旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

ツーリング中のバイクの点検。

2017年06月06日 | 旅のノウハウ


 海外ツーリングに出かける事を真剣に捉えた場合、不安要素は沢山あると思います。相談を受ける中で多い心配事は言葉の問題、バイクの故障の問題、宿泊の確保の問題あたりに集約されます。私自身が初めて海外ツーリングに出かけたときも同じ不安を覚えたものです。
 
 言葉の問題や宿泊先の確保の問題は他の旅でも同じように起こってくる不安ですが、バイクの故障の問題はツーリング特有の問題。ただし、海外ツーリングだけでなく国内のツーリングにおいても同じです。

 私はとても幸運な時代にバイクに乗りはじめたようで、海外ツーリングに出かける事を考え始めた時にトラブルに対処する方法を学べる場を1年に渡って設けてくれた理解あるバイクショップがありました。今はそんな事は望めなさそうなので、数日間以上ツーリングする場合に必要となる最低限の知識をいくつか公開することにしました。今回はその第1段。ツーリング中のバイクの点検です。

 私がバイクの免許を取った時は始業前点検項目の暗記が要求されて、”ネンオシャチエブクトウバシメ”という呪文を覚えさせ得られました。”燃料、オイル、車輪、チェーン、ブレーキ、クラッチ、燈火、バッテリー、締め付け”です。
 
 教習所で習ったことはなんとなく”初心者”っぽくて馬鹿にしがちですが、この点検項目はよくできていて初めてオーストラリアンサファリラリーにメカニックとして同行する際に一体何をすればよいのかを尋ねさせてもらった先輩メカニックはこの点検項目に沿ってルーティーンでやるべきことを教えてくれました。

 スーパーカブで旅するタイ北部ではレンタルバイクショップとの約束で毎朝”オ”だけはやることになっていて、ご参加の皆さんはご自身の乗る車両のオイル点検を毎朝行っていただく事になっています。

 さて、ツーリング中の点検の場合。教習所は”始業前点検”として習いましたが、実際にはオイルチェックを除いては1日走り終えての点検の方が都合が良いと思います。特にチェーンオイルを給脂する時、スプレー式チェーンオイルの場合、揮発成分が飛んで充分な粘性でチェーンに付着するまで少し時間が必要です。オイルチェックはエンジンが冷めてから計測するのが基本なので、全部の点検を終えてからにするか、朝スタート前の儀式にするのが良いかもしれません。

 ツーリング全般に向けて私の私見で少しアレンジしたチェックリストを作りましたのでお役に立てれば。
バイク点検リスト

そういえば、オイルのチェックについてはけっこう誤解もあるようです。
たとえば、”レンタルバイクに入ってたオイルが最初から真っ黒だった”とかそういう話。ライダーの間ではオイルの色が判断基準になることも多いようですが、オイルメーカー関係の人に話を聞くと、”洗浄能力の高いオイルはすぐに黒くなる”という話でもあるようです。もちろん極端に汚れていて金属粉が混じってキラキラしているとかは論外ですが黒いかどうかよりも量が規定通り入っているかどうかと、充分な粘度があるかどうかの方が重要です。

 今までに海外でレンタルバイクを借りて走った先人達はずっと”日本人はとてもバイクを大切に丁寧に扱ってくれて助かっている”と各国のレンタルバイクショップから高い評価を得てきました。

ツーリング中、バイクに乗るだけ乗せられるだけでなくて少しだけ気を使ってバイクに注意を払うようにすれば自分自身がトラブルに見舞われる可能性を減らす事にもつながるというわけです。

□ 第4回旅行好きの夕べ参加者募集中□
 美味しい食事を楽しみながら他の旅人との交流と旅の情報交換をしませんか。次の旅に思いを馳せようではありませんか。
 日時 6月16日(金)午後19時~21時30分
 場所 東京 四谷 サロンガイヤール
 会費 3,500円
 詳しくは下記ページから。
http://www.bekkoame.ne.jp/i/eandg/event/yube.html


最新の画像もっと見る

コメントを投稿