2023/8/28
・声優の森久保祥太郎さんと津田健次郎さん、ほぼ二人による即興芝居。
・最終的に出来上がったのは、よくわからないまま死んでしまった教師がよくわからない男と神の力を借りて人生をやり直そうとする話。
・どこまでが事前に決まっていることなのか、どこからがアドリブなのか、よくわからないまま見る。
・特に最初のパートが何を言っているのか、やっているのかよくわからず、アウェイ感を抱く。
・序盤はただただ津田さんがかっこいい。聞けばすぐにわかる特徴的な声、汎用性の高い酔っ払いという選択、酔っ払い仕草の手数、わずかな沈黙も許さない瞬発力&持久力。これは人気が出て当然。
・自身が他者に干渉できないのに舞台上には居続けなければいけないという辛そうな時間帯でも、実況、解説、ツッコミ、不自然にならない程度のギリギリの干渉と、まったく苦にしていなかった。
・終演後の説明によると、話の構成は森久保さんが作って、津田さんは何も知らない状態だったらしい。
・何も知らないからこそ、好きにできたようなことを言っていたけど、そんなことあるんだろうか。
・二人がどういう関係でどういう人たちなのかなど、具体的なことは、話の進行に合わせて確定していく。
・ふたりとも同じようなショルダーバッグを身に着けていて、展開を進めたいときに、中に入っている紙を取り出し書かれたフレーズを読み上げる。いわゆるペーパーズ。
・それとは別に、神さまからのプレゼントという体でイベント発生用のガチャポンがある。
・振り返りでも言っていたけど、このガチャポンの出目(イベントの内容)がとにかく絶妙だった。
・まったく展開に生かせなかったイベントが後半、救世主的に効いてくるところ、展開を進めるためではなく、妨害するためにあえてガチャを引くところ、そしてその結果。最適解とか言いようがない。
・最初にゴールが提示されるものの、最初のうちは自由に設定を深めるだけ深めていって、後半~終盤にかけて一気に帳尻を合わせていくところのスピード感は、即興演劇ならでは。
・音響、照明などのテクニカル側の臨機応変ぶり。突発的なイベントにあわせて上演中に小道具を作っていたという話もすごい。
・10年以上続く企画だけど、初めて見た本公演は結構な当たり回だったと思う。
(U-NEXT)