「名探偵コナン 異次元の狙撃手」
[英題:Detective Conan: The Dimensional Sniper]
監督 静野孔文
出演 高山みなみ、山崎和佳奈、小山力也
2014
(IMDb)
連載20周年を迎えた「名探偵コナン」。
劇場版第18弾が現在公開中だ。
ネタバレになるので内容にはあまり触れられないが、個人的には好きな作品だった。
(もっとも、アクションシーンの多さは若干気になったが。)
一人一人がやることをやって、それが結果的にチームとしてうまく機能することにつながる、という感じがよかった。
今後の展開も、非常に気になる。
さて、美術の話。
どう関連づけるか。
「スナイパー」(狙撃手)・・・?
このサイトによると、英語で"sniper"という単語が最初に用いられたのは19世紀の初めのことらしい。
ゆえに、当然のことだが、スナイパーの描かれた絵画となると、かなり作品数が限られてくる。
bridgemanで検索しても、版画や写真を除けば、スナイパーが主題の絵画作品はきわめて少ない。
William Simpson, 'Excavated Church in the Caverns of Inkerman' (1856, private collection)
「異次元」・・・?
〈次元〉ということでいえば、いわゆるキュビスムは西洋絵画史における〈次元〉の革命であった。
ピカソやブラックらに代表されるこの一派の画家は、対象をありのまま写実することにほとんど関心がなかった。
それよりもむしろ、〈三次元〉の対象をいかにして〈二次元〉に落とし込めるか、という点に彼らの興味はあった。
Picasso, 'Portrait of Pablo Picasso' (1912, The Art Institute of Chicago)
Picasso, 'Las Meninas No.31, 1957' (1957, Museu Picasso, Barcelona, Spain)
ゴンブリッチは言う。
平面上に奥行きを表現するという、絵画にとって避けられないパラドックスに対して、どの時代の画家も自分なりの解答を出そうとしてきた。
そんななかにあって、このパラドックスを糊塗するのではなく、むしろそれを逆手にとって新しい効果を出そうとする試みが、キュビスムだった。
そんななかにあって、このパラドックスを糊塗するのではなく、むしろそれを逆手にとって新しい効果を出そうとする試みが、キュビスムだった。
(『美術の物語』 444頁)
異次元―――。
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