石巻&東松島&女川復興情報 “石巻地域Again”

『復興に向けて頑張る地元企業』や『石巻地域の復旧状況』といった地元密着情報などを発信していきます!
〈本文は、敬称略〉

東日本大震災からの1年を振り返って。

2012年03月30日 | 2011.3.11あの日の出来事
 震災から1年を経過したこと,また,新しい年度のはじまりを前にして,これまで触れなかった震災時の石巻合同庁舎の状況についてお伝えしたいと思います。
 震災当日は,合同庁舎が崩れるかと思うほどの揺れに襲われ,揺れが一時収まった時に職員は一旦駐車場に避難しました。ここは指定避難所ではないながら公共機関であることもあり,近隣から多くの住民が集まってきました。その後余震が連続する中,大津波警報が発令され,近接する堀から海水等が逆流してくる様子が見えたことから,合同庁舎内の2階以上に避難することになりました。
直接的な津波ではありませんでしたが,津波による浸水は時間を追って水かさが増し,夕方には合同庁舎の1階部分はほぼ水没したようになり,予備電源である自家発電設備も夕方には機能しなくなり,電源を喪失し停電となったことにより,テレビからの情報も入手できなくなり,電池式ラジオが外部からの情報入手手段となるような状況でした。
 通常回線の電話は,震災直後から使用不能となり,防災用の衛星携帯電話だけが外部との通信手段となったが,電波状態がよくないことから通信にかなり手間取るとともに,バッテリー量に限りがあることから使用時間を切り詰めながらの対応となりました。



震災後の地方振興部執務室内の状況です。


震災翌日(3月12日)の早朝,合庁2階北側正面玄関からの風景です。水面に自動車の屋根が見え隠れしています。見渡す限り,建物の1階部分が水没しています。


石巻合同庁舎は2階に正面玄関がありますが,そこまで伸びるスロープの途中まで水没した状態でした。地盤沈下もあり,この時の水深は深いところでは2m近くにも及ぶほどでした。


合同庁舎南側の中庭部分です。北側同様一階は水没し,替えタイヤ等が流れ着いていました。


余震が続き津波警報が断続的に発令され,海岸の水門等が閉められているせいか一向に水位が下がりませんでした。
 このように水が引かない中,震災当日から自衛隊のボートにより救出されるまでの4日間(3月11日~14日),合同庁舎内には避難民約300名,職員約200名が生活することとなりました。


当時合同庁舎は改修工事中であったので,その足場として使用していた工事用資材の一部を活用して筏を製作し,その筏を使用して近隣のアパートから助けを求めていた女性を救出しました。







その後,近くでは新潟市消防局も来て,自宅2階以上等に取り残されている人を救出している光景も見られるようになりました。


合庁内には食料はほとんどありませんでしたが,避難してきた方々を優先に売店や食堂等に貯蔵されていたものを活用しました。また,健康管理の面については,東部保健福祉事務所等がケアにあたりましたが,人工透析者や妊婦,その他健康に特に問題を抱える避難民数名については,自衛隊のヘリにより屋上から救出してもらいました。




更に,製作した筏を使って新たに調達した和舟で近隣の住民の救助活動を行うほか,体調不良者について非浸水地域まで搬送するなどの対応も行いました。



 当時,われわれは避難民の方々を全員無事に石巻合同庁舎から脱出させるとともに,きちんとした避難所まで送り届けることを重要課題として取り組みました。
結局14日にはなりましたが,避難民全員無事に自衛隊のボートで救出され,救出後は事前に石巻市と調整,準備したバスで稲井小学校,稲井公民館まで搬送しました(体調不良者は自衛隊の車両や救急車で日赤病院にも搬送してもらいました)。

 合同庁舎内の避難生活は,食料,飲料水のほか,トイレや暖房の燃料など様々な問題があり,避難された方々には不自由な想いをかけたかと感じております。

 われわれ職員は,避難民の方々が全員脱出後,庁舎管理のための5人を残し自衛隊のボードで脱出しました。脱出後は一旦東部下水道事務所に移動しましたが,後日各事務所それぞれ分散して仮事務所を設置するような状況となりました。
 まだまだ書ききれないことはありますが,あれからまだ1年かという想いと,もう1年かという想いがあります。
 復興への道はまだまだ長いですが,震災時の事を忘れず,東部地方振興事務所は今後もこの地域の復興のために取り組んでいきたいと思います。     

(T.I)


現在の石巻合同庁舎(H24.3.30撮影)

今週末の情熱大陸×石巻工業高校野球部監督

2012年03月29日 | テレビ・ラジオ放送予定
現在も試合が行われている春の甲子園。
3月22日には宮城県代表の石巻工業高校 対 神村学園(鹿児島県代表)の試合が行われました。
惜しくも初戦敗退という結果でしたが、一時は5対4と逆転し見応えのある試合だったと思います。

今週末の情熱大陸は、そんな石工ナインを率いた松本嘉次監督のお話です。
是非ご覧下さい。
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TBC東北放送(毎日放送)
3月31日(日)23:00~
情熱大陸「石巻工業高校野球部 監督 松本嘉次」
番組HP
http://www.mbs.jp/jounetsu/

2011.3.11東日本大震災~津波浸水深ここまで~

2012年03月28日 | 復旧・復興への取り組み
タイトルをみて「何だ?」と思った方もいらっしゃると思います。

今回は、土木部防災砂防課が進める 「津波浸水状況表示板」 についてご紹介します。

東日本大震災から1年経ち、震災の記憶の風化が懸念されるところですが、東日本大震災の津波の驚異を伝えるためには、陸にうち上がったタンカーや横倒しになったビルといった震災遺構だけでなく、今回の大震災でどれだけ水没したのかを後世に残すことも重要だと思います。

そこで、宮城県の防災砂防課では、「(仮称)3.11伝承・減災プロジェクト」として「津波浸水状況表示版」の設置を行うことにしました。

先日、県石巻合同庁舎にもこの表示板が設置されました。



当事務所の身長154cmのKKさんと比較するとよくわかると思いますが・・・
KKさんがすっぽり水没してしまう高さです。


同じく東部土木事務所東側の縦版の表示板。KKさんの肩ぐらいです。


石巻駅前通りの表示板です。
身長165cmの私の腹ぐらい(地面からおおよそ110cm)の高さです。



石巻港湾事務所の表示板です。海岸付近(石巻市中島町)に建ってるために1階の上まで浸水しました。

今後、東部土木事務所では同様の表示板を増やしていくようなので、私たちを含め、県民のみなさんの防災意識向上に繋がっていけばと思います。

★防災砂防課(仮称)3.11伝承・減災プロジェクトのページ★

(S.O)

災害廃棄物の処理に向けて~焼却施設鋭意建設中!~

2012年03月28日 | 復旧・復興への取り組み

3月23日の石巻工業港の様子です。
何やら大きな建造物の建設が進んでいます。

この建造物の正体は・・・


災害廃棄物処理用の焼却炉でした!
写真はJFE製のロータリーキルン1号炉と2号炉です(キルンとは炉のことを指します)。
元々、セメントを焼成するために使用されていたものを、今回、災害廃棄物の焼却施設として再利用したとのことです。

この焼却炉は阪神淡路大震災の瓦礫処理でも使用された実績のある焼却炉なんです。

回転しながら800℃の高温で震災廃棄物を燃やします
後方には熱処理をするための減温機と、有害物質を除去するためのフィルタが設置されています。
1号炉は5月下旬に、2号炉は6月中旬に稼働予定です。


こちらは建設中の三菱重工製ストーカ炉(ストーカとは火格子のことをいいます)。
こちらのストーカ炉は1基は7月末、2基が8月初旬に稼働します。
ロータリーキルン2基・ストーカ炉3基が全て完成すると、1日に1500t処理出来る予定です。
焼却炉としては国内最大級なんだそうです




今回の災害廃棄物の一番の難敵は、なんと言っても漁網です。
通常の破砕機では絡まってしまい、破砕機自体が故障してしまいます。
そのため、上の写真に写っているデンマーク製の高性能破砕機(MJ破砕機)を導入するそうです。




粗破砕した災害廃棄物を手選別施設に搬出するためのベルトコンベアーです。
各種選別施設によって分別(選別)を徹底することが、今回の災害廃棄物の減容に大きく貢献します。
災害廃棄物処理は、丁寧な選別で如何にリサイクル率を上げていくかが肝心です。

ぱっと見てインパクトのある焼却施設にばかり目がいきがちですが、実は今回の災害廃棄物処理の要は、人の手が多くかけられる「選別ライン」なのです。
人の手が多くかけられるということは、雇用にも繋がります。
要の選別ラインも含め、最大で1250人/日の地元雇用を予定しているそうです。
また、災害廃棄物の処理が終了後も次の就職に繋がるように、処理施設稼働後は重機技能講習などの講習会も開催していくそうです。


こちらは、県が建設を進めている処理施設に隣接する石巻市の災害廃棄物の仮置き場です。
自然発火防止のために、ガス抜きの煙突が設置されています。
手前の赤い枠で囲まれたところは畳ゾーンです。
畳を他の震災廃棄物と同じように高く積み上げてしまうと、発火し、火災の原因となるため、小分けの山にして畑の畝(うね)のように、間隔を開けて仮置きしているようです。

県内では早いところで3月24日に亘理地区の仮設焼却炉に火が入りました!

石巻地域も災害廃棄物処理施設完成までもう少しです!
被災地最大の焼却施設&選別ラインが稼働し、ガンガン廃棄物の山が減っていくことでしょう!

災害廃棄物処理については今後も経過をレポートしていきたいと思います。

★がれきの県内処理推進(3月28日産経新聞)★

(S.O)

「みちのく合衆国×B-1グランプリ」に行ってきました!

2012年03月21日 | グルメ情報

 3月17日(土)・18日(日)の2日間,グランディ・21を会場にフジテレビ主催の
「みちのく合衆国~いつでもNIPPON応援団~」が開催され,会場前広場で
B1グランプリに出場している人気ご当地グルメ10店の販売会が行われたので
行ってみました。


まだ,10時を過ぎたばかりだというのに会場は人・人・人
すれ違えないほどの状況でした





 石巻からも第6回大会で堂々の6位となった石巻茶色い焼きそばアカデミーの
「石巻焼きそば」が出店し,大忙しの状況でした。
17日(日)は,あいにくの雨でしたが,準備した1,300食は完売したそうです。

 「横手やきそば」,「なみえ焼そば」,「石巻焼きそば」の3種類の焼きそばを食べ比べてましたが,
それぞれの特徴があり,さすが人気焼きそば納得の味でした

中でも,ソースが付いてくる石巻焼きそばは,最初に「出汁」、
そして後がけの「ソース」と一品で2つの味を楽しむことができ
お得感いっぱいの美味しさでした


 一番人気は,第5回大会ゴールドグランプリの「甲府鳥もつ煮」でした。
長蛇の列で30分待ち・・・並ぶのが嫌いな私は,すぐに諦めてしまいました

 2012年第7回B1-グランプリは10月20日(土)~21日(日),福岡県北九州市小倉北区で開催されることが決定しています
石巻焼きそばも参加する予定なので,皆さんぜひ応援してください

(T.S)