていた変換ケーブルを
そのまま使うことを検討。

このケーブルにはデバイスドライバーの入ったCDが付いてきているのですが、
その中身を改めて確認すると、WindowsXP用のドライバーしか入ってませんでした。
何せ8年前のモノですからね。Windows7でどうやって対応させていたのか憶えてないんですが、
ネット検索するとこんなのが見つかりました。

https://www.takahashijapan.com/ct-support/supp-pdf/PL2303_install-guide.pdf

多分メーカーのサイトから最新ドライバーをDLして使っていたんじゃないかと思います。
さらに、印刷物としてのマニュアルもクローゼットの奥からやっと見つけたんですけどね、
その最初のページに、前述のpdf文書のURLとともに確認したのは、こんなつれない文言です。

* * * * * お知らせ * * * * *
本製品はWindows8は
サポートされていません。

そうだ、OSをWindows7のままにしてたのは、コレがネックだったんだって思い出しました。
まさかWindows8はダメでWindows10はOKなんてことは、さすがにあり得ないでしょうから、
新しい変換ケーブルを買うようかなぁ・・・とも考えましたが、ダメ元でノートPCに繋いだら
自動的にドライバーが導入されたようで、古いモノでも大丈夫じゃんって思ったのも束の間、
デバイスマネージャーをチェックすると正常動作していない模様。
調べると、変換ケーブルに内蔵されているICチップは台湾のProlific Technology社の製品で、
PL-2303という名称のものであることが分かったんで、またネット検索してみたら、
情報が溢れるほど出てきました。このチップ内蔵のケーブルは様々な機器の接続用としても
結構使われてきたようなんですが、どうやら"Code10"問題っていうのがあるとか。
さらにWindows10で動作させる方法も探ってみたら、これも実現可能らしいことが判明。
その手段はいくつかあるようですが、

(1)メーカー提供の少し古いデバイスドライバーを使う
(2)Code10問題を回避するための非公式デバイスドライバーを使う

のいずれかが手っ取り早い感じ。とりあえず(1)の方法を試そうと思いましたが、Prolific社の
サイトでは古いドライバーが見つからなかったんで、下記のサイトからDLしました。

USB-シリアル変換アダプタ

インストール方法も詳しく説明されているんで、それを参考にしてドライバーをアップデート
っていうより先祖返りさせた後、恐る恐るデバイスマネージャーで動作状況をチェックすると...

バンザーイ! 動いてくれたぁー。ということで、ポートはCOM3に割り当てられた模様です。
でもまだ安心はできません。赤道儀がちゃんと制御できるかどうかが未確認ですからねぇ。
そこで急遽、部屋の中で赤道儀架台を組上げ、ガイド望遠鏡だけを搭載した状態とし、
付属のシリアル接続ケーブルを繋いでから、ステラショット2を起動。

ここで、右側のボタン群の ー望遠鏡(赤道儀)ー のところにある[選択]をクリックすると...

ダイアログが表示されたんで、メーカーは「タカハシ」、機種は"Temma2M"を選択。
その下のCOMポートは"COM3"となっており、さらに「状態」のところの表示が「使用可能」と
なっていることを確認した後、[接続チェック]をクリックすると...

無事に赤道儀が認識されました。確認後は[OK]をクリックし、隠れていたダイアログでも
[OK]をクリックして抜けます。次いで、元ウィンドウの ー望遠鏡(赤道儀)ー のところにある
[接続]をクリックしたら...

[接続中]の表示になりました。ここで、赤道儀を手動にて西側ポジションで天頂に向けます。

次いで、[接続中]のボタンの右隣にある[設定]をクリックすると...

設定ダイアログが表示されたんで、「鏡筒の配置」で「西側」を選択してから、上の「初期設定」
の「天頂」をクリック。「導入速度」は高速(通常)であることを確認して[閉じる]をクリック。
元画面に戻ったところで、星図をマウスのドラッグ操作で少し東側の空域が見えるようにし、
わし座の一等星アルタイルをクリックしてから、右上側にある「導入」ボタンをクリックすると、
ウィーーーンっていうモーター音が部屋に響き、望遠鏡がそれらしき方向に向いて停まりました。

ちなみに星図画面はこんな表示。

その後も別な星を選択して天体自動導入に相当する動作が正しく行われていそうなことを確認。
実際の星空で、カメラの写野に目標天体が入るかどうかは、別途チェックする必要がありますが、
一番ハードルが高いと考えていた赤道儀の接続テストは、これでとりあえずOKとなり一安心です。
USB-シリアル変換ケーブルを新調せずに済んだんで、SDGsに僅かながら貢献できたかも?

PCのWindow10へのアップグレードに始まり、ステラショット2にて接続機器の個別制御確認まで
いろいろと紆余曲折がありましたが、何とか使えるような感触が得られました。ふぅー・・・。
あとは機器を全て繋いで、完全動作するかどうかをフィールドで試したいところですけど、
このところ夜間の天気がイマイチなんで、いつになることやら・・・

(つづく)