
エッフェル塔は1889年に設計されたものだ。まだそれほど展望台となり得る高い建物がない時代に万博を記念して建てられた。今でこそ世界遺産に登録されているが、当時は奇抜なデザインが物議を醸し出したという。またCNタワー(1976年)をはじめ、世界タワー連盟に加盟しているタワーのほとんどは、東京タワー(1958年)も含め電波塔の役割を負っているが、どのタワーもそれを目当てに観光に出かけるほどのものは少ない。確かにトロントはカナダを代表する大都市なのに、いまひとつオリジナリティや情緒に乏しいから、CNタワーがひとつの吸引力になっているようだが(私はトロントに行ったことはあるが、タワーには行かなかったけど)。
京都にも京都タワーがある。東京から新幹線で入ると真っ先に見えるのが京都タワーであり(最近駅ビルにさえぎられ気味だが)、ひとつのシンボルとはなっている。しかし京都らしい景観を壊していると悪名高い。本来の京都のシンボルは、歴史的事実と、今も存続している寺院や名所、文化、街並み、祭事の中に見出してこそ、街は集客力を高める。
埼玉も何もタワーだけで本気で求心力を高められると思っているわけではないだろう。当然誘致に伴う周辺開発やタワーそのものが利益や雇用を生むことによる税収アップや活性化などを期待してのことだと思う。それならば、埼玉県はそういった青写真を明確にして、県内外に示していかないと、意識は盛り上がらないのでは?(でも県は160万の誘致署名を集めたらしいから、県内では盛り上がっているのかな?他地域だから知らないだけで)でも高いものを持ってくれば、「埼玉都民」でなくなるなんて…。
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