土壌分析の結果、問題点となっているのは前年と同様に、塩基飽和度と塩基バランスが良くないことだ。前者は、昨年とほぼ変わらず、後者はMgが少し増えたが相変わらず3つのバランスが良くない。Mgは昨年適正基準量に達っしていなかったので、春先とこの分析前に3kg(60kg/10a)ずつ2回「苦土」を施しておいた。(今年のMg:108mg/100g)
塩基飽和度は相変わらず121%と高い値を示している。塩基飽和度は、CECにCaとMgとKがどの位占めているか表しているので、4つの数値の変化によって変わる。今回、CECが1.9ポイント改善したのにもかかわらず飽和度がほぼ横ばいであったのは、2回苦土を投入したことによる。しかし、Mgが不足していたのだからこれはやむを得ない。さらに、そばを美味くするのにMgは大きな要素の1つとなっているのではないかと、私は推測しているので、苦土を施したことはむしろ適切であったと判断している。
問題なのは、Caが土壌中にあまりにも多いことである。(Ca :883mg/100g)