遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

吉田大八監督『美しい星』

2017-06-07 07:20:27 | 映画を見てきた

美しい星 - 映画予告編

2017/6/6

・原作は未読。

・四人家族がそれぞれの方法で覚醒して人生を一変させる話。

・一般人の役が不自然に見えてしまう橋本愛と亀梨和也の美形ぶりを逆手に取って、それぞれ金星人と水星人の役を当てる的確な配役。

・リリー・フランキーが火星人で、中嶋朋子は最後まで地球人のままというのも味わい深い。

・本当に覚醒なのか、ただの思い込みなのかということについては、はっきりとした描写を見つけられず。

・父親の場合だと調べている割には自然破壊の写真が陳腐で理屈も雑なので、覚醒したというより精神系の病気になったように見えるし、美人過ぎて浮世離れしてしまった女子大生が路傍のミュージシャンに惹かれてしまうのも危なっかしくて観てられない。

・そのへんはわざと解釈の余地を残しているんだろうから、考えてもしょうがないのかも。

・個人的にネットワークビジネスにはまる主婦という設定には飽きている。

・ただ、水を画面の端に置くことで、場面転換を瞬時に説明しているところがうまい。

・結局、何がしたい話なのかと言われると困るけど、ちょっとずつ予想を外してくる映像とテンポの良さで退屈せずに最後まで見ることができた。

・金星人の曲がほんとに素敵。

・基本的には、「あの『桐島、部活やめるってよ』『紙の月』の吉田大八監督が、三島由紀夫にどう挑むのか」というチャレンジぶりを楽しむ作品なんだと思う。

・なので、エンタメと銘打っているわりに、それぞれの作品を抑えているかどうかで、楽しめる量の格差が大きくなってしまっているような気がする。

・自分自身は、サブカルエリートならもっと楽しめるんだろうなとヒトゴトのように観てしまう。面白くないわけじゃないけど、損した気分にもなる。「じゃあ調べよう」というほどの熱意も持てない。

・『宇宙人ポール』を観た時の感覚に近い。面白いところも多いけど全体的に好みにあわない。

・平日夜のせいか、自分以外のお客さんがいなかったので、完全貸切状態。

・贅沢ではあるけど、他のお客さんのリアクションがわからないのは、映画館で見る意味が減るので残念。

※もはや火星人にしか見えない並び。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« プチ鹿島『芸人式新聞の読み方』 | トップ | 小森健太朗『大相撲殺人事件』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画を見てきた」カテゴリの最新記事