旅のウンチク

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第4回スーパーカブでタイ=まとめ

2010年02月23日 | 旅行一般
細々と開催を続けながら、今回で第4回となったスーパーカブで旅するタイ北部。次回の募集を既に開始していますので皆さん是非お申込みください。

ここで、今までに受けたご質問や、現地で気がついた事などから考えた事を少しまとめてみたいと思います。

まず、大まかなイメージとしてとても過酷な生活環境を想像される方がおられるようですが、実際には非常にゆるい環境です。毎度皆さんに現地で話している事ですが、航空機での移動が入らない日は基本的に時間のコントロールもしません。全員が起きて準備が出来た時間がその日のスタート時間ですし、おなかが減ったら食事の時間。雨が降ったら止むまで雨宿り。時間は毎日ゆったり流れていきます。

バイクで走る事自体もそれなりに余裕のある走行距離を設定していますので、初心者でも、チェンマイを出るまで注意していれば大丈夫でしょう。

それから、免許の無い人も人数限定ですが案内人の後部座席への便乗ができます。

ただし、考え方や感じ方によっては苦痛を感じるかもしれません。例えばその日の出発時刻が決まっていないという事は、何時に部屋を出ればよいか判らないといった事も起こります。そのためか、"仮にでも集合時間を"という声も聞く事があります。普段の生活より縛りがなさすぎてストレスになるくらいユルい旅であるわけです。

これは過去にどこかにも書いた覚えがあるのですが、私は安宿を選ぶ際に必ず"リビングルーム"的なスペースのあるところを選んでいます。それは1階がレストランになっている場合もありますし、応接セットがあるところや中庭にベンチがある場合もあります。安宿の部屋というのはだいたい、寝るだけのスペースとして確保されているので、それ以外の時間をくつろぐにはあまり適していません。寝る時間意外は外へ出かけるかリビングスペースでリラックスするかがおすすめ。

走り始めて食事をするときや、各宿泊先は、私の印象だけで決めています。もちろん、”何が食べたいですか?”と聞くこともありますが、走っているときは私は選択肢が多そうなレストランや屋台でバイクを止めています。食事についてはタイの屋台料理はたいていの人の口に合うと思います。宿泊についてはイロイロです。安宿は部屋によって設備も異なりますから、好みの部屋で無い場合もあるでしょうし、不便を覚える場合もあるかもしれません。基本的にはホットシャワーが出る宿を確保していますが、共同シャワーの所もありますし、キングサイズベッドを2人で使っていただく事もあります。こういう不便を"耐える"つもりで頑張ると多分疲れます。こういう不便を"工夫して過ごす"事を楽しんで欲しいと思っています。

ここは少し精神論ですが、この精神を失うと、このツアーはただの格安バイクツアーになってしまうではありませんか。与えられた環境に適応して如何にエンジョイするかというのも旅の技術の一つです。

予備知識やアドバイス、ガイドブックの情報などは極力、事前に調べない事をおすすめします。例えば、ゴールデントライアングルに行ったら麻薬がらみにゲリラがうようよしているとか、そういう”何年前の話?"といったものも情報として流れています。水割りの氷でコレラに感染したとか、屋台の水はヤバイとか、止瀉薬必須など、うそとは言いませんが、かなり過去の話に思えます。20年前には"ナァム・フーン"と叫びながら飲料用の"雨水"を売り歩く姿を見ましたが、今はレストランで出してくれる水差しの水も店の奥でミネラルウォーターのウォーターサーバーで汲んでいる場合が多いですし、過去4回の参加者でコレラや赤痢に感染した人はいません。もちろん保証の限りではありませんが、あまり神経質になる事はないのが今のタイですし、こういったことを含めて、まことしやかにアドバイスをしてくれる情報の中にはかなり沢山の"賞味期限が過ぎた"情報が入っているという事です。

もし、屋台の水が非常に危険なものであったとしたら、タイはコレラや赤痢の蔓延地帯となるはずでしょう。現地の人たちは屋台で食事をしながら、健康に日々を過ごしています。それが何よりの保証といえるでしょう。

私は4年間連続でタイに渡航していますが、この4年でも現地の事情は変化しています。結局、出たとこ勝負ですし、もう一度書きますが、そこで直面した環境に"適応"して"楽しむ"事。それこそがこの旅のテーマです。

荷物は、私の場合、今回、ミレーの20lのデイパックにまとめていました。この大きさがフロントバスケットに荷物を収める限界の大きさです。今までのパターンでは多くの人がチェンコンで洗濯をしています。もちろんシャワーで洗って天日干しですが、第4日に洗濯が出来ると計算すると、3日分の着替えがあれば大丈夫。しかも熱帯なので、シャツと下着くらいです。それから、これが1つのポイントなのですが、もし現地に行って、"持って来るべきだった"と感じた物資があったとしても、たいていの場合、現地で購入することが出来ます。現地で入手しづらい可能性があるのはカメラのバッテリーくらいかと思います。だから、思い切って小さくまとめて身軽で気軽な旅を楽しんでみてはどうでしょうか。


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1 コメント

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おかえりなさい (sina)
2010-02-26 18:17:47
無事帰還されたようでナニヨリです♪
今回はサバイバルな旅でなく、さわやかツーリングだったようですね。
成田からが一番ハードだったのかなw
一日も早い社会復帰を祈ります♪

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