石巻&東松島&女川復興情報 “石巻地域Again”

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〈本文は、敬称略〉

災害廃棄物の処理に向けて~手選別ライン・ロータリーキルン稼働!~

2012年06月27日 | 復旧・復興への取り組み
5月13日(日),石巻地域初の災害廃棄物専用仮設焼却炉に火が灯りました。
その後,災害廃棄物処理の要である手選別ラインも一部稼働しました。
稼働後の状況を見せていただくために,現場に同行させていただきました。


こちらは,二次処理場のメインゲートの様子です。
一次仮置き場に仮置されている災害廃棄物は,まずはこのメインゲートで受付処理を行った後,所定の仮置場所に運びこまれます。
一次仮置き場から出発する際に,どのような性質の廃棄物なのか(木くず・コンクリートがらなど)の情報をタブレット端末で入力するとともに,メインゲートに設置されているトラックスケールで災害廃棄物の量を計測することで,どのような廃棄物がいつ何t運び込まれたか,自動で管理されるようになっています。


こちらは粗選別ヤードに運び込まれた混合廃棄物をホイールローダーで展開している様子です。


展開した混合廃棄物からは,人の手で大きい木片やコンクリートガラ,アスベスト含有のおそれのあるもの,思い出の品などをを取り除いていきます。


取り除かれた後のがれきは,デンマーク製の高性能破砕機(MJ破砕機)により300mm以下の大きさに破砕され,ベルトコンベアで手選別ラインまで運ばれます。


ベルトコンベアで運ばれた混合廃棄物は,アスベストモニターを通ったあとに「振動篩機」にかけられます。
こちらの篩(ふる)い機は100mmの篩と30mmの篩の二重構造になっており,100mm超のものは手選別ラインへ,30mm超100mm以下のものは風力選別機へ,そして30mm以下のものは土壌洗浄ラインへ運ばれる仕組みとなっています。


こちらは手選別ラインの様子です。
ここでは,100mm超の混合廃棄物の中から鉄や石,コンクリートガラなどの不燃物を一つ一つ人の手で分別を行います。
なお,こちらで分別作業を行っている方は,ほとんどが石巻地域の方々です。


分別後の様子です。
改良コンクリート・瓦・大きい木片・金属類など,綺麗に分けられています。


こちらは,分別された可燃物の様子です。
この後,トラックで焼却ヤードに運ばれます。




また,場内ではコンテナに廃畳を積み込む作業が行われていました。
コンテナに積み込まれた廃畳は,JRにより東京都内に搬出されます。
廃畳は発酵により自然発火などで,他の災害廃棄物に比べて火災の原因となりやすいことから,保管や処理が難しいのだそうです。


こちらは,現在稼働中の焼却炉・ロータリーキルンです。
人の手で選別された可燃物については今回設置された仮設焼却炉によって焼却処理されます。


このように,三重・四重にもなる人の手を使った分別・減容化を経て災害廃棄物処理が進められています。
8月までにはロータリーキルンと合わせてストーカ炉も稼働します。

災害廃棄物処理については今後も経過を掲載していきます。


※おまけ

7月から災害廃棄物処理施設の敷地内で始まる「思い出の写真デジタル公開センター」です。
災害廃棄物の処理の過程で発見される数々の「思い出の品」を,写真データ化して展示するそうです。
こちらはボランティアさんの協力で運営される予定です。
津波で流された「思い出の品」をお探しの方は是非訪れてみてください。

(S.O)



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