旅のウンチク

旅行会社の人間が描く、旅するうえでの役に立つ知識や役に立たない知識など。

旅の荷造り3

2013年11月29日 | 旅のノウハウ
2回にわたって旅の荷物をシェイプアップする方法に触れてみましたが、荷物をどんどんシェイプアップして、修験者のような境地に至る事が目的ではありません。第一の目標は帰国するまで一度も出動しない荷物を無くすあたりに据えて、第二の目標として、更に荷物を減らすために旅のスタイルも調整してみる感じかと思います。第一の目標を真剣に目指すだけでもたいていの人の荷物はずっと少なく、移動の際のストレスもずっと軽くなると思います。

 今回は荷物を減らす話とは少し違って、増やす方に働く”旅先に持って行くと何かと重宝な物、楽しい物”について触れてみます。あくまで”私の場合”の便利グッズのご紹介。

 まず1点目は、このページの冒頭に写真を掲載したビクトリノックスのアーミーナイフ。私が20歳代の頃に旅先のイギリスで購入。その後ずいぶん多くの国を共に旅した物です。旅先のスーパーで購入した食材を安宿の部屋でサンドイッチに仕上げたり、フルーツを切ったり、あるいは買ってきたビールの栓を抜いたり、ワインのコルクを抜いたり(ワインのコルク抜きがついているモデルを選べとスイス人に指導されました。)爪切り替わりにしたり、私にとってはとても便利なものでした。バイクや車で移動することが多くなり、修理する場合があるとなると少し力不足となり、プライヤーとしても使える、"レザーマンツール"を持っている事が多くなりなりましたが、バイクや車に乗らない時はやっぱりこの位の薄くて軽いポケットナイフが便利です。

 缶切りや栓抜きがついた小さいナイフは多分、多くの旅行者にとって現地での楽しみの幅を広げてくれると思います。レストランだけで食事をするのではなく、市場で買った果物を食べたり、そういう時に使えます。ただし飛行機の搭乗の際に、これのために荷物を預ける必要が発生するのが玉にキズ。

 その次は私の装備の中では新参者。ずばり”背中こすり”。ナイロン製のザラザラした洗体用タオルです。お風呂大好きな私としてはシャワーだけの生活はなんだか体を洗った気がしないと常々思っていたのですが、背中こすり1枚で不満解消。シャワーだけでもサッパリです。シャワーだけというのがしっくり来ないお風呂好きの旅人は一度お試しあれ。それほど荷物にもなりません。

 最後に、あらゆる旅人にお勧めなのは過去にも触れたと思いますがメモ帳、手帳です。スマートフォンやタブレットでも代用できるかもしれませんが、高価なデジタル機器はあまり治安の良くないところで人目にさらすのは勇気が要ります。メモ帳に鉛筆なら大丈夫。その時感じたことを書き留めたり、記録帳にしたり、お小遣い帳にしたり、現地の言葉を教えてもらってメモしたり、知り合った人と住所交換など使う場面はとても多く、旅人にとっては常時必携と言っても過言ではありません。

 今までメモ帳や手帳を旅先で持ち歩く習慣が無かった方は是非次回は持ち歩いてみてください。食べた料理の名前を聞いてメモしたり、見たことのない果物の名前を教えてもらったり、記録するツールを持っていればいろいろなことを尋ねてみようという気にもなりますし、自分のアンテナを広げる効果もあります。

 旅のスタイルによって、何を持って行くかは変わってくると思いますし、同時に、何を持っているかによって旅のスタイルを変えることができる場合もあります。いろいろ工夫してみてください。ただし、くれぐれも”便利グッズ”や旅ガジェットにうずもれて結局荷物をまた増やしてしまう羽目にならないように注意しましょう。


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