nursling,

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「トリツカレ男」  いしいしんじ  BILLKEN BOOKS

2005年08月25日 | ’05年読書日記
少し前に、「つらい事を現実感たっぷりに書かれると重い感じがする」…てな事を書きましたが、このお話の作者は、少し悲しい要素の入ったお話を、半分ファンタジーのような童話のようなオブラートにくるんで聞かせてくれます。
…なので小心者の私にも読みやすく、すらすらと読み進められました。

ジュゼッペは、ある女の子にとりつかれてしまうのですが、それでは普通の恋物語じゃないかと思いましたが、ジュゼッペの、その女の子に対する”愛情”ははんぱじゃなく、さすがは”トリツカレ男”!!と思いました。

最後のほうに、「いざという時に度胸が据わるうんぬん…」という箇所がありましたが、そういう人ってカッコイイな、と思いました。
ふだん小心者&ボケッとしてても、いざという時に度胸の座った人間になりたいなー!






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今読んでる本

2005年08月23日 | ’05年読書日記
今読んでいるのは

「トリツカレオトコ  いしいしんじ」

…です!

大人向けの本だとは思いますが、半分童話のような、ファンタジーのようなお話です。


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「Curtain」  谷村志穂  実業之日本社

2005年08月20日 | ’05年読書日記
前に少し書きましたが、これは短編集です。
どのお話も、「大人の女性」が主人公で、「左腕とキャッチボール」以外の話にはどれも、主人公の恋人や夫が出てきて、重要な役割を果たしています。

出てくる女性たち(…の一部)は、好きでもない男の人と寝たり、妻子持ちの人と付き合っていたりしますが、なぜかこう、読んでいてとても真面目な話だなという感じがし、…というかほとんど真面目過ぎて、ちょっとだけ窮屈な感じがしました。

なんでこう「真面目ー!!」な印象を自分が持っちゃったのかは、すみませんよくわからない…。なんでだろう??????

「現実感」が漂いまくっているからでしょうかねぇ…。
不倫してる方も世の中にいるだろうし、おなかの赤ちゃんを亡くしてる方も。
父親の愛情を知らずに育つ方もいらっしゃるだろうし、口の悪い母親に困ってる方も。
そういう「現実」を直接「ドカーン」と見せられたような感じがして少し気が重く、もうちょっとユーモアとか皮肉とかファンタジーとか、そのほかいろんなオブラートにくるんで見せてくれたら、少~し助かったかな、と、小心者の私は思いました。

でも私と違って「真面目」で小心者でない大人の女性にはいい小説かもしれません。





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「流しのしたの骨」 江國香織  マガジンハウス

2005年08月10日 | ’05年読書日記
この本は、ある6人家族の日常の様子などがえがかれた小説です。

家族構成は、父、母、女の子3人と一番下の弟の4人きょうだいです。
主人公は、3番目の女の子で、20歳ですが学校にも行っておらず就職もしていないという状況にいます。


全部読んでみて、不思議な小説だな、と思いました。
江國さんの本は以前、「ウエハースの椅子」というのを半分くらい読んでみて挫折した事があるのですが、これは最後まで興味深く読めました。

ストーリーの内容が、とか、主人公の性格が、とかではなく、この本を書いた「江國香織」という作家が、ただなんとなく気になったのです。

シルバニアファミリーというおもちゃの家があるのですが、(想像しにくい方はりかちゃんハウスのようなものを思い浮かべてください)そんなおもちゃの家に、それぞれ登場人物のお人形を置いて、それを作者が動かしながら遊んでいるような印象を受けました。

その理由は、①登場人物たちの感情が全くといっていいほどえがかれていない
      ②その代わりに、人間以外のモノの細部に奇妙にこだわってえがかれている
      ③主人公が、20歳なのにもかかわらず、行動や考え方が2,3歳の幼児のようだから。。。です。

①ですが、感情が見えない分、その人が実際したことや言ったことなどを記録するように(少し機械的に)表現されている…のですが、これは、わざとそういう風に書いたのか、或いは作者が素直にそのまま自分の感性で書いたのか、気になりました。

最後に、、、、こんな1文があったので、書いてみます。

”律は、ペットショップボーイズを聴きながら、未亡人フィギュアをつくっていた。人形はショートカットで、黒いレースの下着姿だ。”

英国二人組、こんなところにも、ご登場。。。



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「絶対泣かない」  山本文緒  角川文庫

2005年08月03日 | ’05年読書日記
感想を書こうかどうしようか迷っていたのですが、とりあえず書こうかと思って書きます。(?)

著者の方は直木賞を受賞したことのある方だそうです…といっても、私は直木賞ってそもそもなんなのかよく知らないので、、、、、え~、聞いたところによると、「大衆文学」に贈られるのが直木賞、「純文学」に贈られるのが芥川賞、だそうな。ふぅん。

本好きのくせに「大衆文学・純文学」のカテゴライズがどうなっているのか詳しくは知りません。
と言うか、カテゴリー自体よく知らない…。
さすがに、ホラー・サスペンス・時代小説…くらいは分りますが。
何となくですが、私が好んで読む本はだいたいが「純文学」…じゃないだろうか、・・・このくらいしか分りません。


この本は、短編集です。フラワー・デザイナー、体育教師、漫画家、専業主婦、看護婦・・・など、いろいろな職業を持った女性が主人公として出てきます。
失恋したり、お見合いしたり、母親と対立したり…という中で、女性たちが悩みながらもそれをやり過ごしていく様子がつらつらと語られていきます。

短編ですから仕方ないとは思うのですが、どうも内容とか女性たちの心理が「うわべ」だけすくい取られてかるーく話されているように感じられてしまい、う~む(-_-;)…これはこれでいいんでしょうが、何だか私にはもの足りませんでした。

でも読みやすいことは読みやすかったです。


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とけい

ぽいんとぼきん