旅のウンチク

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バックパックの防水対策

2017年08月14日 | 旅のノウハウ
 E&Gやまあるき部の活動のようにアウトドアに出かける場合はもちろん、バイクで旅する場合や、普通に海外を旅する場合でも少し突っ込んだ行動を取ると荷物の雨対策が必要になります。

 タイ&ラオス路線バスの旅のようにローカルな乗り物で移動する場合、発着時刻は”目安”で実際には満席になってから出発という場合もけっこうあります。そんな場合、もちろん乗り物は満席になりますのでバックパックなどは私の使っている20リットルのバックパックですら持ち込みできず、ルーフラックに乗せる事になります。移動中にスコールが来て荷物がずぶ濡れというのは私も何度も経験があります。

 欧米人の旅行者は天気が良い時でもバックパックにカバーをかけている姿を目にすることがあります。空港で荷物を預けるときにもカバーをかけているところを見ると、ある意味での盗難の抑止効果を狙っているのかなと思います。

 私もパックカーバーは持っていますし、山歩きの時はバッグが雨を吸って重くなるのが嫌なのでカバーを使います。ただし、使っている方は御存知の通り、パックカバーは背中に当たる部分をカバーしないのでローカルバスのルーフラックに背中に当たる側を上にして載せられると荷物は濡れ放題になります。バスのドライバーや車掌はショルダーストラップをつかんで荷物をルーフラックに積むのでどうしても背中側が上になって乗せられるケースが多いのでパックカバーでは荷物が濡れるのを防ぎきれない場合も多いのです。

 私はもともとは大小様々なスタッフバッグを使って荷造りする習慣があって、防水のスタッフバッグで荷物はだいたい守られています。写真の左は12リットル、右は6リットル入りですが、私の場合、バックパックが20リットルなので12リットルはまず使いません。3リットルや6リットルのスタッフバッグに分けて入れています。以前は全ての荷物がどれかのスタッフバッグに入っている状態でパッキングしていたのです。


 防水スタッフバッグに小分けにしておけばたとえ大雨の中でバックパックの一番底にあるものを取り出さなければならなくなっても気兼ねなく荷物を放り出す事ができるという長所があるのですが、パッキングがうまくなればそんな事はまず起こりえません。逆に小分けにしている分、出し入れが面倒という問題があって、もう少しざっくりしたパッキング方法を最近では採用しています。

 スーパーカブで旅するタイ北部で私が使っているのはパックライナー。過去にバイクで通勤していた頃、メッセンジャーバッグの防水のために近所の石井スポーツで購入したものですが、とても便利なので、もう1枚買おうと来店したところ、なぜかもう売っていなかったので、もう売っていないかもしれません。ただ、パックライナーは各種存在するので探してみてください。



 通勤で使っていたメッセンジャーバッグは最初はビニール袋をライナー代わりに使っていたのですが、ノートやファイルやノートPCを入れていると、どうしても角が擦れていつの間にか穴が空いてしまいます。その点、このライナーは丈夫で便利。その後、20リットルのバックパックにぴったりだと気がついて、スーパーカブで旅するタイ北部タイ&ラオス路線バスの旅での雨対策に使うようになりました。

 とはいえ、パックライナーが必ずしも必要というわけではありません。幾つかアイデアを紹介しておきます。

 実は旅の場合やアウトドアの場合はノートやファイルのように角が尖ったものを入れる事が少ないので、パックライナーほどの強度は絶対必要というわけではありません。

 欧米のハイカーの間でよく使われているのは"Trash Bag"。文字通りゴミ袋です。陸軍のマニュアルのパッキングの項に記載されていたりもします。これはすごく単純ですごく効果的な方法なのですが、今の日本の半透明ゴミ袋は穴が空きやすいので信頼できません。欧米のゴミ袋は多分もっと丈夫なのでしょう。使うとしたら昔使い残した黒いゴミ袋やブルーのゴミ袋かなと思います。写真のブルーのゴミ袋はE&G設立当時に銀行にいただいて使い残していたものですが、ソフトなビニールなので穴はあきづらいです。これで充分ではあります。




 ただ、やっぱり薄いので強度に精神的に不安を覚えます。

 E&Gやまあるき部の活動でキャンプに出かける事になった時にいつもより大きなバックパック(といっても30リットルですが)の防水が必要になって、思いついたのが布団圧縮袋。キッチンで使う(そしてアウトドアでも使う)ジッパーバッグの親玉みたいな姿をしています。100円ショップへ出向いてみたら衣類圧縮袋という一回り小さいものも有ることを知りました。

 大きさ的には衣類圧縮袋Lは30リットルのバックパックには少し小さく、20リットルのバックパックにちょうど良い大きさだと思います。衣類圧縮袋はワンウェイバルブが装備されているらしく、ジッパーを閉じても押せば空気が抜けてくれます。



 30リットルのバックパックには毛布圧縮袋がちょうどよい感じです。



 パックライナーの場合もそうですが、バックパックの容量に対してライナー類は少し大きめを選ぶべきです。特に圧縮袋系は外出先では上手くジッパーが閉められない場合もあるので開口部側の余分を一度折り曲げてたくし込んでおきます。ジッパーがギリギリ閉まっているような状態だと活動中に開いてしまって防水どころか水溜状態になる可能性があります。

台所用のジッパーバッグも小分けしての防水には役に立ちます。私はカメラのバッテリーのような物は1回分ずつ小型のジッパーバッグに入れています。これはバックパックに入れているときもあればシャツのポケットに移す事もあるので、どこでもフィットしてくれるように小さな単位で管理しているのです。

 アウトドアでもそうですが、パッキングについてはそれぞれ使いやすい方法論があると思うので一つのアイデアとして参考になれば。

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