遥か彼方へ

行きかう年は旅人なり
いずれの年よりか、片雲の風に誘われ漂泊の思いやまず
我、前だけを見据え最期まで走らむ

三度目の十勝岳登山に挑んだら最高齢

2023年08月25日 | 山旅

8月19日(土)

 

今日登る十勝岳は、ボクにとっては思い出深い山だ。

 

10年前の2013年7月9日に、雨の中を初めて登った。メガネが曇るので外してまでして。

 

十勝岳は一里霧中 - 青い空とわたし

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たまたまご一緒になったKさんと、励まし合いながら。Kさんはその後100名山をどれだけ登られたでしょうか。

 

2度目は5年前の2018年8月5日に。

 

夏の十勝岳 と 美瑛岳を登る(日帰り)~ 十勝岳編 - 青い空とわたし

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茶色さんと青色さんのリードがなければ、十勝岳のあと美瑛岳までの縦走下山はできなかったでしょう。お二人とも旭川市への単身赴任の身だったようですが、もうご家族と一緒でしょうね。

 

そして、72歳までになった今、三度目の十勝岳登山に踏み出そうとしている。

 

▲ 望岳台の朝。

3時40分に目覚ましの音ともに起床。5時半に出発する。これは5年前と同じ時刻だ。

晴れ。十勝岳の周辺に雲がかかっているが、十勝岳ははっきり見える。

イイネ。

 

▲ 駐車場から100mほど歩くと、この「望岳台」の碑の前まで来る。観光客はここまで来て、十勝岳を背景に記念写真を撮って駐車場に戻る。

 

 

 

▲ アカモノじゃなくてシロモノ?(笑)

 

 

▲ リンドウの類だな。

 

 

▲ みたことあるような。

 

 

▲ 黄色い花

万ちゃんは、いないの?

 

 

比較的傾斜の緩やかなガレ場を歩いたあと

▲ 避難小屋に

わずかの草花はこの辺りまで。

 

 

▲ あとはガレ場のみ。樹木は一切無くなる。

先に見えるのは、頂上ではない。丘の頂上、あれを越えると平坦な尾根山道に入る。

 

 

▲ 水補給。

500CC X4 持ってきた。うち一本は凍らせてある。

チビタ~イ。

 

 

後ろを振り返る。

▲ 矢印のあそこが望岳台駐車場。

 

 

なおも上がり切ると

▲ で~ん と十勝岳2077m が現れた。

「おう、また来たか」

「はい、5年ぶりですが、また登らせていただきます」

 

左手には

▲ 美瑛岳2057m が

「今度もここまで来るんだろな」

「いや、ちょっと・・」

 

 

▲ 鞍部まで来た。

左から右上まで鞍部を歩いて、右肩を昇って(急坂)、そこから左方の頂上まで昇り進む。

 

 

▲ 手前が大正火口、奥がグラウンド火口。

硫黄臭が漂う。喉が少しいがらっぽい。

これじゃ、ヒグマは絶対来ないな。

 

 

▲ 左手の美瑛岳が、よりはっきり見えてきた。

 

 

 

▲ 十勝岳の右肩に登る手前の風景

グネッとした大蛇状の切れ込みがすごい。

自然の力、造形だ。

 

 

▲ 左肩を登り始める。

下から見ると急登だが、実際は細かくジグザグ状に上がればなんとかなる。

感じたのは、動機息切れは無いが、足の運び遅い。いったん休んだあと、歩き始めると最初はスッ、スッと歩が進んで「そうだよ、この調子」と思うが、すぐに進まなくなってしまう。足の筋力が衰えているのだ。

そんなこと、いまさらぼやいていてもしょうがなく(笑)、よろよろと上がり続ける。

それはともかく、頂上に雲がかかってきてしまった。

 

▲ あそこが、頂上だ。あと、30分ぐらいか。

ここは騙し頂上が無くて、オールクリアの明朗会計山だから、いい。

風が少しあるので、汗をかく体を冷やしてくれて助かる。(Tシャツ1枚でしたが)

 

 

▲ 十勝岳頂上に着いた。10:18AM

 

 

 

▲ 美瑛岳の方向は、ガスっている。

 

 

 

▲ 富良野岳の方向もガスっていて

この時が、精一杯晴れたとき。

富良野岳のほうは緑がきれいなのだが、しょうがない。

 

何よりも、ボクをイラつかせたのは虫。

わけのわからん虫が頂上には、いっぱい飛び交っていた。頂上標柱にもびっしり貼り付いていたし

 

▲ ホレ、ボクの帽子にもいっぱい。

周りの女性のお尻にもいっぱい(どこ見てんじゃ)。(笑)

 

ま、とにかくお腹が空いた。

▲ 昨日買っておいた助六寿司で。

買った時は残すかな? と思ったが全部食べてしまった。

 

頂上では、もしたらガスが晴れるかもしれないと期待して1時間ほど留まっていたが・・

晴れず。

残念だが下山しよう。

 

▲ 鞍部まで降りてきた。

平坦な道が続く。

 

 

▲ 右側には登り時にはガスで見えなかった

スリバチ火口が。

 

 

 

▲ 左側には

大正火口が。

 

 

振り返って

▲ 十勝岳が

ガスの中から「また来いよ」。

 

 

ガレ場に入ったので、足場に気をつけながら

 

▲ 下方を見遣る

右の矢印 ↓ が、望岳台駐車場。

左の矢印 ↓ が、吹上温泉白銀荘

あとは、黙々と下りていくだけだ。

 

 

▲ 望岳台駐車場が前方に見えてきた。

 

 

 

▲ 戻ってきたよ、Harmony ちゃん! 14:28PM

出発してから約9時間たっていた。

 

 

▲ 後ろの十勝岳は頂上近辺が、完全に雲に覆われていた。

 

特に痛い所は無いが、9時間もトイレに行ってないので先ずトイレ。そして冷たい炭酸水をがぶ飲みして、そのあとゆっくりコーヒータイム。

 

【振り返り】

10年前の十勝岳頂上とのピストンは、CTより30分早い6時間の山行だった。5年前は美瑛岳経由で下山してCTの9時間20分の山行。今回は、頂上での休憩が1時間を除外しても8時間の山行で「ややゆっくり」。1回目2回目は同行者のリードはあって早くなった面はあるが、当然ながら今回はスピードが激落ちている。

 

コースとしては、北海道の山らしくアップダウンがほぼ無くて、登りやすい山だ。

 

シェルターには、登山記録帖があって、トイレに行ったあと、見返してみた。

 

70名ほど代表者が記入している。半数は複数での登山なので実際に今日登った人は100名はいるだろう。気になったのは年齢だ。年齢欄をパラパラと見て行くと、ななんと!70代は二人しかいない。72歳のボクと76歳の女性の方だけだ。この女性は旭川市が住所になっている地元の方、十勝岳は何度も登っているはず。経験も加味すれば、今日の登山者の最高齢はボクだ。今日は土曜日なので相対的に若い人が多い感じだった。いつもの、ジジババがいなかった。この山はガレ場が多いから足が取られやすいので避けたのか。熱中症を恐れたのか。

ボクはいつまで、こんなことをしていていいのだろうか? ちと、おかしいんじゃない?

登山者の年齢を見てから、気持ちが少し落ち込んだ、ホント。(笑)

 

十分休んだあと、クルマを走らせて

▲ 昨日に続いて、吹上温泉白銀荘へ

 

温泉に入ったあと望岳台へ戻って。今日はここでもう一泊だ。