大相撲殺人事件 (文春文庫) | |
クリエーター情報なし | |
文藝春秋 |
2017/6/7
相撲部屋を舞台にした短編推理小説集。
土俵上で力士が爆死したり、前頭の首無し死体が発見されたりと、トンデモ事件が盛りだくさん。
主人公力士の対戦相手が十四日まで連続不審死、そして不戦勝する話に至ってはリアリティのかけらもない。
相撲への敬意は思い切ってスルーしている。
結果、一年で幕内力士の40%が殺されるという展開。これを悪ふざけと言わずして何を悪ふざけと言うのか。
こんな血塗られた角界においても、部屋の人は割とのんきだし。
探偵役になるのは、アメリカから来た新人力士マーク。
大学と相撲部屋を間違えて入ってきた彼が、なぜ警察もうなるような洞察力を発揮しているのかは謎。
土俵上に密室を作る仕掛けは面白い。最後のトンデモ部分は大概にしろと思ったけど。
こういうお行儀の悪い話は定期的に読んでしっかり脳へ刺激を与えていきたい。
いい意味でどうかしている。
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