恥ずかしい話ですが,私が昔塾で英語を教えていた当時、まったく英会話などできませんでした。
ビートルズの歌を何度も聴いたり,英会話のレコードやテープ(まだカセットがなかった時代です)を聞いたりしていました。
あるいは今その時期になりましたが,NHKのラジオ講座などを聴いたりしていました。
今でもNHKのラジオやテレビの英語・英会話講座のテキストはだいい4月と5月にものすごく売れるそうですね。
今考えると私もそうでした。でも6月頃になると飽きてしまって本棚に収まることに。
私は当時,常に考えていたのは「今子供たちに教えている英語で将来本当にはなせるようになるのか」ということでした。
自分もできないのに,偉そうに子供に教えている自分が嫌になったこともあります。
そんな疑問から「コミニカ中学英語基礎編」を編集し,自分なりのメソッドを構築したのですが、その時参考にしたものの一つにアメリカで販売されていたNEW HORIZONS IN ENGLISHという英会話の本でした。
その本には以下のようなプラクティスがありました。
ただし、実際の本では赤文字ではなく太文字で表記されていました。
- Did you clean your room?
- No, I didn't clean it.
- Why not?
- Bill cleaned it instead.
1. change the tire / changed ※タイヤを替える
2. close the window / closed ※窓を閉める
3, play the piano / played ※ピアノをひく
4. iron your dress / ironed ※ドレスにアイロンをかける
5. empty the trash / emptied ※ごみ箱を空にする、ごみ箱のごみを捨てる
6. try my cake / tried ※私のケーキを食べてみる
日本語訳は私がつけました。
- あなたは、部屋を掃除しましたか?
- いいえ,掃除しませんでした
- どうして?(どうしてしなかったの?)
- ビルが,代わりに掃除してくれました
これは動詞フレーズをひとまとまりのものとしてとらえているネイティブの発想を見事に表しています。このことからも「行為や状態はひとまとまりのもの」という発想がどれだけ大切かを確認してください。
そしてこれが英語発想の世界水準であり,ファンクションメソッドの立場です。
日本の英語教育では未だに、動詞単体の変化を教えています。
こんな100年以上前に作られた日本独自の英語文法を捨てなければ世界水準にはなれません。
ちなみにNHKの講座テキストも五文型だとか未だに教えています。
ちょっと考えてください。「部屋を掃除する」「タイヤを替える」「窓を閉める」などをそのまま英語のフレーズで暗記することが、即英語脳に語彙として蓄積していくのではないでしょう。
He cleaned his room.
S V O
He didn't clean his room.
Did he clean his room?
He was cleaning his room.
教育文法は読解のためのもので、S(主語)を訳し,次にO(目的語)を訳し,戻ってV(動詞部)を訳す,これが日本独自の後戻り訳です。
これって漢文の読解の手法と同じだということに気づいてください。
よく日本人だからとか,日本語だからこうとらえる必要があると言う人もいます。でもこんな教え方では日本人は「部屋をクリーンする」といったとらえかたしかできないのは当たり前です。
clean your roomやcleanmy roomなどと丸暗記してしまう,これが英語発想です。
そして動詞をフレーズとして覚え,それをどう展開していけるのかを学ぶのが英語学習なのです。
ちなみに「コミニカ中学英語基礎編」をこなしていく生徒たちは,動詞をフレーズ(意味ある単位)として蓄積していきます。なぜならこれは「コミニカ英作法」の②で登場するものだからです。
【一般動詞フレーズ5段活用】 clean one's room 「部屋を掃除する」
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(時制動詞フレーズ)
(1) clean(s) one's room 現在形動詞フレーズ
※現在形の肯定形だけで使われる。
(2) cleaned one's room 過去形動詞フレーズ
※過去形の肯定形だけで使われる。
(非時制動詞フレーズ)
(3) clean one's room 原形動詞フレーズ
※命令形,助動詞、to不定詞で使われる。
(4) cleaning one's room ing形動詞フレーズ
※進行形や動名詞になります
(5) cleaned one's room ed形動詞フレーズ
※完了形で使われる。
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「書いて聞いて覚える中学英語教材」コミニカ英語基礎編
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