ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

第15回飯田ゆかりの地を歩こう会

2018-05-17 11:05:27 | ふるさとまわり
180512.sat.

5/12(土)第15回飯田ゆかりの地を歩こう会。(ちょっと長いレポート)



今回のコースは、ここしばらく続いた霊園ツアー(^_^;)ではなく、
東京駅集合ー皇居ー国立近代美術館ー(千鳥ヶ淵)ー法政大学の下伊那文庫見学です。

風もなく快晴の空の下、
お馴染みの飯田高校ラグビー班の旗を目印に、
米寿の隊長から50歳の若者(!)まで、
総勢32名がぞろぞろと歩きます。
私は3/17に下見会にも行っているので、余裕の?2回目(⌒-⌒; )

 

まずは三井物産ビル横の将門塚。
平将門の首が京都から飛んで帰ってきたことにちなんで、
カエルの置物がいくつか。
なるほど、呪いとか怖いとかいうことだけじゃゃない、
そういう謂れのあるところだったのね。

 

丸の内ビル街を抜けて、皇居ランナー達とすれ違いながら、皇居へ向かう。
坂下門で持ち物チェックされて、東御苑内へ。

 

三の丸尚蔵館で「明治の御慶事」展を見学。
絹のパンプス、小っちゃ!ドレスも小さいけれど、
ジュリアナの扇子を彷彿とさせる純白の羽根扇も上品でお見事です。
「大奥にいたあの頃は楽しかったわね、、、」
なーんてバカ話しながら、大奥跡広場で記念撮影。

 

乾門を出て、国立近代美術館へ。
飯田出身の日本画家菱田春草の親友だった横山大観の生誕150周年の展覧会。



岡倉天心のもと日本画の革新を目指して大観は、
春草、下村観山、木村武山らと五浦で研鑽を積む。
「西洋の絵のように空気を描けないか」との師の言葉に新たな技法に挑戦するも、
没線描法、朦朧体批判の中、絵は売れない。
しかし欧米への遊学、展覧会を通じて春草との友情はさらに深まったようだ。
ところが春草は、認められ始めた矢先の37歳で病没。
豪放磊落ぶりと革新性を遺憾なく発揮して、
大観はやがて日本画の巨匠と呼ばれるようになっていくが、
「春草君が生きていたら俺なんかよりずっと巧い」と晩年まで口にしていたという。
飯田には、2人が天竜舟下りをした際の絵?が残っているんだとか。

代表作の「生々流転」(人の頭しか見られなかった(ToT) まあ、何度も見てるからいいけど)。
琳派を思わせる「秋色」「落葉」。
屏風にこのモチーフはありえないでしょうとばかりの
金箔に浮かぶナイアガラ瀑布と万里の長城。
100年ぶりに発見されたという「白衣観音」、大観の代名詞「富士山」等々
。途中、戦争協力もしているが、大観は大観でやっぱりすごいわ。
画家は長生きしないとね、とここでも思った次第。

ぐるりと大観の絵を見た後は、3階の春草の「 賢首菩薩」(第一回文展入選作/重文)。
はずせないのは4階の川合玉堂の「行く春」。
この絵は 2007年4月26日、大好きだった叔母の訃報を受けた時に見ていた作品。
以来、毎春見に来ては叔母のことを思う。
限られた時間内ではとうてい全てを見終えることはできず、
会期中の再訪を胸に集合場所へ。

 

科学技術館の地下、ランチバイキングでしっかり別腹まで満たした後は、
同じ敷地内の工芸館で開催中の「名工の明治」展へ。
宮川香山以降見直されている明治の職人たちの超絶技巧!
中でも真骨頂は、鈴木長吉の「十二の鷹」。
明治26年のシカゴ・コロンブス世界博覧会に出展されたリアルな金属の鷹の姿を、
数年をかけて修復して再現したという。

  

3月の下見の際は、
学芸員によるタッチ&トークという鑑賞プログラムに参加して、
実際に金工作品(重文クラスの作品も有り)のできるまでや
その制作の種類などの説明を受けたが、今回は自由に鑑賞。
季節に合わせて志村ふくみさんの着物も展示されていてラッキーでした。

 

工芸館は建物も素晴らしく、重文指定を受けているゴシック様式。
なんたって明治43年に建てられた近衛師団司令部庁舎で、
だから、皇居からいちばん近い乾門を出た場所にあるということらしい。
天皇に何かあれば、即駆けつける、というわけね。
かの陸軍大将秋山好古もここにいたことがあったのだとか。

 

さて、北の丸公園脇、千鳥ヶ淵を通って、法政大学へと向かう。
3月には桜が咲き誇っていたが、
さわやかな初夏のようなこの日、可愛いさくらんぼが実っていた。

 

実はすぐそこの武道館では、
今をときめくロックユニット、グリムスパンキーが本日ライブをするのだという。
この2人組は、なんと地元の松川高校の出身。
飯田下伊那出身のアーティストが武道館ライブなんて初めてじゃないかと、
こっちの方が朝から話題になっていた。

法政大学市ヶ谷キャンパスでは、飯田下伊那研究の第一人者である高柳教授の案内で、
見晴らしのいいボアソナードタワー20階にある研究室へ。
教授がコツコツと揃えてくれた1000冊を超す蔵書、
図書館並みの我が故郷の貴重な資料を前に、一同ため息を漏らすのでした。



そして、16時から懇親会。飯田橋の居酒屋で乾杯後、
他の客が来る前に校歌、応援歌、県歌・信濃の国を熱唱。
恒例のS氏による歩こう会クイズ、自己紹介スピーチと、
食べ物は最初ちっとも出てこなかったけれど(◞‸◟)、
あっという間に楽しい時間は過ぎてゆく。
その後二次会、私は同期3人で荻窪で三次会。
結局、前回と同じく6時間歩いて6時間飲む、という
東京の飯田にどっぷり浸った健康的な σ(^_^;) 一日でございました。
16548歩!

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