![]() | スポーツの品格 (集英社新書) |
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集英社 |
2014/3/1
品格云々はともかく、桑田真澄がなぜ他のプロ野球選手の尊敬を集めているのかがわかる本。
主に体罰に関することが書かれている。
彼は元選手の立場で明確に体罰を否定し、言葉で説明できる珍しい人。
現状、成功した多くのスポーツ選手は体罰された経験があるから、体罰を否定することが、その人自身を否定してしまう。根深い。
彼は、過去に遡って体罰を否定せず、現在の方法論としては体罰が有効ではないと語る。
学生野球のほとんどは「育成」を目的としているのに、強い立場の監督や先輩が暴力を振るえば、選手の自主性を損なってしまう。
また、「体罰を否定しない」風潮は軍隊から始まっているという指摘もおもしろい。
戦時中でも野球を続けるため、精神鍛錬や絶対服従という軍隊的な考え方を取り入れるしかなったとか。
そもそも「人はなぜスポーツをするのか」という根本的な問題に関係するので、興味深い。
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