正月は小売業と一部のサービス業の現場でもない限り、だいたい皆休みますが、旧盆の時期はそうでもありません。私は毎年、この時期はとくに休まず、東京から動くこともないですが、世間はお休みの人(会社はやっていても)も多く、実質開店休業に毛が生えたくらいの動きしかなく、むしろのんびりして好きな時期だったりします。暑さもさほど苦手ではないですし。
土日に趣味で通っているような場所や教室も休みのケースもあって、昨日の土曜日も昼間ぽっかり時間が空きました。朝はテニス(WatchではなくPlayの方)、3時から清澄白河で所用があったので、いったん自宅に戻って、遅い朝食をとりながら、錦織のナダル戦勝利を一応見届けてから、少し早めに出かけました。
目指すはここ。さすがに盆休み最中の猛暑の中、もうコーヒーに並んでいる人はいないだろうと。
ブルーボトルコーヒーの特徴的な紙コップを置いた一見テーブルのような木製の台は、外のベンチです。
はい、タイミングよく比較的すぐに買えたのですが、店内は相変わらずの満席。っていうか、店は広いのに、客席狭すぎです。スタバのようにパソコン広げて居つかれては困る、適度にずっと行列を作り、賑わい感を出し続けるための仕掛けかもしれませんが、わざわざ遠くから来る客が減った後、近隣の自宅やオフィスの持ち帰り客中心にやっていけるロケーションなのか、ちょっと疑問です。何しろ、いまどき玄関先に縁台(ベンチじゃなく縁台です)を出して、ほとんど下着姿で涼んでいるおじいさんがふつうにいる街ですから。真昼間で、全然涼しくないんですけどね。
余談ですが、最近、佃島で駄菓子屋の前にある縁台に座っている小学生くらいの男の子2人組を見て、30~40年前にタイプスリップしたような懐かしさにクラクラしながら、その子たちにある店への道を訪ねたら、スマホの地図アプリで探してくれるという……やっぱり今は21世紀でしたって話ですが、縁台のおじいさんはさすがにスマホはいじっていません。
清澄白河も佃島ほど極端でないにしろ、もともとそんな街ですが、意外とそこら中に行列があることに最近気づきました。
たとえば、ブルーボトルコーヒーに程近い『ブルジェラ・ブリオッシュコンジェラート』
外から何の店かわかりませんでしたが、どうもジェラートのようです。暑いからコーヒーよりジェラートということか、ブルーボトルコーヒーに負けない行列ができていました。
そして、深川江戸資料館がある通りの深川めしの店『福佐家』、同じ並びにある『山食堂』にも行列が。
いつの間にか、わざわざ人が来る街になったんですかねえ。もともと清澄庭園があったり、東京都現代美術館があったりと、ただの住宅街ではなかったわけですが、地味感は否めませんでした。今も十分地味ではありますが、ブルーボトルコーヒーのおかげか、実はカフェの街だった(ドトールやスタバはなく、個性的な店ばかり)ということがクローズアップされ、集客力と魅力度は増した気がします。
東京23区内で2つ目か3つ目になるワイン醸造所が関西から進出したり(フジマル醸造所=外見は普通のマンションです)、変化の兆しが見えはじめ、これから少し楽しみではあります。谷中あたりほどになると、人が増えすぎて完全に観光地になってしまうので、さじ加減が微妙なところです。