ママの狙撃銃荻原 浩双葉社このアイテムの詳細を見る |
新聞広告で見て「面白そうじゃん!」と書店にて購入。
購入後、何故か「つまらなかったらどうしよう」とかなり不安になってしまった。
だって「母親が実はスナイパー」という荒唐無稽な設定。
果たして小説として成り立つのだろうか?しかも、著者の作品は一度も読んだことが無い。
不安全開で帰宅。そしてページを開いてみた。
……1時間すぎただろうか?この小説。
すっげ面白いじゃん。
ハマった。日本国民全員にオススメしたい。俺が本屋だったら絶対売りたい小説。
直木賞に推薦します!はい。
かいつまんでストーリーを。
マイホームでガーデニングを楽しむ専業主婦、福田曜子は平凡ながらも幸せな生活を送っていた。
2人の子供、そして夫の4人暮らし。
ある日の午前中、ガーデニングを楽しんでいるところに一本の電話が入る。
25年ぶりに聴くあの男の声。「また仕事をしないか?」……
男の名は「K」。彼は曜子の過去を知っている。
そう。彼女は元スナイパーなのである。
本書を読んで驚いたのが、曜子が「見事に主婦業、スナイパーを両立させている」ということ。
家計が苦しくなり、狙撃銃に手を伸ばしてしまうのだが、それでも「主婦を忘れない」曜子に脱帽。
しかも狙撃の腕は天下一品。主婦バージョンゴルゴ13といった所だろうか?
主婦、スナイパーと2つの顔を持つ曜子なのだが、それぞれの仕事を著者がキッチリと描いているので、一見「ありえね~」設定の小説が、「読ませる小説」に仕上がっている。
さらに唸ったのが、家事をこなしてから狙撃の仕事を終えるまでの描写の流れに違和感が無い。ということ。
主婦とスナイパーという、絶対リンクしないような職業が見事なまでにコラボレートしているのである。
マジで著者の筆力に脱帽である。ホント土下座します。
映像化を是非!主演は森尾由美さんかYOUさんあたりでお願いします。
映画館で観たいよこれ!
評価6★★★★★★(5段階)
ストーリーも気になるし♪探してみよ~♪