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イラクサ  アリス・マンロー

2007年11月13日 | 読書記録
短編集ですが、一話一話が長いので短編と言うより中篇と言う感じ。

なぜか女性作家の本にはあまり興味がもてなかったり、読んでもあまり印象に残らなかったりすることが多いけど、この本は読んでよかったなぁ、と思える本だった。

登場人物…主人公たち…が、みんな欠点やずるさや…よく分からないけどそういうものを持っているように描かれている。
それが当然のように書かれている。

人間って、こんなにずるいのか…、と一瞬思ったが、それも当たり前のような気がしてきたり。
ずるい所とすばらしいところ、誰でもが二面性があるのよ、そんなの当たり前でなんでもないことなのよ、とでも言いたげな感じだ。


老人のことや、それを取り巻く人々の、少々ギョッとするような内面を描いても見せている。

作者は1931年カナダの生まれ。
若い作家には書けないんだろうなぁ、、、こういうのは。と、思いました。

特にいいな、と思ったのは、一番最初に収録されている「恋占い」、後「家に伝わる家具」…などでした。

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