口では「UB」と同じ世界の秩序を守ると言っているが、愛や恋をくだらないと言い放ち「最強」は煌龍だけだと傲岸不遜に慎悟に吐き捨てた劉を止めなかったことから、自身も同じ考えであるらしい。自分達が「悪」と定めた対象の安易な暗殺と破壊からは少しずつ路線修正している模様だが、世界を変えるには暗殺や破壊が一番だという基本姿勢は変わっていない。そして、世界を変えることが出来るのは「煌龍」だけだというボスザル思考も相変わらずである。
教育係でもある劉とは2人に関して微妙な温度差があるが、篠塚を「煌龍」の方針に服従する下僕にしようとドイツの「UB」の“隠れ家”でも「マインドコントロール」を試みている。いつ、焦れて「洗脳」に及ぶかは不明である。下僕として求める篠塚に対し「世界の統治者たる自身の配偶者」「自身より下位の共同統治者」という役割を強制することを当然の権利と考え、個人的動機としては肉体関係も含まれるが、あくまでも自身こそが世界と篠塚を支配する「絶対的支配者」としての上位者だと定義付けている。
力ある者・冠する者の孤独に苛まれており、調査を進める傍らに遭遇した篠塚に魅了されるが、自身に性的奉仕する下僕兼直属の部下に貶め篠塚を支配しようとする。篠塚に「UB」の考えと慎悟を“男”として捨てさせ、それが駄目なら当初の計画通りに慎悟を“餌”として篠塚を操ろうと企む。篠塚は嘗ては確かに組織の傀儡としては同類の双児的存在だったが、慎悟という愛を得て満たされ孤独や苦しみを癒やされた存在に変貌していることに気づいていない。更には、孤独を癒せるのは愛だけであり、手に入れるというのは愛ではなく征服欲でしかない。仮に、今でも篠塚が同類だったとしても手に入れたところで、相乗効果で苦しみが増幅されるだけであり、人は鏡を愛さないため、篠塚の心を手に入れることは絶対に不可能だと理解できずに、未だに彼女を諦めることが出来ずにいる。